タモリこと森田一義のこと(2) 「笑っていいとも!」開始からタモリロス症候群、略して「タモロス」まで

タモリこと森田一義のこと(2) 「笑っていいとも!」開始からタモリロス症候群、略して「タモロス」まで

タモリは実は無計画、無責任、無反省、無目標、無国籍、無専門、無向上心。過去にも未来にも自分にも他人にも期待せず、ただひたすらその時、その時間を肯定していく。そう「これでいいのだ!」


「笑っていいとも!」の前身番組、「笑ってる場合ですよ!」は、

B&B
ザ・ぼんち
ツービート
紳助・竜介
春風亭小朝
のりお・よしお
明石家さんま

などを擁した漫才ブームの流れでできた番組だったが約2年で終了。
その漫才ブームのきっかけとなった「THE MANZAI」、そして「笑ってる場合ですよ!」のプロデューサー、横澤彪一は、
「お笑いは本来、知的なものなのに知性が足りなかった」
と分析し、更なる向上を目指し「夜にしか出せない」といわれていたキワモノカルト芸人、タモリを昼のド真ん中に起用するという荒業に出た。
37歳のタモリは
「どうせ2、3ヵ月で終わる」
と思いながら引き受け、お昼の番組を意識し、ヘアースタイルはセンター分けから七三分けに、サングラスも薄めの色にチェンジ。
結果、30年以上も続きギネスブックに載る長寿番組となった。

1982年10月4日正午、生放送で「笑っていいとも!」がスタート。
いいとも青年隊がオープニングテーマ「ウキウキWATCHING」を歌って踊った。
「♪お昼休みは ウキウキ watching あっちこっち そっちどっち いいとも
お昼休みは ウキウキ watching あっちこっち そっちどっち いいとも
How do you do? ごきげんいかが♪」
そしてタモリが遅れて登場。
『♪ごきげんななめは まっすぐに♪』
「♪How do you do? 頭につまった♪」
『♪昨日までの ガラクタを 処分 処分♪』
「♪すっきり ウキウキwatching♪」
『♪楽しませすぎたら ごめんなさい♪』
「♪時間どおりに Come with me、笑っていいとも ウキウキ watching♪」
『♪今日がだめでも』
「♪いいトモロー 」
『♪きっと明日は』
「♪いいトモロー」
『「♪いいとも いいとも いいトモ ロー♪」』
番組アシスタントとして活躍した「いいとも青年隊(少女隊)」だが、

・初代、久保田篤、野々村真、羽賀研二
・5代目、磯野貴理子、
・8代目、工藤兄弟(工藤順一郎、工藤光一郎)
・10代目、小笠原秀春、岸田健作
・16代目、真田佑馬、野澤祐樹

など、いいとも後も芸能界で活躍し続けた人も多かった。
いいともは、毎週月曜日~金曜日の12時~13時、スタジオアルタから一般人観客を入れて生放送。
素人参加型のコーナーも多数行い、ハプニングが起こることを意図した番組設定。
視聴者は
「今日は何かが起こるかも」
という期待をしながらチャンネルを合わせた。
テレフォンショッキングは、
「(タモリが大好きな)伊東つかさまで芸能界の交友関係をつなげてたどり着けるか」
というテーマでスタートした。

1982年10月8日、いいともが始まって4日後、「タモリ倶楽部」がスタート。
当初、シュールな笑いのミニドラマ「愛のさざなみ」、都内近郊の謎物件を巡る「東京トワイライトゾーン」、映画の恐怖シーンをランキング化する「怖いですねアワー」、窪田ひろ子がアダルトな英語を教える「夜の英会話」などのコーナーがあった。
1990年代には、ソラミミストの安齋肇との「空耳アワー」、鉄道や坂道、古地図をテーマにした企画も多くなった。
低俗でバカバカしくて下品なのに知的な解放感を感じる不思議な番組だった。
こうしてタモリは
「白昼堂々芸人と深夜の密室芸人の両立」
を成功。
いいともでは常々、周囲に対し
「やる気のある者は去れ」
といっていたが、タモリ倶楽部については
「この番組は人生において1mmの得にもならない」
とコメントしている。
タモリ倶楽部の初回が放送された翌日、放送5回目のいいとものテレフォンショッキングに和田アキ子が出演。
翌日のゲストとしてガッツ石松に電話をかけたところ、プライベートな電話だと勘違いしたガッツが
「アッコさん、今度例のエロテープ(裏ビデオ)貸してよ。
凄いのあるんでしょ」
と口走り、会場騒然。

いいともがスタートして1ヵ月後、テレフォンショッキングのゲストに坂本龍一が登場。
日本航空の話になり
「あのツルのマークって輪になっているでしょ」
と坂本龍一がツルの羽がの格好をして
「あれは『世界に広げよう、友達の輪』って意味なんですよ」
と説明。
「それはしらなかったねえ」
というタモリが
「世界に広げよう、友達の輪」
っとすると
会場から
「輪っ」
と声が起こった。
こうして
「友達の友達はみな友達だ。
世界に広げよう友達の輪、ワッ」
が始まった。

1983年4月14日、小森のおばちゃまこと小森和子がテレフォンショッキングに出演。
友達紹介で歌手のイルカに電話を繋ごうとして番号を口でいってしまい、電話番号を全国にさらしてしまった。
タモリは自著「タモリと賢女・美女・烈女」で
「小森のおばちゃまにセーラー服着せて犯してみたい」
とコスプレセックス願望を打ち明けている
恋多き永遠の乙女、小森和子も
「1度、タモリちゃんを密着取材しなくっちゃ」
と応じている。

9月13日、テレフォンショッキングのゲスト、ミミ萩原が、友達として新幹線に乗車中の宮尾すすむを紹介。
まず新幹線列車通話サービス、107番に電話。
タモリはスタジオアルタ直通電話番号をマイクを外してを伝えた。
すると女性オペレーターは、その番号を復唱。
直後、アルタには次々とイタズラ電話がかかってきた。
タモリは
「イタズラはやめなさい!!」
「番組に少しは協力したらどうなんだ!!」
などとキレ芸。
その16日後、タモリのオールナイトニッポンは最終回を迎え、7年間の歴史にピリオドを打った。

12月1日、いいとものテレフォンショッキングでゲストを呼び込もうとした瞬間、メガネにチェックのシャツ姿の男がステージに登場しタモリに近づいていった。
(音声スタッフがマイクを直しにきたのか?)
タモリが思っていると、男はゲスト席に着席。
「しゃべらせてくれ」
という男に
「しゃべりたいことあるの?」
「なにしゃべるの?」
と逃げるどころか笑顔で対応。
スタッフが取り押さえようとすると男は
「いーんだよ!」
と絶叫しながらフェードアウト。
スタジオは騒然となった。
男は芥川賞の選考結果について意見をいいたかったという。
この年末、芸能生活8年目のタモリはNHK紅白歌合戦の総合司会を務めたが、NHKアナウンサー以外が総合司会を務めるのは史上初のことだった。

1984年2月14日、明石家さんまの紹介で、テレフォンショッキングに小田和正が登場。
タモリは、オールナイトニッポンで小田和正の所属するバンド、オフコースを名指しで嫌いといっていた。
タモリは
「レコードをお出しになった?」
と話を振ると、
「きっと気に入らないと思いますけど……」
小田和正は、口元にはうっすらと不敵な笑みを浮かべながらも、あくまで対決姿勢。
「次のアルバムどんな感じ?」
「…まあ…興味ないだろうし」
タモリも一切怯まず、小田和正を批判したことについて
「本当に失礼とは思っていませんでしたけども」
といい、さらになぜフォークソングが嫌いなのか持論を展開。
黙って聞いていた小田和正は
「専門的な話をしてもつまらないから」
と一言。
「バカにしてるんですか!?」
タモリが声を荒らげる場面もあり、スタジオには気まずい空気が流れ続けた。
以降、2人は35年間、共演することがなかったが、2015年2月8日、フジテレビの中村光宏&生野陽子両アナウンサーの結婚披露宴でたまたま居合わせ、歩み寄って握手した。

1984年3月14日、通常、約15分のテレフォンショッキングで黒柳徹子が43分間しゃべり続けた。
黒柳徹子は、
「久米さんが自分が翌日のゲストだろうと思って電話を待っているだろうけど、呼ぶのは久米さんじゃない」
と、それを伝えるために久米宏に電話するなど番組の進行を完全に無視。
予定されていたレギュラーコーナー2つのうち1つを潰れた。
黒柳徹子は、21年後の2005年12月16日の同コーナーでも39分間しゃべり続けた。

1984年4月23日、いいとものテレフォンショッキングに泰葉が出演。
友達紹介でしばたはつみに電話したが、間違ってある会社にかけてしまい、電話受付の一般女性が出た。
タモリが事情を説明し、
「明日来てくれるかな?」
というと女性は
「いいとも!」
翌日、
「間違い電話の方、どうぞ」
とタモリが紹介すると、その女性が登場。
テレフォンショッキングの本コーナーの前に枠が設けられていた。
さらにこの女性が一般人の友人を紹介。
この一般枠は3日続いた。

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