東宝の看板女優、内藤洋子さん。アイドル女優としてデビュー以来人気を二分した酒井和歌子さんのライバル。

東宝の看板女優、内藤洋子さん。アイドル女優としてデビュー以来人気を二分した酒井和歌子さんのライバル。

1966年、テレビドラマ『氷点』に主演して瞬く間にアイドル女優として一世を風靡する内藤洋子さん。彼女のデビュー作や映画『その人は昔』『伊豆の踊り子』など代表作の見所を振り返っていきましょう。


映画「華麗なる闘い」 (1969年) 清家隆子(演:内藤洋子)

有吉佐和子原作の『仮縫』を、「恋にめざめる頃」の大野靖子が脚色し、監督は「街に泉があった」でデビューした浅野正雄。撮影は、「俺たちの荒野」の中井朝一。

清家隆子:内藤洋子
松平ユキ:岸惠子
松平信彦:田村正和

(出典:(c)キネマ旬報社「華麗なる闘い」)

映画「華麗なる闘い」1969年9月10日公開 清家隆子(演:内藤洋子)

投げ捨てられる待ち針を、馬蹄型の磁石を使って拾う清家隆子(内藤洋子)

映画「華麗なる闘い」清家隆子(演:内藤洋子)

清家隆子(演:内藤洋子)は、戸田洋裁学院の中からスカウトされ、高級洋装店「パルファン」に、勤めることになった。その経営者は、パリ帰りの松平ユキ(演:岸惠子)。

そこで隆子は、パルファン式の特殊な採寸裁断等に感嘆の目をみはった。しかし、最も隆子を魅了したのは、ルイ王朝風の豪華な「お店」そのものだった。「このお店を自分のものにしたい!」という隆子の願いは、いつしか決意へと変わっていった。

そんな折ユキが経営不振をよそに、パリへと旅だった。後を託され張り切った隆子は、新企画をうち出し、その成功によって、一躍ファッション界の新星として、脚光を浴びるようになった。そして隆子にも、自分自身のファッション・ショーを開ける日が来た。

そのショーの前日隆子はユキ急拠帰国の報を受け取り、一抹の不安を感じた。不安は的中した。滞仏作品特別ショーと銘うったユキのショーは、漸新なデザインで、隆子を圧倒した。

うちのめされた隆子を、ユキは楽屋に呼びよせ、冷やかに別れを告げた。激しい打撃の後で隆子は、「私の人生はまだやっと仮縫いが終ったばかり」とつぶやき、新たな人生の出発を誓うのだった。
(出典:(c)キネマ旬報社「華麗なる闘い」)

映画「華麗なる闘い」のストーリー

映画「地獄変」(1969年)娘・良香(演:内藤洋子)

『地獄変』(じごくへん)は、芥川龍之介の短編小説。初出は1918年(大正7年)「大阪日日新聞」(夕刊)。説話集『宇治拾遺物語』の「絵仏師良秀」を基に、芥川が独自にアレンジしたものである。高校課程において本作を扱う学校は多く、芥川の代表的作品の一つ。主人公である良秀の「芸術の完成のためにはいかなる犠牲も厭わない」姿勢が、芥川自身の芸術至上主義と絡めて論じられることが多く、発表当時から高い評価を得た。

1969年、東宝製作。1969年9月20日公開。カラー・シネマスコープ作品。

中村錦之助(堀川の大殿)
仲代達矢(絵師・良秀)
内藤洋子(娘・良香)
大出俊(弟子・弘見)
下川辰平(弟子・成岡)
内田喜郎(弟子・金茂)
中村吉十郎(公卿)

(出典:Wikipedia)

映画「地獄変」(1969年)娘・良香(演:内藤洋子)

良秀は大殿から「地獄変」の屏風絵を描くよう命じられる。話を受け入れた良秀だが、「実際に見たものしか描けない」彼は、地獄絵図を描くために弟子を鎖で縛り上げ、梟につつかせるなど、狂人さながらの行動をとる。

こうして絵は8割がた出来上がったが、どうしても仕上がらない。燃え上がる牛車の中で焼け死ぬ女房の姿を書き加えたいが、どうしても描けない。つまり、実際に車の中で女が焼け死ぬ光景を見たい、と大殿に訴える。話を聞いた大殿は、その申し出を異様な笑みを浮かべつつ受け入れる。

当日、都から離れた荒れ屋敷に呼び出された良秀は、車に閉じ込められたわが娘の姿を見せつけられる。しかし彼は嘆くでも怒るでもなく、陶酔しつつ事の成り行きを見守る。やがて車に火がかけられ、縛り上げられた娘は身もだえしつつ、纏った豪華な衣装とともに焼け焦がれていく。その姿を父である良秀は、驚きや悲しみを超越した、厳かな表情で眺めていた。

娘の火刑を命じた殿すら、その恐ろしさ、絵師良秀の執念に圧倒され、青ざめるばかりであった。やがて良秀は見事な地獄変の屏風を描き終える。日ごろ彼を悪く言う者たちも、絵のできばえには舌を巻くばかりだった。絵を献上した数日後、良秀は部屋で縊死する。
(出典:Wikipedia)

絵師・良秀(仲代達矢)の娘・良香(内藤洋子)が車に閉じ込められる・・・

牛車の中に鎖で繋がれた良秀の娘(内藤洋子)

牛車もろとも焼かれる

舞台『雪国』(1970年1-2月、5-6月)芸術座にて若尾文子との共演。

『雪国』(ゆきぐに)は、川端康成の長編小説で、名作として国内外で名高い。雪国を訪れた男が、温泉町でひたむきに生きる女たちの諸相、ゆらめき、定めない命の各瞬間の純粋を見つめる物語。愛し生きる女の情熱の美しく哀しい徒労が、男の無情に研ぎ澄まされた鏡のような心理の抒情に映されながら、美的に抽出されて描かれている。

『雪国』舞台化
1970年(昭和45年)2月、5月 - 6月 芸術座
出演:若尾文子、内藤洋子
(出典:Wikipedia)

「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」『雪国』の主要登場人物、若尾文子が演じる「駒子」と内藤洋子が演じる「葉子」

梅澤亜由美は、川端が『浅草紅団』で都市を描いた直後に『雪国』が書かれた視点から考察し、「あきらめの世界である都市」から逃避してきた島村は、「非現実的な雪国の世界」を求めたが、そこにも「東京に散った男を巡る三角関係と東京を背負いながら雪国に埋もれていこうとする女」を見ることになり、「美しい非現実の世界」だけでなく、島村が逃げてきた「東京の影」がそこに付きまとっていると解説し、そして雪国を立ち去らなければならない島村が、美しい天の河を見た直後に、雪国で最期に見た火事の虚しい光景は、絶望や失意を秘めているが、ラストにおいて島村の中へ天の河が音を立てて流れ落ちるように感じたのは、そういったもの全てを超越したものを感じたとし、「そこには全てを圧倒し、包み込んでしまうような“自然の力”がある」と考察している。
(出典:Wikipedia)

内藤洋子が演じる「葉子」

日本映画を代表する名女優:若尾文子・夏目雅子・京マチ子・高峰秀子・芦川いづみの代表作を通じて、半世紀以上に渡る彼女たちの偉大な軌跡を振り返ります。
http://middle-edge.jp/articles/I0002070

日本映画を代表する名女優:若尾文子のまとめ

1960年代半ば以降、東宝の看板女優として人気を二分したアイドル女優の内藤洋子さんと酒井和歌子さん

一つ年上の酒井和歌子と同時に青春スターとして東宝は売り出しを図っていたが、内藤洋子の方が売れるのが早かった。

酒井和歌子は、どちらかといえば陽の内藤に比べると物静かで健気な役が多いためか陰の印象もあって、地味な助演が続いた。しかし、テレビでも出演した夏木陽介主演の青春学園シリーズの映画版『これが青春だ!』『でっかい太陽』『燃えろ!太陽』でメインの女子高生として出演。清純な女子高生役はさわやかな印象を残し、1967年度制作者協会新人賞を受賞するなど注目を得る。1968年には、初の主演作『めぐりあい』の成功で東宝の看板女優として認められ、ワコちゃんと呼ばれて人気を得る。

1969年に差し掛かると(内藤洋子から)酒井和歌子へアイドルとしての人気は逆転する。
(出典:Wikipedia)

東宝の看板女優、酒井和歌子と内藤洋子

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