「ビッグマグナム黒岩先生」は、荒廃し切った学園に文部省から超法規的に拳銃所持を認められた、ただ1人の男、通称「ビッグマグナム」黒岩鉄夫が赴任するというストーリー。
「唐獅子株式会社」に続く横山やすし主演第2弾、しかも2年連続の正月映画だった。
西川のりおは
「これで俺もお笑い芸人という肩書におさらばし、これからは俳優の2文字がつくんや」
と思って、頑張った。
しかし「ビッグマグナム黒岩先生」を制作した東映は、同じお正月に東宝が「ゴジラ」「グレムリン」「ゴーストバスターズ」を、松竹が「男はつらいよ」を放映することを知ると4月に公開に先送りしてしまった。
それを知った西川のりおが
「なら正月映画はなんになんねん」
と聞くと
「キン肉マンでいくそうです」
といわれ
(キン肉マンに負けるとは)
と思った。
フジテレビ系列、月曜19時30分~20時54分まで、毎週、単発のドラマを放送していた「月曜ドラマランド」
西川のりおは、
「うっふんレポート 宇宙女子高校生ミューの大冒険」
で早見優と共演。
夜中まで撮影を頑張った甲斐があり、メディアで話題となって、
「ビートたけしなんかメやない」
と調子に乗り、ゴールデンタイムに流されるということで
「大阪の皆々様にもええカッコできる」
と思ってたが、放送当日、よりによって関西テレビは、急遽、プロ野球「阪急 vs ロッテ戦」を放映というではないか。
西川のりおは
「5、6千人くらいしか入らんショボイ試合より、視聴率、上いくに決まっとるやないか」
と憤り、テルテル坊主を逆さに吊るし
「雨降れ、雨降れ」
と祈った。
しかし叶わず、「うっふんレポート 宇宙女子高校生ミューの大冒険」は、別の日の
「わけのわからん夕方」
に放送された。
高3で芸能界に入った西川のりおは33歳のとき、20年ローンを組んで3階建ての家を建てた。
そして34歳で日産自動車が西ドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲンと契約してノックダウン生産した高級車、サンタナを購入。
数年前まで
「ヘタしたら結婚でけへんのんちゃうか」
「芸能界やめてしまうんちゃうか」
と思っていた西川のりおは、いい気分でサンタナを乗り回した。
ところが我が子のように愛していた車を、弟子の伊藤と永田がぶつけてしまった。
「永田に後ろみててもらってバックさせましたら、後ろに当たってるのに、まだオーライオーライいうもんですから・・・」
と伊藤から報告を受けたときは、周りに人がいたので
「まあ人身事故やなかったから、よかったやないか」
といったが、部屋に入ると
「お前ら、なに考えとるんじゃ」
と怒鳴り、延々説教。
最後に
「で、どれくらいの傷や?」
と聞くと
「これくらいです。
バンパーんとこに小指くらい」
というので
(それくらいやったら)
と思ったが、後でみてみると親指よりも大きく、
(なんちゅう弟子どもや)
とまた腹が立った。