史上初の無敗三冠馬・通算七冠馬
無敗での三冠馬はその後2005年にディープインパクトが達成するまではシンボリルドルフのみでした。
ゴール前では、「世界のホースマンよ見てくれ!これが!日本近代競馬の結晶だ!」という実況が生まれましたが、まさにシンボリルドルフ以来の無敗三冠馬誕生に対する気持ちの表れと言えるかもしれませんね。
シンボリルドルフのエピソード
輝かしい戦歴
戦歴は、16戦13勝。
負けはただの3度のみ、ひとつは最終のアメリカGⅠでした。勝利よりも敗北を語られる競走馬はそれほど多くはありません。シンボリルドルフはそんな競走馬なんです。
1983.07.23 新潟 3歳新馬 岡部 幸雄 1着
1983.10.29 東京 いちょう特別 岡部 幸雄 1着
1983.11.27 東京 3歳オープン 岡部 幸雄 1着
1984.03.04 中山 弥生賞 GIII 岡部 幸雄 1着
1984.04.15 中山 皐月賞 GI 岡部 幸雄 1着
1984.05.27 東京 東京優駿 GI 岡部 幸雄 1着
1984.09.30 中山 セントライト記念 GIII 岡部 幸雄 1着
1984.11.11 京都 菊花賞 GI 岡部 幸雄 1着
1984.11.25 東京 ジャパンC GI 岡部 幸雄 3着
1984.12.23 中山 有馬記念 GI 岡部 幸雄 1着
1985.03.31 中山 日経賞 GII 岡部 幸雄 1着
1985.04.29 京都 天皇賞(春) GI 岡部 幸雄 1着
1985.10.27 東京 天皇賞(秋) GI 岡部 幸雄 2着
1985.11.24 東京 ジャパンC GI 岡部 幸雄 1着
1985.12.22 中山 有馬記念 GI 岡部 幸雄 1着
1986.03.29 米 サンルイレイS GI 岡部 幸雄 6着
最後に
歴代最強馬は?という問いは競馬ファンにとっては一晩中語れるほどのテーマです。共通して出たレースの勝ちタイムや戦歴などである程度の判断は可能にはなりますが、思い入れも加えるとまとまらない話になりがちです。
シンボリルドルフは無敗での三冠馬、それに加えての七冠、生涯たった3度の敗北など最強を語るのに資格は充分です。やはり無敗での三冠というのはインパクト大ですね。後にディープインパクトが達成するまで20年待つことになりました。
ディープインパクト、シンボリルドルフは無敗三冠馬以外にも共通点は多く、戦歴は14戦12勝、海外挑戦で敗戦というのも似通っています。(ディープは凱旋門賞でした)
シンボリルドルフは父パーソロン・母スイートルナの組み合わせです。この配合は、シンボリフレンドが初仔。シンボリフレンドは重賞勝ちは京王杯SH一つだけで、31戦走って通算5勝、レース中の事故による安楽死という不運の馬でした。気性が荒く、それはこの配合に生まれたその後の2頭にも共通しています。
それでも和田氏はこの配合にこだわっており、結果として生まれたのがルドルフでした。額に三日月、立ち上がるまで20分しか掛からないという伝説を持って生まれました。
シンボリルドルフという馬には、生まれる前からのドラマがあったのですね。