これがアメリカでプラチナディスクを獲得したジャズ・アルバムです

これがアメリカでプラチナディスクを獲得したジャズ・アルバムです

アメリカレコード協会が発表した、ジャズでプラチナディスクを獲得したアルバムを一挙ご紹介します!


プラチナディスクを獲得したジャズ・アルバム

アルバムの売り上げに応じてゴールド、プラチナ、ダイヤモンドディスクを認定していますが、日本とアメリカでは認定枚数が違うのをご存知ですか?

・ゴールドディスク   日本:10万枚  アメリカ:50万枚
・プラチナディスク   日本:25万枚  アメリカ:100万枚
・ダイヤモンドディスク 日本:100万枚  アメリカ:1000万枚

市場規模の問題でしょうが、随分開きがありますね。
ところで、アメリカレコード協会がジャズでプラチナディスクを獲得したアルバムを発表しています。

実はプラチナディスクを獲得したジャズ・アルバムって、ナント!わずかに8枚しかないんですよ。アメリカ国内での話ではありますが、ロックに比べるとやはりジャズは売れないんですねぇ。とはいえ、この8枚は流石に聴いて損なしの名盤揃いです!

Kind of Blue

最も売れたジャズアルバムは、言わずと知れたマイルス・デイヴィスの「カインド・オブ・ブルー」です。先ずはコレを紹介しないわけにはいきません。
売り上げ枚数はアメリカだけで400万枚。全世界では実に1000万枚を超えるといわれております。さすがジャズの帝王マイルスです!

1. So What
2. Freddie Freeloader
3. Blue In Green
4. All Blues
5. Flamenco Sketches

Kind of Blue

「20世紀のジャズが到達した最高峰」と称賛される「Kind of Blue」。このアルバムの何がそんなにスゴイのかといえば、「モード・ジャズ」を完成させたからだという声をよく聞きます。

「モード・ジャズ」がどのような物か分からなくいても、参加メンバーがジョン・コルトレーン (テナー・サックス)、キャノンボール・アダレイ(アルト・サックス)、ビル・エヴァンス(ピアノ)、ウィントン・ケリー(ピアノ)、ポール・チェンバース(ベース)、ジミー・コブ(ドラム)という伝説といえるジャズ界の巨人たちが一堂に会して素晴らしい演奏をしているというだけでも聴く価値ありですよ。

ジャズは難しい!と言われる方がいます。確かになんのこっちゃ分からんものが多々あるのは事実でしょう。が、当時は難解であったアルバムが現在の耳で聴くと、聴きやすく感じられるというのはジャズに限らずよくある話。
「カインド・オブ・ブルー」は、聴き込めば奥が深いとはいえ、聴きやすいアルバムです。そうでなければ、全世界でこんなにもヒットしないですよね。「カインド・オブ・ブルー」、一家に一枚のジャズ・アルバムで間違いなし!です。

What a Wonderful World

続いてご紹介するのは、ルイ・アームストロングが1967年にリリースした「What a Wonderful World」、邦題「この素晴らしき世界」です。ルイ・アームストロング、サッチモですね。
タイトル曲はジャズ・ファンでなくとも誰もが一度は耳にしたことがあるかと思います。

1. この素晴らしき世界
2. キャバレー
3. ザ・ホーム・ファイアー
4. ドリーム・ア・リトル・ドリーム・オブ・ミー
5. ギヴ・ミー・ユア・キッス
6. ザ・サンシャイン・オブ・ラヴ
7. ハロー・ブラザー
8. ゼア・マスト・ビー・ア・ウェイ
9. ファンタスティック、ザッツ・ユー
10. アイ・ゲス・アイル・ゲット・ザ・ペーパーズ・アンド・ゴー・ホーム
11. ヘルザポッピン

What a Wonderful World

全世界でメガヒットした「この素晴らしき世界」ではありますが、当初肝心のアメリカではまったく売れなかったそうです。
最初はイギリスで火が付き、世界各国のラジオ・テレビ・映画・CMなどで流されるようになり、最終的には1999年にグラミー殿堂賞を受賞するほどの名曲となっています。

名曲と言われるだけの事はあって、実に多くのアーチィストがカバーしています。が、この声あってこその「この素晴らしき世界」ですよ。とても特徴的な歌声です。

Time Out

デイブ・ブルーベック・カルテットによって1959年にリリースされた「タイム・アウト」。なんとこのアルバム、ポップアルバムチャートで最高2位を記録しています。実は100万枚を売り上げた最初のジャズアルバムがこれなんですよ。
収録曲「テイク・ファイブ」も、初めて100万枚を売り上げた最初のジャズ・シングルとなっています。

1. Blue Rondo À la Turk
2. Strange Meadow Lark
3. Take Five
4. Three to Get Ready
5. Kathy's Waltz
6. Everybody's Jumpin'
7. Pick Up Sticks

Time Out

「テイク・ファイブ」はCMなどでも取り上げられたりしていますから、ジャズファンに限らず日本でもよく知られているかと思います。
ただ、残念なことに、曲は聴いた事があるが、デイブ・ブルーベックという名前に心当たりがないという方々が多いようです。更には「テイク・ファイブ」を聴いてデイブ・ブルーベックって「サックスの人じゃないの?」と勘違いされている方がこれまた多い。
まぁ、確かにサックスが目立っています。が、デイヴ・ブルーベックは ピアノです。
で、アルトサックスはポール・デズモンドと言う人が吹いていて、「テイク・ファイブ」はそのポール・デズモンドの作曲によるものなんですよ。

キャッチーなメロディ。軽快な出だしに心躍ります。まさかその後にドラムソロが出てくるなんて思いもしませんよね。そこんとこ嫌いな方は嫌い、退屈されるかもしれません。しかし、それはですね、そう試練です。ドラムソロを突き抜けると、また至福のメロディが聞こえてきますからね。

このアルバムには「テイク・ファイブ」以外にも楽しい曲が詰め込まれていますから、パーティアルバムとしても楽しめると思いますよ。

Head Hunters

現在までにグラミー賞を13回も受賞しているハービー・ハンコックが1973年に放った「ヘッド・ハンターズ」。
ハービー・ハンコックはキャリアも長く、活動が多岐に渡っていることもあり日本でも認知度が高いミュージシャンですね。

1. Chameleon
2. Watermelon Man
3. Sly
4. Vein Melter

ヘッド・ハンターズ

「ヘッド・ハンターズ」の注目曲は「ウォーターメロン・マン」でしょうか。この曲は、1962年のハービー・ハンコックの初のリーダー・アルバム「テイキン・オフ」に収録されていたものですが、「ヘッド・ハンターズ」ではジャズ・ファンクのアレンジでセルフカバーされています。
まぁ、オリジナルはアコースティック、新録音はエレクトリックといった塩梅ですが、名曲というものはどのようなアレンジにも耐えるという好例になっています。

「ウォーターメロン・マン」といえば、ハービー・ハンコックの代名詞となっている名曲ですが、実は1963年にモンゴ・サンタマリアがカバーしたことによって知られるようになりました。モンゴ・サンタマリアのカヴァーはなんと全米10位の大ヒットとなったんですよ。

「ヘッド・ハンターズ」は、ハービー・ハンコックのエレクトリック・ジャズ期を代表する1枚というだけではなく、後のジャズ・ファンクやジャズ・フュージョンに大きな影響を与えたといわれています。

Future Shock

続いてもう一枚、ハービー・ハンコックです。
ジャズファンの間では古くから知られていたハービー・ハンコックですが、日本では1983年のアルバム「フューチャー・ショック 」でお茶の間でも知られるようになったのではないかと思います。
というか、アルバムの1曲目「ロックイット」ですよね、知られるようになったのは。

1. Rockit
2. Future Shock
3. TFS
4. Earth Beat
5. Autodrive
6. Rough

Future Shock

「ロックイット」は当時日本の音楽番組で盛んに流されていました。なので全世界で爆発的に大ヒットしていたのだろうと思っていたのですが、ビルボードのダンス・ミュージック/クラブ・プレイ・シングル・チャートでこそ1位を獲得していますが、総合シングル・チャートでは最高位71位だったんですね。意外です。

「ロックイット」がヒットしたこともあって「フューチャー・ショック」は売れに売れていたという印象がありますが、「フューチャー・ショック」がプラチナ・ディスクを獲得したのはリリースから約11年後の1994年10月だそうです。

Bitches Brew

「ジャケ買い」という言葉があります。ジャケットが気に入ると中身も良いはずだというあれです。好みとは言え、名は体を表すみたいなものですね。
で、ですね、「Bitches Brew」のジャケットを見てください。もう尋常じゃない、ただならぬ雰囲気が嫌でも漂ってきます。「ジャケ買い」するかどうかは別にして、このジャケット、名は体を表しています。

ディスク: 1
1. Pharaoh's Dance
2. Bitches Brew

ディスク: 2
1. Spanish Key
2. John McLaughlin
3. Miles Runs The Voodoo Down
4. Sanctuary
5. Feio

Bitches Brew

マイルス・デイヴィスが1970年に発表したレコードで2枚組となるアルバム「ビッチェズ・ブリュー」。「フュージョン」というジャンルを確立した、ジャズ史上最も革命的な作品の一つとされる名盤。ですが、多くの日本人がイメージする「フュージョン」とは恐らく違うのではないかと思います。これ、聴きにくいです。

なぜ聴きにくいかと言うと、ドラマー2人とパーカッション奏者2人という複雑なリズムもさる事ながら、それよりもなによりも、どの曲も長い!タイトル曲などは27分もある。

革命的だの革新的だのといった音楽にはともすれば「聴きにくい」という恐れがありますが、このアルバムはまさにそれ。大ヒットした偉大なアルバムなのでしょうが、なかなか手ごわいです。
しかし、それだけにアメリカは偉大だ。このアルバムがプラチナディスクを獲得し、正当に評価されるんですからね。リスナーが成熟しているという事かもしれません。

Heavy Weather

ジョー・ザヴィヌル(キーボード)とウェイン・ショーター(テナー・サクソフォーン、ソプラノ・サクソフォーン)が「ビッチェズ・ブリュー」を最後にマイルスの元を離れ、新たに結成したウェザー・リポート。
活動期間は1970年~1986年なのですが、なんせメンバーの出入りが激しい。ドラムスだけでも8人も入れ替わってますからね。

で、そのウェザー・リポートの絶頂期となるとベースのジャコ・パストリアスが在籍していた1976年~1982年ではないかと思いますが、プラチナディスクを獲得したアルバムが出たのもその時期。1977年の8枚目のアルバム「ヘヴィ・ウェザー」がそれです。

1. Birdland
2. A Remark You Made
3. Teen Town
4. Harlequin
5. Rumba Mamá
6. Palladã-Um
7. The Juggler
8. Havona

Heavy Weather

初期こそ実験的電子音楽の要素が強かったものの、徐々に音楽は変化していき「ヘヴィ・ウェザー」ではマイルスの「ビッチェズ・ブリュー」と比べて、この軽やかさはどうだと言わんばかりのウェザー・リポートとなっています。
特にジャズのスタンダード・ナンバーとなった「バードランド」なんてポップですもんね。多くの日本人が抱くフュージョンってこんな感じなのではないでしょうか?!

こうして改めて見ると、フュージョン期のアルバムがかなりの売り上げをあげていたのが分かりますね。

そしてもう1枚、最期は「Ken Burns Jazz」です。このアルバムは現在日本ではなかなか入手が難しいようですが、このアルバムはコンピレーションで、マイルス・デイヴィスやジョン・コルトレーンといった有名アーティストの代表曲を集めたものとなっています。
プラチナ・ディスクを獲得したアルバムはどれも流石に名盤。聴いて損なしの物ばかりですが、ジャズの初心者には「Ken Burns Jazz」から入るのも良いかもしれませんね。

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