【昔の球団】覚えていますか?2年だけ存在した球団「クラウンライターライオンズ」

【昔の球団】覚えていますか?2年だけ存在した球団「クラウンライターライオンズ」

ライオンズといえば、昔は西鉄、今は西武。しかし、西鉄ライオンズが身売りされ、西武ライオンズが誕生するまでの6年間、別の名称で球団は存続していました。最初の4年間が、太平洋クラブライオンズ。そして残りの2年間が、今回ご紹介するクラウンライターライオンズです。短いながらも印象深いクラウンライターの2年間をご紹介します。


クラウンライターの誕生まで

西鉄ライオンズの衰退

"強いライオンズ" といえば、昔は西鉄ライオンズ。1950年代から1960年代は、まさに西鉄ライオンズの黄金期でした。しかし、1969年以降に "黒い霧事件" が発覚してからは、戦力が大幅に低下。1970〜1972年は、3年連続最下位の憂き目を見ます。観客動員数も激減し、ついに西鉄は球団経営を手放すことになりました。

太平洋クラブライオンズの誕生

西鉄ライオンズの身売りでは、様々な売却案が浮上しますが、最後はロッテオリオンズの中村オーナーが球団を買い取り、福岡野球株式会社に社名を変更します。また、資金融通のため、ゴルフ場開発会社の株式会社太平洋クラブと提携し、一種の命名権契約を締結。新しい球団名は太平洋クラブライオンズとなり、チームは1973〜1976年の4年間存続しました。

クラウンライターライオンズの誕生

1976年のオフシーズン、ライオンズの命名権を株式会社クラウンガスライターが買収。1978年シーズン終了まで、2年契約を締結します。社名をそのまま使うと長くなるため、球団名は ”ガス" を取って、クラウンライターライオンズと命名されました。一方、株式会社太平洋クラブからの資金援助もこれまで通り継続。ユニフォームには、太平洋クラブのロゴマークも残りました。クラウンライターの短い歴史の始まりです。

クラウンライターの歴史

1977年

監督は、太平洋クラブから2年目の鬼頭政一が続投。打撃陣は、主砲の土井正博を筆頭に、基満男竹之内雅史大田卓司、外国人選手のハンセンと多士済々の顔ぶれで、さらに、真弓明信若菜嘉晴らの台頭も見られました。投手陣は、石井茂雄古賀正明東尾修永射保ら有力選手は揃うものの、前年はリーグ最低の防御率を記録。主な補強は、大洋ホエールズから交換トレードで、山下律夫高垣義広らを獲得したのみでした。



当時は前期・後期の2リーグ制で、前期優勝チームと後期優勝チームのプレーオフでリーグ優勝チームを決めていました。



前期20勝38敗7分最下位。首位の阪急とは相性が良く、7勝6敗と勝ち越すものの、他チームにはすべて負け越し。特に、南海には2勝9敗2分とカモにされました。



一方、後期は7月に7連勝。13勝6敗でなんと首位に立ちます。前期最下位でも後期優勝でプレーオフの可能性がありましたが、後半は大きく崩れ、最終結果は29勝35敗1分5位通期では49勝73敗8分2年連続最下位に終わりました。



投手陣は、山下律夫が12勝5敗、防御率3.46と好調でしたが、エース東尾修が防御率3.87ながら11勝20敗。打撃陣も、ハンセンの.269が最高打率でした。



そして、クラウンライターで有名なエピソードの一つが、この年のドラフト会議一番の注目選手が、法政大学4年の江川卓でした。当時は予備抽選の結果で指名順序が決まり、クラウンライターは1番を獲得。なんと江川を強行指名します。しかし、江川は入団を拒否し、海外留学に旅立って行きました。

1978年

この年から監督は、根本陸夫が就任。チームの立て直しを目論みますが、春季キャンプ中に投手コーチの江田孝が急死し、選手たちにもアクシデントが続きます。そこで根本は、2年目の立花義家を開幕で3番打者に大抜擢。"19歳の3番打者" と騒がれました。また、真弓明信を1番に定着させ、思い切った若手起用を行います。中日から移籍したデービスも活躍。すると、4月、5月こそ南海と最下位争いを演じていたものの、6月は12勝2敗2分と快進撃を見せ、結局、前期28勝31敗6分4位まで浮上しました。



後期は9月に10連敗するなど不振を極め、結果は23勝36敗6分5位通期でも51勝67敗12分5位でした。しかし、個人の活躍は目覚ましく、土井正博が打率.303、ホームラン26本を記録し、真弓明信とともにベストナインに選出。通算400号ホームランも達成しました。東尾修は、近鉄の鈴木啓示と最多勝を争い、わずかに及ばなかったものの、23勝14敗と2度目の20勝超え。チームの勝利の半数近くに貢献しました。チーム打率は.268、チーム防御率は3.75で、いずれもリーグ3位。前年から大きな成長が見られた一年でした。

クラウンライターの終焉

1978年のオフシーズン、株式会社クラウンガスライターとの2年契約が終了。契約は更新されず、その結果、"クラウンライターライオンズ" の球団名が消滅しました。次の売却先は、国土計画株式会社。新しい球団名は、自社グループ名を冠した、西武ライオンズ(のちの埼玉西武ライオンズ)となります。また、本拠地も福岡県福岡市の平和台球場から、埼玉県所沢市の西武ライオンズ球場に移転されました。

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