【中田良弘】負けない男!?  足掛け4年で18連勝!1985年のリーグ優勝にも貢献!

【中田良弘】負けない男!? 足掛け4年で18連勝!1985年のリーグ優勝にも貢献!

阪神タイガースが21年ぶりの優勝を成し遂げた1985年。チーム最多勝のゲイル13勝に続く、12勝を挙げた投手をご存知でしょうか。それが "右の中田" こと、中田良弘投手。しかも、1981年からの足掛け4年で18連勝を達成していました。今日では、テレビ、スポーツ紙でおなじみの野球解説者です。18連勝の足跡を振り返ります。


1980年にドラフト1位で阪神タイガースに入団

中田良弘は、1959年4月8日生まれの神奈川県横浜市出身。横浜高等学校、亜細亜大学(中退)、日産自動車を経て、1980年にドラフト1位指名で阪神タイガースに入団します。同期には、ドラフト2位指名で興南高等学校から入団した渡真利克則がいました。



中田は、1年目の1981年から即戦力として起用され、4月8日の広島戦で初登板。中継ぎとして登場し、2回無失点の好投を見せます。さらに、4月11日の巨人戦では、先発登板し、9回1失点の完投。しかし、味方打線が完封を喫し、好投空しく負け投手となってしまいます。その後は、先発としてKOされる試合が続いたため、中継ぎ、抑えに転向して活躍するようになります。

1981年の4連勝

実は、18連勝の連勝記録が始まったのも、ルーキーイヤーのこの年、1981年です。



シーズン後半は抑えとしての起用が多くなり、同点の場面やリードされている場面で登板します。その結果、7月21日から8月15日まで4連勝。この間の戦績は次の通りです。



8試合登板

4勝0敗1セーブ

14回投球 自責点2

防御率1.29




特に、7月21日の広島戦、8月15日の大洋戦では、味方打線が9回裏に勝ち越し、サヨナラゲームで勝ち投手となりました。



最終的に、1981年の投手成績は、6勝5敗8セーブ 防御率3.30



新人王こそ、巨人の原辰徳に獲得されましたが、チームの5年ぶりAクラスに大いに貢献しました。

1982年の1勝

さらなる活躍が期待された1982年は、右肩痛でシーズンを棒に振ります



唯一の登板が、1982年の最終戦となった、10月16日の広島戦。先発の大町を4回からリリーフし、4イニングを無失点に抑えます。チームは勝利し、中田は勝ち投手に。



1982年の戦績は次の通り。



1試合登板

1勝0敗

4回投球 自責点0

防御率0.00

1983年の0勝

1983年は勝敗の記録こそなかったものの、中継ぎとして18試合に登板しました。しかし、そのほとんどが、相手チームに大きく点差をつけられた、いわゆる敗戦処理の登板



中田は、この年はリリーフしても打たれることが多く、防御率が7.66。敗戦処理のため、勝ちはつかないが負けもつかない。どんなに投球内容が悪くても、連勝記録が途絶えることのない不思議なシーズンでした。



1983年の戦績は次の通り。



18試合登板

0勝0敗

24 2/3回投球 自責点21

防御率7.66

中田良弘

1984年の4連勝

1984年中継ぎとしての登板が中心で、前年を超える30試合に登板しました。しかし、基本的には、リードされている場面がほとんどで、きっちり抑えて味方の援護を待つこともあれば、さらに追加点を奪われてそのまま負けになることもありました。



この年の4勝は、味方が逆転してくれた試合が2試合、チームが勝っているものの、先発の工藤が早々に降板した後をリリーフして勝ち投手になった試合が2試合でした。



1984年の戦績は次の通り。



30試合登板

4勝0敗

47 2/3回投球 自責点25

防御率4.72

1985年の9連勝

そして、迎えた1985年。この年は、先発陣がKOされることが多く、中田は中継ぎとしてたびたび起用されます。開幕5試合目で、この年の初勝利。5月にも2勝を挙げ、中継ぎながら早々に3連勝を記録します。好不調の波はあるものの試合を作っていたこと、また、先発陣の補強が必要だったことから、中田は6月から先発ローテーションの一員に起用されました。

6月15日の大洋戦。ルーキイヤーの1981年以来、4年ぶりに先発登板し、6回を1失点に抑えて勝利。そして、6月21日の大洋戦では、9回1失点の完投勝利を記録します。中田の先発起用が成功したことで、調子が落ちてきたチームを首位争いに踏みとどまらせた、と言っても過言ではないでしょう。



その後、中田は、8月11日の中日戦で9連勝を記録。ついに、1981年7月21日から1985年8月11日にかけて、足掛け4年で18連勝を達成しました



8月17日の広島戦では、敗北を喫しますが、実は8月28日の同じく広島戦で、リベンジを果たすかのように、現役時代唯一の完封勝利を挙げています。



連勝記録が途絶える前までの戦績は次の通り。



19試合登板

9勝0敗

72 2/3回投球 自責点32

防御率3.96




最終的に、1985年の投手成績は、12勝5敗 防御率4.23



チームの21年ぶりのリーグ優勝に大いに貢献しました。

野球解説者として活躍中!

その後、中田は、1990年にも45試合に登板し、10勝7敗6セーブと大活躍。引退後は、主にサンテレビやデイリースポーツの野球解説者として、関西ではおなじみの顔となっています。

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