東宝の看板女優、内藤洋子さん。アイドル女優としてデビュー以来人気を二分した酒井和歌子さんのライバル。

東宝の看板女優、内藤洋子さん。アイドル女優としてデビュー以来人気を二分した酒井和歌子さんのライバル。

1966年、テレビドラマ『氷点』に主演して瞬く間にアイドル女優として一世を風靡する内藤洋子さん。彼女のデビュー作や映画『その人は昔』『伊豆の踊り子』など代表作の見所を振り返っていきましょう。


14歳。当初「私」には17歳くらいに見える。旅芸人一座の一員。古風に結った髪に卵形の凛々しい小さい顔の初々しい乙女。若桐のように足のよく伸びた白い裸身で湯殿から無邪気に手をふる。五目並べが強い。美しい黒髪。美しく光る黒眼がちの大きい眼。花のように笑う。尋常小学校二年までは甲府にいたが、家族と大島に引っ越す。小犬を旅に同行させている。
(出典:Wikipedia)

踊子(薫):内藤洋子

「私」は道中で出会った旅芸人一座の一人の踊子に惹かれ、彼らと一緒に下田まで旅することになった。

主人公「私」は無垢で純情な心を持つ踊子の少女(内藤洋子)に淡い恋心を抱いていく

「私」は彼らと素性の違いを気にすることなく生身の人間同士の交流をし、人の温かさを肌で感じた。

孤児根性に歪んでいた青年の自我の悩みや感傷が、素朴で清純無垢な踊子の心によって解きほぐされていく

東京へ帰らなければならない「私」は、踊り子の少女との悲しい別れを迎えるが、「私」の心は水のように澄んでいた。

映画「その人は昔」 1967(昭和42)年7月1日公開 

『心のステレオ・その人は昔-東京の空の下で-』(こころのステレオ そのひとはむかし とうきょうのそらのしたで)コロムビア・レコードから出したレコードドラマであり、後に映画化、漫画化された。

舟木一夫のデビュー三周年で出された音楽物語という企画レコードが異例のヒットで実写による映画にまでなったと言う作品。北海道の百人浜で出会った純朴な若い男女二人が希望を求め東京へ駆け落ちするも冷たい都会に翻弄される物語。

映画の主演は舟木一夫と内藤洋子。映画版では役名は無く全て青年、少女、あいつと代名詞で呼ばれ、漫画版では青年を「一夫」と少女を「洋子」とした。

(映画「その人は昔」のあらすじ)
北海道の襟裳で青年と一人で家を支える少女は出会い、乗馬を通じて恋に落ちるも二人とも貧しい生活で少女は飲んだくれの父親と母親の面倒と生活も見なければならなかった。二人は田舎での生活に耐えかね東京へ駆け落ち上京。

青年は地下の印刷工場、少女は会社地下の喫茶室で働き始め、夜間大学での授業、日曜のデートで逢瀬を重ねていくが排気ガスと汚染された川、ほとんど日を浴びない生活、そして何より冷たい都会の環境に馴染めず友もなく、いつしか心は荒み北海道が恋しくなっていく少女の前にシティボーイの「あいつ」との出会いで裕福な生活と贅沢の味を覚えた少女は青年を拒絶するように彼の下を去っていく・・・
(出典:Wikipedia)

映画「その人は昔」

青年:舟木一夫、少女:内藤洋子

少女:内藤洋子

少女は“あいつ”と呼ばれる男のスポーツカーに乗って走っていた。少女の髪型や衣裳は、以前のつつましいものから、派手なものに変っていた。少女は、求めていた幸せとは金であり豪華な服だと思うようになったのだ。

しかし、“あいつ”はやがて新妻を連れて少女の前に現われると、十万円を渡し、アメリカに行ってしまった。傷ついた少女は青年と会った。少女の心にはやすらぎが戻り以前の純真な少女に帰った。

だが“あいつ”とのことは記憶から消えるはずもなく、翌日、少女はボートで羽田沖に出て再び帰らなかった。その頃、青年は輪転機に指をかまれ、病院の一室で、少女に会わなければならないと呼びつづけていた。

(出典:(c)キネマ旬報社「その人は昔」)

少女:内藤洋子

松山善三監督の『その人は昔』(1967年)の挿入歌、「白馬のルンナ」は50万枚の大ヒットとなった

内藤洋子さんは歌手としても活躍。映画『その人は昔』(1967年)の挿入歌、「白馬のルンナ」は50万枚の大ヒットとなった

映画「兄貴の恋人」(1968年)北川節子(演:内藤洋子)

『兄貴の恋人』(あにきのこいびと)は1968年9月7日に公開された日本映画。カラー、シネマスコープ。84分。

「主なキャスト」
北川鉄平:加山雄三
北川節子:内藤洋子
野村和子:酒井和歌子
北川銀作:宮口精二
北川加代:沢村貞子
小畑久美:岡田可愛
中井緑:中山麻理
西田京子:豊浦美子
玲子:白川由美
(出典:Wikipedia)

東宝映画「兄貴の恋人」の出演の加山雄三(31歳)、酒井和歌子(19歳)、内藤洋子(18歳)

女子大生の節子(演:内藤洋子)は、兄の鉄平(演:加山雄三)のことになると箸の上げ下しにまで口を出す。だから、鉄平に縁談がおきると、本人よりも目の色を変え、結局、相手に散々ケチをつけてぶちこわしてしまうのだった。

そんなある日、商事会社に勤める鉄平は、辞職する女子社員の和子(演:酒井和歌子)の送別会に、プレゼントのブローチを買ったのだが、麻雀に誘われて和子に手渡すのを忘れてしまった。和子の代りに転属されてきた久美(演:岡田可愛)は節子の友だちで、節子は鉄平の動静を逐一、知ることができた。

酔っばらいにからまれていたのを鉄平が救った美人、京子のことも、鉄平を好いているバーのマダム玲子(演:白川由美)のことも、節子には筒抜けだった。

しかし、彼女は兄との仲が急速に進んでいる女性、緑(演:中山麻理)のことは知らなかった。偶然、プールで仲良く泳ぐ鉄平と緑を見た節子は、緑に対して初めて女の嫉妬を感じた。一方、鉄平の方は金持ちで美人の緑を結婚の対象に考え始めていたが、急に和子のことを思い出した。

そして、月並みなブローチを高価なハンドバッグに代えて、和子に贈った。そのころ、彼にアメリカ行きの話が持ち上った。その時になって、鉄平は和子に求婚したが和子はそれを断った。

母も、もちろん節子もこの結婚に反対だったので、鉄平は一応は諦めはしたものの、やはり和子のことが心に残る。彼は再び求婚したが、和子はかたくなに鉄平の申し出を断るのだった。そんな鉄平を見ていた節子は、鉄平が真剣になっていることを知った。

そして妹として初めて兄のために尽くそうと決心したのだ。鉄平が出発する直前まで、節子は和子に会い、鉄平と結婚するよう説得し、とうとう承諾させたのだった。
(出典:(c)キネマ旬報社「兄貴の恋人」)

映画「兄貴の恋人」(1968年)のストーリー

北川節子(演:内藤洋子)は、金持ちで美人の中井緑(演:中山麻理)に対して女の嫉妬を感じる。

野村和子(演:酒井和歌子)は北川鉄平(演:加山雄三)からの結婚の申し出に、戸惑っていた。和子の弟はやくざ者で借金だらけ、母は病気で伏せっている、こんな家庭事情を背負う彼女は、鉄平と一緒になれないという思いが強かったのだ。

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