ひろみの朝・昼・晩
ジャケットのコンセプトは2枚目のアルバム「愛への出発」と同じですが、更にパワーアップしたというか完成度が高くなっている「ひろみの朝・昼・晩」。このジャケはいい!
これぞアイドル!と言わんばかりのジャケットですが、それにふさわしく内容も最高の1枚に仕上がっているんですよ。
ひろみの朝・昼・晩
アルバム収録曲は全て作詞:岩谷時子、作曲:筒美京平のゴールデンコンビです。アイドル時代の集大成といっていいかと思います。
当然アルバムのクオリティは高いわけですが、やはり8枚目のシングルとなった「花とみつばち」は最高ですね。
「ひろみの朝・昼・晩」はそのタイトルが示すように郷ひろみ の一日を追った内容、つまりこれぞ正真正銘のコンセプトアルバムになっているんです。
因みに9枚目のシングル「君は特別」はオリジナルアルバムには収録されておらず、「モナリザの秘密」同様にベストアルバム「郷ひろみデラックス」に収録されています。
「ひろみの朝・昼・晩」はジャニーズ事務所 在籍時代最後のオリジナルアルバムとなりました。思うところがあったのでしょうね、実質アイドル時代の豪ひろみ はここまでと言っても良いかと思います。
ひろみの旅
アイドルからの脱皮ということであれば、それは豪ひろみ がジャニーズ事務所を退所するまでといっていいでしょう。
1975年6月発売の5thアルバム「ひろみの旅」はまさしく新たな旅立ちを感じさせます。
もっとも豪ひろみ の人気は陰ることなくアイドルであり続けるのですが、「ひろみの旅」のジャケ写を見てください。まぁなんと凛々しい。強い決意を感じさせるジャケットじゃありませんか?!
ひろみの旅
「ひろみの旅」のクオリティは高い!郷ひろみ にもスタッフにもやる気を感じます。
アルバムの前半、レコードでいうところのA面には10thシングル「よろしく哀愁」、11thシングル「わるい誘惑」、12thシングル「花のように 鳥のように」とそのカップリング曲で占められています!問答無用のポップ路線ですね。
なかでも「よろしく哀愁」は郷ひろみ最大のヒット曲で、かつ現在までのところ唯一のオリコン1位を獲得した曲でもあります。
ところで収録されている3枚のシングルは作曲こそ筒美京平ですが、作詞は岩谷時子の手を離れています。
このアルバム、B面も聞き逃せないんです。「青いリンゴ」と「恋する季節」は言うまでもなく野口五郎と西城秀樹のカバー。ここにきてライバルの代表曲を取り上げるなんてっ!その大胆さにシビレル。いや、ヒデキ感激と言うべきか!
実はB面は全てカバーなのですが、どれも楽しめます。中でもヒデキの「恋する季節」は最高ですよ。そもそも楽曲が良くできているのですが、郷ひろみ の歌いっぷりは素晴らしく持ち歌かと思うほどです。
アルバムタイトルに相応しく、ジャニーズ事務所を退所後初のアルバムとなった「ひろみの旅」。このアルバムをもってアイドルからの脱皮を図る郷ひろみ。
まさしく郷ひろみ の新しい旅がここから始まるわけです。カッコいいなぁ。