BIG GAME ’79 HIDEKI
1979年8月24日、ヒデキにとって2回目の後楽園ライブは激しい雨の中で行われました。この年に発売された「YOUNG MAN (Y.M.C.A.)」が既に大ヒットしていて人気は絶頂であったにも関わらず、この記念すべきステージでもカバーの嵐です!
オープニングの後、畳みかけるように、クイーン、キッス、ビリー・ジョエル、ドナ・サマーと飛ばしに飛ばし私たちの度肝を抜くヒデキ。今の感覚からすると既に尋常ではありませんよね。そしてサザンオールスターズの「いとしのエリー」の後に、ようやくオリジナルの「ブルースカイ ブルー」です。
BIG GAME ’79 HIDEKI
さぁ、これからオリジナルが聴けるぞとホッとしたファンも多かったのではないかと思いますが、その期待は軽ーく裏切られます。
そう、ホッとしたのもつかの間、この日2曲目のクイーン「ドント・ストップ・ミー・ナウ」がきます。もう誰もヒデキを止らる者などいませんって。
留まることを知らないこの日のヒデキですが、次いで披露されるのは何とキングクリムゾンの「エピタフ」です。ヒデキとクリムゾン?!ヒデキがプログレ?!知らなければ誰もが不安になるでしょうねぇ。が、心配無用。ヒデキは歌うんです!ここが最大の聴きどころと言っていいでしょう。
続く「シェイク・ユア・ハンド」「ゴー・ウエスト」に、後で歌われる「YOUNG MAN (Y.M.C.A.)」を加えてヴィレッジ・ピープルのカバーが3曲も収録されています。同じアーティストの曲を3曲。この辺りも実にヒデキです。「感激!!」だ。
TOTOの「愛する君に」の後、「勇気があれば」「ホップ・ステップ・ジャンプ」とオリジナルが2曲続きます。
で、フランスの国民的歌手ジョニー・アリディがオリジナルの「この愛の終る時」を濃密な、いや、もっと濃い!濃密では言い表せないくらい濃すぎるアレンジでこってりと聴かせるヒデキ。
そして「YOUNG MAN (Y.M.C.A.)」で盛り上げ、ロッド・スチュアートで知られる「セイリング」でエンディングと充実しきった圧巻の内容。聴いて損なし、買って損なしの「BIG GAME ’79 HIDEKI」です。
それにしても今改めて思います。ヒデキはデビューから亡くなるまで常に素晴らしかった。常に全力だったと。