恋人たちのクリスマス
『恋人たちのクリスマス(All I Want For Christmas Is You)』は、マライア・キャリー全盛期の1994年にリリースされたクリスマスソングで、日本では、人気テレビドラマ『29歳のクリスマス』の主題歌としてもおなじみです。
クリスマスのスタンダード曲というと、1960年代以前のものが多いですが、本曲は1990年代と比較的新しく、爆発的なヒットで新たなスタンダードとなりました。同時リリースされたアルバム『メリー・クリスマス(Merry Christmas)』には、本曲以外にも彼女の歌うクリスマスソングが収録されています。
ロッキン・アラウンド・ザ・クリスマス・ツリー
『ロッキン・アラウンド・ザ・クリスマス・ツリー(Rockin' Around The Christmas Tree)』は、『赤鼻のトナカイ』や『ホーリー・ジョリー・クリスマス』で有名なジョニー・マークスの書いた曲で、リリースは1958年です。
歌は、当時弱冠13歳のブレンダ・リー。発掘したのはジョニー・マークスで、とても10代前半とは思えない大人の歌声を披露しています。
ジングル・ベル・ロック
『ジングル・ベル・ロック(Jingle Bell Rock)』は、1957年にボビー・ヘルムズが歌ったクリスマスソングで、多くのカバー曲がありますが、現在ではオリジナル版が一番人気です。
曲の出だしには、『ジングル・ベル』の有名な旋律がアレンジして使用されています。陽気な曲調とは対照的に、著作権論争でもめた楽曲としても有名です。
ホーリー・ジョリー・クリスマス
『ホーリー・ジョリー・クリスマス(A Holly Jolly Christmas)』は、『赤鼻のトナカイ』や『ロッキン・アラウンド・ザ・クリスマス・ツリー』で有名なジョニー・マークスの書いた曲で、バール・アイヴスが1964年に歌ったものが有名です。
アニメ番組『赤鼻のトナカイ』で、『シルバー・アンド・ゴールド』とともに初めて取り上げられ、クリスマスの人気曲となりました。
イッツ・ザ・モスト・ワンダフル・タイム・オブ・ジ・イヤー
『イッツ・ザ・モスト・ワンダフル・タイム・オブ・ジ・イヤー(It's The Most Wonderful Time Of The Year)』は、1963年にリリースされたアンディ・ウィリアムスのクリスマス・アルバム収録曲です。
当時、アルバムのプロモーションに使用されたのは『ホワイト・クリスマス』でしたが、本曲もたびたび演奏され、クリマスソングのスタンダードとなりました。
ラスト・クリスマス
『ラスト・クリスマス(Last Christmas)』は、当時人気絶頂だったワム!が、1984年のクリスマスシーズンにリリースした楽曲で、クリスマスソングのスタンダードの中では比較的新しい曲です。『恋のかけひき(Everything She Wants)』と両A面で収録され、『恋のかけひき』は全米ナンバーワンに輝いています。
ワム!は、本曲で得られた印税の全額を、エチオピア大飢饉の救済活動に寄付しました。因みに、同時期に結成されたバンドエイドも、『ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス?』の収益金で同様の寄付を行っています。
フェリス・ナヴィダ
『フェリス・ナヴィダ(Feliz Navidad)』は、プエルトリコ出身のホセ・フェリシアーノが自ら作詞・作曲して歌った曲で、1970年にリリースされました。
スペイン語で、クリスマスと新年の挨拶「Feliz Navidad, a próspero año y felicidad(メリー・クリスマス、豊かな一年と幸福を)」と歌った後に、次は英語で「I wanna wish you a Merry Christmas from the bottom of my heart(心の底からメリー・クリスマスを願いたい)」と歌う、素朴な詞が印象的です。
そりすべり
『そりすべり(Sleigh Ride)』は、アメリカを代表する作曲家、ルロイ・アンダーソンが1948年に発表した管弦楽曲で、世界で最も有名なクリスマスソングの一つです。当初、歌詞はありませんでしたが、1950年に今の詞が付けられました。
1963年に、『ビー・マイ・ベイビー』でおなじみのザ・ロネッツがカバー。"Ring-a-ling-a-ling, ding-dong-ding" のバックボーカルが印象に残る編曲です。
ザ・クリスマス・ソング
『ザ・クリスマス・ソング(The Christmas Song (Merry Christmas To You))』は、ナット・キング・コールの楽曲で、最初のリリースは1946年です。それ以降、通算4度のレコーディングを行っていますが、1961年の最後のバージョンが、現在広く聞かれている録音です。
本曲は7月の猛暑に書かれた曲で、ロバート・ウェルズが何の気なしにノートに書いたメモ "Chestnuts roasting on an open fire, Jack Frost nipping at your nose..." を、メル・トーメが見て歌詞に採用し、曲を完成させました。
レット・イット・スノー!
『レット・イット・スノー!(Let It Snow, Let It Snow, Let It Snow)』は、1945年の楽曲で、最初に歌ったのは、バリトン歌手のヴォーン・モンローです。映画『ダイ・ハード』のエンディングでは、このオリジナル版が使用されました。
1959年にディーン・マーティンがカバーし、1966年に再録音。現在最も人気なのは、このバージョンです。1950年にリリースされた、フランク・シナトラ版もあります。