『Bar 石の華』(渋谷)
東京でも有数の繁華街である渋谷にあるのが「Bar 石の華」です。渋谷駅の東口から歩いて5分ほどのところに位置する、ビルの地下一階にある静かなバー。評判のクラシックカクテルから、毎月変わるというオリジナルカクテルまで揃い、世界最高峰の1杯が楽しめます。そして、そのすべてが高水準という、最高のオーセンティックバーなんです。
こちらでオーナーバーテンダーをしてるのが石垣忍さん。毎年開催される国際バーテンダー協会公認の世界大会、2005年の大会に日本代表として出場し、最も権威のあるシニア部門(29歳以上)で優勝を果たした人。当然に、日本を代表するバーテンダーの1人です。そんな石垣氏が作り出すカクテルは、もう他のお店ではカクテル飲めないと思ってしまうほどの繊細さ。
「Bar 石の華」飲まないと後悔する一杯が、カクテルの王様「マティーニ」です。ドライジンとフレンチベルモットで仕上げる透明感が素敵な一杯です。ほどよい苦味と爽やかな香り、まさにキング・オブ・カクテルですね。時間をゆっくりと楽しむ感じで過ごして欲しいと、石垣さんは語ります。毎月メニューが変わる「Bar 石の華」、マンスリーカクテルで旬を感じてみてはいかがでしょうか。
『bar 城.【旧bar cafca.】』(南青山)
「bar 城.【旧bar cafca.】」は、南青山にあるオーセンティックバー。外苑前~表参道駅のほぼ間くらいの小道沿い、階段を降りた地下にあるバーです。間接照明で照度を落としたほの暗さが素敵な店内は、落ち着いた雰囲気に包まれています。「bar 城.【旧bar cafca.】」で味わっておきたいのが、オーナーである佐藤博和さんが20代から収集し続けている、ビンテージのウイスキーやスピリッツでしょう。どのお酒も、生産中止になっていたり、醸造法が変わって現行品とは味が異なる希少なお酒ばかり。その素晴らしいお酒を、これまたビンテージのグラスで楽しむことができるんです。
とにかく「bar 城.【旧bar cafca.】」では、佐藤さんおすすめのウイスキーのストレートを飲まなくては始まりません。まずは、スコッチウイスキーのハイランドパークを佐藤さんセレクトでいただきましょう。スコットランド最北端の蒸留所で造られたシングルモルトウイスキー、70~80年初期のビンテージボトルが素敵です。お味は、スモーキー&フルーティーで大麦の麦感もあります。店内にはBGMはありません。お客様の話し声と佐藤さんが飲み物を作る音だけが響いています。友人や恋人など、大切な人と一緒にいいお酒が飲みたい時にぴったりのバーですね。
『Bar Ben Fiddich』(新宿)
「Bar Ben Fiddich(バー・ベンフィディック)」は、JR新宿駅から歩いて10分ほどのところにある、西新宿のビルの9階にあります。ウィリアム・リード・ビジネス・メディア社が発表する「アジア最高のバー50」において、毎年ランクインするほどの海外からの評価も高いバーなんです。なんといっても「Bar Ben Fiddich」の最大の魅力は、壁一面に並ぶ薬草や香草酒。自家製の薬酒を使って生み出す極上のカクテルは、どれも大胆で独創性を感じさせてくれるものばかり。
「Bar Ben Fiddich」でおすすめしたいのが、「自家製SUZE(スーズ)トニック」。SUZEとはリンドウ科の植物で、ゲンチアナの根から造られるハーブリキュールです。本来はフランス産なのですが、こちらではなんと自家製の「SUZE」を使います。ゲンチアナの根を、高純度のアルコールや柑橘類のピールやスパイスなどに漬けて、一ヶ月も寝かせて造るそうです。まさに唯一無二、至高の一杯といえますね。その他にも、アブサン・ウニクム・キハダトニックなど、このお店でしか味わえない薬草や香草酒が揃っています。
『LAND BAR artisan』(新橋)

東京でサラリーマンの聖地といえば新橋。その新橋でお昼の14時から営業しているバーがあります。それが「LAND BAR artisan(ランドバー アルチザン)」です。古いビルの地下にあるバーで、カウンター6席だけのコンパクトな名店です。まさに知る人ぞ知るといった言葉がぴったりのオーセンティックバー。オーナー伊藤大輔さんは、バー業界では職人と呼ばれるほどに評価の高い名バーテンダーの一人。特に定評があるのが、季節の果物や野菜などで作る季節感たっぷりの旬のカクテルです。

桃太郎トマトを搾ってウォッカと合わせた「ブラッディーメアリー」は、トマトジュースのようなとろみはなく、生トマトでしか味わえない軽やかでフレッシュな味わいが広がるカクテルです。ベースがウォッカなのでアルコール度数は高めになりましが、思わず一気飲みしたくなる美味しさです。「LAND BAR artisan」では、野菜や果物は搾りたてと素材の良さにこだわっています。カウンターには、常に旬の野菜や果物が、それを選んでお任せのカクテルをいただくのも最高ですね。完璧な状態でサーブされる美しさと美味しさ、是非職人技を体験してみてください。
『ガスライト』霞ヶ関本店(霞が関)

「ガスライト」は、霞ヶ関にあるバーです。四谷と銀座において3軒のバーを展開しています。霞ヶ関本店は、その総本山となるお店。日本バー業界の重鎮、毛利隆雄を輩出したことでも有名なバーですが、現在は2007年の全国バーテンダー技能大会で優勝したオーナーバーテンダーの井口法之さんが取り仕切っています。正直なところ、お店はかなり分かりにくい場所にありますが、無事にたどり着いければ至極の一杯を味わうことができます。

シカゴで人気のバー、ガスライト・クラブをモチーフとしたお店。米社交界の花形だったクラブは良いとして、霞が関の「ガスライト」も至福の一軒として知られています。1989年開業という老舗のバーで、6.6ⅿもあるアサメラ製カウンターが特徴です。どのカクテルを試してみても、お気に入りになること間違いなし、一日の締めとして素敵なカクテルは欠かせませんね。
『バー ナポレオン』(紀尾井町)

「バーナポレオン」がある紀尾井町は、徳川家の紀伊・尾張そして井伊家の頭文字から名付けられた屋敷町なんですよ。その紀尾井町に、1930年に宮内省内匠寮により宮大工の手によって准皇室の邸宅が建てられました。そして1955年、その邸宅内でオープンをしたのが「バー ナポレオン」なんです。そんな素敵な一軒は、グランドプリンスホテル赤坂の閉業と併せて閉店に。しかし、現代の最新技術を駆使して、やや東の土地に移築されることになり、2016年7月にリニューアルオープンを果たしたという数奇な運命を感じるバーなのです。

店内は、「ナポレオンの愛馬」・「フランスのシャンソン歌手のエディット・ピアフ」・「ココ・シャネル」・「緑あふれるパリ」・「コニャック」と、5つのコンセプトからなる部屋が配置されています。10人程のグループでも利用できる部屋から個室まで、各テーマに合わせた5つのスペースが利用できるんです。なんといっても特等席なのは、僅か6席しかないカウンター席でしょう。大人の社交場として、上手に使いたいハイクラスバーなんです。