イベンダー・ホリフィールド  圧倒的!!  無敵のクルーザー級時代。

イベンダー・ホリフィールド 圧倒的!! 無敵のクルーザー級時代。

悲劇のロスアンゼルスオリンピックの後、プロに転向。超タフなドワイト・ムハマド・カウィとの死闘を制しWBA世界クルーザー級チャンピオンとなり、WBA、WBC、IBF、3団体のタイトルの統一にも成功。すぐに「最強」の称号を得るため、マイク・タイソンが君臨するヘビー級への殴りこみを宣言した。


プロボクシングのややこしいところに、

WBA 世界ボクシング協会 (本部:パナマ・パナマシティ 1921年設立)
WBC 世界ボクシング評議会 ( 本部:メキシコ・メキシコシティ 1963年設立)
IBF 国際ボクシング連盟 (本部:アメリカ・ニューヨーク 1983年設立)
WBO 世界ボクシング機構 (本部:プエルトリコ・サンフアン 1988年設立)

という4 つの主要団体があり、それぞれ16階級 に世界 チャンピオンが存在することがある。
しかし本来、世界最強は1人であり、世界チャンピオンが何人もいるのはおかしい。
だから特に歴史の長さや規模が大きさから「主要3団体」といわれるWBA、WBC、IBFの世界チャンピオン同士が戦い、3 つの団体のすべてでタイトルを統一し、真のチャンピオンを決める戦いを「統一戦」と呼ぶ。
WBA世界クルーザー級チャンピオン、イベンダー・ホリフィールドは統一戦を開始した。
1987年5月15日、IBF世界クルーザー級チャンピオン、リッキー・バーキーと対戦。
あまり器用でないファイタータイプのリッキー・バーキーは1Rから打ち合ったが、パンチの正確さで優るイベンダー・ホリフィールドが、3ラウンドにラッシュし、2度のダウンを奪って、さらに連打。
レフリーストップと同時にリッキー・バーキーは崩れ落ち、イベンダー・ホリフィールドは、3ラウンドKO勝ちで、IBF世界クルーザー級王座を獲得し、2団体王座を統一。

1987年12月5日、ドワイト・ムハマド・カウィと再戦。
前回、かなり苦しんだドワイト・ムハマド・カウィを相手に完全に距離を支配。
相手のパンチ届かない距離から打ち、相手が入ってくればアッパー、ストレートにはカウンターを合わせた。
アウトボクシングだけでなく接近戦での打ち合いも圧倒。
4R、ドワイト・ムハマド・カウィの右フックに右フックのカウンターを合わせて大きなダメージを与え、さらにドワイト・ムハマド・カウィの右ストレートに左フックを合わせ、トドメの右ストレートでダウンを奪う。
何とか立ち上がったドワイト・ムハマド・カウィが右フックを放つと。全にタイミングを読んだイベンダー・ホリフィールドは再び右フックのカウンターを合わせた。
崩れ落ちるドワイト・ムハマド・カウィをみて、レフリーは試合を止めた。
1988年4月9日、WBC世界クルーザー級チャンピオン、カルロス・デ・レオンとの統一戦。
3歳上のカルロス・デ・レオンは、1980~1986年の間にWBC世界クルーザー級の王座に座って、陥ち、返り咲くという経験を3度もしていた。
カルロス・デ・レオンは、序盤から足を使って距離を取り、イベンダー・ホリフィールドが追って攻め、ロープ際に追い込んで連打という展開が続いた。
8R、カルロス・デ・レオンは打たれ続け、レフリーは試合を止めた。
イベンダー・ホリフィールドは、8ラウンドTKO勝ちし、WBA・WBC・IBFの3団体王座を統一。
驚異的な強さで勝ち続け、クルーザー級初の統一王者となったイベンダー・ホリフィールドは、すぐにヘビー級への転向を表明。
ヘビー級は、「宇宙最強」とまで呼ばれたマイク・タイソンが絶対王者として君臨していた。
1試合のファイトマネーが140万ドル(1億6千万円)に達し、体重もクルーザー級で問題がないイベンダー・ホリフィールドが、なぜヘビー級に上がるのか、疑問に思う人も多かった。
しかしイベンダー・ホリフィールドにとって、金よりも「最強」の称号の方が重要だったし、勝つ自信もあった。

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