ラブ・ストーリーは突然に

小田和正さんが歌う「ラブ・ストーリーは突然に」は「Oh! Yeah!」との両A面シングルとして1991年にリリースされ、織田裕二さん、鈴木保奈美さん主演、江口洋介さん、有森也実さん、西岡徳馬さんらの共演により一世を風靡したドラマ『東京ラブストーリー』の主題歌です。この年の年間シングルチャート1位を獲得し、約270万枚の売り上げを記録した、オフコース解散後に生まれたソロアーティスト・小田和正の代表曲の1つ。
一度聞いたら忘れられないインパクトあるイントロ。ギターのカッティングによる長めのイントロはギタリストで音楽プロデューサー佐橋佳幸さんの演奏によるもの。実は佐橋さん、女優松たか子さんの旦那様なんです。音楽業界ではとても有名な凄い人で、毎年クリスマスの時期に放送される小田さんの『クリスマスの約束』にも出演していました。

月9の名作として燦然と輝く『東京ラブストーリー』。鈴木保奈美さん演じるリカが放った台詞、「カーンチ、セックスしよう」は、今もなお語り継がれる伝説です。近年はドラマ『SUITS/スーツ』で、実に27年ぶりとなる再共演を果たし、弁護士とその上司役をコミカルに演じて再び大きな話題となりましたね。
SAY YES

CHAGE&ASKAが歌う「SAY YES」は、浅野温子さんと武田鉄矢さんのダブル主演、江口洋介さん、田中律子さん、竹内力さん、石田ゆり子さん共演により大ヒットしたドラマ『101回目のプロポーズ』の主題歌。本作はトレンディードラマ全盛期の90年代において、ドラマ主題歌はヒットするという法則を小田和正さんの『ラブ・ストーリーは突然に』と共に確立させた先駆け的な楽曲であり、累計282.2万枚というダブルミリオンを達成した彼らの代表曲の1つです。

『101回目のプロポーズ』の名シーンといえば、武田さん演じる達郎がダンプカーの前に突如飛び出し、「僕は死にましぇん!あなたが好きだから」と告白する場面。「僕は死にましぇん」はこの年の流行語にもなりましたよね。最終回の視聴率は36.7%!海外でもリメイクされるなど、国内外問わず高い人気を誇るトレンディードラマの名作です。
TRUE LOVE

藤井フミヤさんが歌う「TRUE LOVE」は、石田ひかりさん、筒井道隆さん、木村拓哉さん、鈴木杏樹さん、西島秀俊さん共演により大ヒットを記録した青春群像劇『あすなろ白書』の主題歌に起用され、ダブルミリオンを達成した90年代を代表するラブソングです。イントロのギターフレーズが何とも印象的!(こちらも「ラブ・ストーリーは突然に」同様、演奏は佐橋さん)

木村拓哉さん演じる取手が片想いしているヒロイン・なるみ(演:石田ひかり)を後ろから抱きしめるシーンは「あすなろ抱き」と呼ばれ大流行!今もなお語り継がれる伝説となりました。「俺じゃだめか」の名ゼリフにキュンとした女子も多いはず。
後日談として、共演者の木村さんと西島さんが『SMAPxSMAP』で22年ぶりの再会を果たしたことがキッカケとなり、久しぶりに5人勢揃いの「あすなろ会」が開かれたというエピソードは、ドラマをリアルタイムで見ていた世代としては嬉しい話ですよね。
碧いうさぎ

酒井法子さんが歌う「碧いうさぎ」は、自身がヒロインを務め、大沢たかおさん、竹野内豊さん共演により大ヒットを記録したドラマ『星の金貨』の主題歌。ドラマの成功と共に累計99.7万枚を売り上げた90年代を代表する名曲の1つです。作詞・牧穂エミさん、作曲は織田哲郎さんが担当し、「第37回日本レコード大賞」優秀作品賞を受賞しました。

『星の金貨』は耳と口が不自由な看護見習い・倉本彩(演:酒井法子)と、彩と結婚の約束をしたまま事故にあい記憶喪失となってしまった医者の永井秀一(演:大沢たかお)、そして秀一とは腹違いの弟で同じく医者の拓巳(演:竹野内豊)による切ない三角関係と、様々な人間模様が入り組んだラブストーリーの秀作です。
酒井さんが初出場した「紅白歌合戦」では役柄同様、手話を交えながら懸命に『碧いうさぎ』を歌う彼女と彩の姿が重なり、感動しましたよね。
ら・ら・ら

大黒摩季さんが歌う「ら・ら・ら」は中居正広さん主演、小林稔侍さん、柳沢慎吾さん、田中律子さん、内藤剛志さん、岡江久美子さん、樹木希林さん、志村東吾さんら共演により好評を博した板前と料亭を題材にしたドラマ『味いちもんめ』第1シリーズおよびスペシャル版の主題歌です。この曲は累計売上約134万枚を記録しシングルでは大黒さん最大のヒット曲。今もなお愛され続ける息の長い楽曲となりました。
TOMORROW

岡本真夜さんが歌う「TOMORROW」はドラマ『セカンドチャンス』の主題歌です。この曲は岡本さんのデビューシングルでありながら、自身最大のヒット曲となったミリオンセラー楽曲。またメディア露出を一切行っていなかった彼女が、初登場を果たした「NHK紅白歌合戦」にてテレビデビューを飾ったことも当時大きな話題となりましたよね。今もなお人生の応援歌として多くの人々から支持され続けている90年代を代表する名曲の1つです。

『セカンドチャンス』は田中美佐子さん主演、赤井英和さん、堂本剛(Kinki Kids)さん、黒田勇樹さんら共演により好評を博したコメディドラマです。夫を交通事故で亡くして以来、働きながら3人の子供達を育てているシングルマザーの藤井春子(演:田中美佐子)と、娘と2人で暮らす結婚式場勤務のシングルファーザーの野田勤(演:赤井英和)が出会い、周囲の反対を乗り越えながら結婚するまでを描いた物語。スペシャル版「帰ってきたセカンド・チャンス」も制作されるなど、人気の高い作品でしたね。
LA・LA・LA LOVE SONG

久保田利伸 with ナオミ・キャンベルが歌う「LA・LA・LA LOVE SONG」は、1996年に木村拓哉さん、山口智子さん主演、竹野内豊さん、松たか子さん、稲森いずみさん、りょうさん共演により社会現象を巻き起こした月9ドラマ『ロングバケーション』の主題歌。こちらも一瞬にして「ロンバケ」だと分かるインパクト大なイントロが特徴です。
当時スーパーモデルとして一世を風靡していたナオミ・キャンベルとのコラボレーションも話題を呼び、ナオミが間奏等の合間に囁いているフレーズも印象的ですよね。また久保田さんは本作で初となるオリコンシングルチャート1位を記録し、ミリオンセラーにも輝きました。

「月曜日はOLが街から消える」と評されるほど日本中を沸かせた90年代を代表するラブストーリー『ロングバケーション』。劇中で木村さん演じるピアニスト瀬名秀俊の人気によりピアノを習う男性が急増するなど、「ロンバケ現象」と呼ばれたその影響力は絶大でしたね。
ちなみにナオミ・キャンベルとのコラボレーションに至った経緯は、当時偶然にも同じマンションに住んでおり、後にエレベーター内で対面し意気投合したことがキッカケだという。何とも90年代らしい華やかなエピソードです。
STEADY

当時、一世を風靡していた島袋寛子さん、今井絵理子さん、上原多香子さん、新垣仁絵さんからなる4人組アイドル系ダンス&ボーカルグループSPEED。彼女たちが歌う「STEADY」は、ドラマ『イタズラなKiss』の主題歌に起用され、物語の世界観とマッチしたことで、瞬く間に大ヒットを記録!セカンドシングルにして初のミリオンセラーとなりました。
この曲はデビューシングル「Body & Soul」の元気ハツラツなイメージはそのままに、ほんの少しの大人っぽさが加わった魅力的なナンバー。メインボーカルの島袋さん、今井さんの思春期ならではの透明感溢れる真っすぐで伸びやかな歌声が素晴らしいSPEED初期の名曲です。

『イタズラなKiss』は、多田かおるさんの同名少女漫画を柏原崇さんと佐藤藍子さんのW主演によりドラマ化した作品。ティーンドラマでありながら幅広い世代から支持された学園ドラマの秀作です。「STEADY」の歌詞が、ヒロイン琴子と入江くんの心情を表しているようでキュンとしましたよね。
Love Somebody

織田裕二withマキシ・プリーストが歌う「Love Somebody」は織田さん主演、深津絵里さん、いかりや長介さん、ユースケ・サンタマリアさん、水野美紀さん、柳葉敏郎さんら共演による刑事ドラマ『踊る大捜査線』の主題歌に起用されお馴染みとなった、歌手・織田裕二の代表曲の1つです。レゲエアーティストのマキシ・プリーストと共演し、彼と共に作詞も手がけました。

テレビシリーズから始まった『踊る大捜査線』ですが、その後スペシャルドラマ、スピンオフ、映画化と回を重ねるごとに人気が加速。重厚な人間関係と多くの個性豊かなキャラクターを生み出しながら、2012年公開の映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』をもってシリーズ15年の歴史に幕を閉じました。
青島が放つ「レインボーブリッジ封鎖できません」や「事件は会議室で起こってるんじゃない、現場で起きてるんだ」などのセリフも印象的でしたよね。そしてエンディングに流れるこの曲がより一層作品の世界観を確かなものへと導いてくれるのです。
カムフラージュ

竹内まりやさんが歌う「カムフラージュ」は、木村拓哉さんと中山美穂さん主演、仲村トオルさん、ユースケ・サンタマリアさん、本上まなみさん共演のドラマ『眠れる森』の主題歌。本作は「Winter Lovers」との両A面シングルとなっており、まりやさん初のオリコンシングルチャート1位を記録したヒット曲です。

ミステリアスなドラマの雰囲気と禁断の恋を思わせるような歌詞がピッタリと重なり、物語をさらに深い場所へと誘ってくれます。『眠れる森』はフジテレビ系の「木曜劇場」枠ながら、当時月9主演の最多記録を持っていたキムタクとミポリンの夢の共演にワクワクした人も多かったことでしょう。そしてドラマの成功と共に「カムフラージュ」は累計46.3万枚を売り上げました。
POISON~言いたい事も言えないこんな世の中は~

反町隆史さんが歌う「POISON ~言いたい事も言えないこんな世の中は~」は、自身が主演し松嶋菜々子さん、中尾彬さん、白川由美さん、窪塚洋介さん、池内博之さん、小栗旬さん、山崎裕太さんら共演により大ヒットしたドラマ『GTO』の主題歌です。イントロが流れれば自然とあの熱血教師・鬼塚英吉と問題だらけの生徒たちが思い出されますよね。

この曲は反町さん自ら作詞を担当し、井上慎二郎さんが作曲しました。近年ではイントロのギター音と反町さんの低い声が赤ちゃんを落ち着かせ、聴かせると泣き止む効果があると口コミで広がり、「子守歌」としても使われています。
First Love

90年代後期を代表する名曲といえば宇多田ヒカルさんが歌う「First Love」です。本作は松嶋菜々子さんと滝沢秀明さん主演により大ヒットしたドラマ『魔女の条件』の主題歌に起用され、累計出荷枚数96万枚を記録し、またオリコンカラオケチャートでは15週連続1位を獲得するなど、ドラマと共に一大ムーブメントとなりましたよね。
また同曲が収録されている同名アルバム『First Love』は現在までに驚異の870万枚以上を売り上げ、国内のアルバムセールス歴代1位を記録中!CDが最も売れた時代での最高の1曲として今でも色褪せることはありません。

『魔女の条件』は、女教師と男子生徒の禁断の愛を決して甘いだけでは語れない激しくシリアスな描写で描いた衝撃作。同作は現ジャニーズ事務所の副社長、そして当時はまだデビュー前のジャニーズJrという身でありながら日本中にタッキー旋風を巻き起こした滝沢秀明さんの代表作の1つとしても知られています。平均視聴率21.5%、最高視聴率は29.5%!
あらすじ
どの曲もイントロクイズの常連であるように、それは聴く人の心を一瞬にして鷲掴みにする。メロディーに乗せ、あっという間に物語の世界へ。視聴率が人気のバロメーターだった時代、ドラマと主題歌の相乗効果は、私たちの生活にステキな彩りをプラスしてくれました。