【訃報】漫画家・白土三平さんと弟の岡本鉄二さん死去。
「カムイ伝」「サスケ」などで著名な漫画家・白土三平さんが8日、誤嚥性肺炎のため亡くなっていたことが明らかとなりました。89歳でした。また、白土さんの弟で漫画家の岡本鉄二さんも12日に間質性肺炎のため88歳で亡くなったことが公表されました。
第一報はこちらです!
白土さんは1932年、東京府出身。1950年代より貸本漫画を中心に漫画家としてキャリアをスタートさせ、1964年から1971年にかけて漫画雑誌「ガロ」にて忍者漫画「カムイ伝」を連載。ヒット作となり、その後も「カムイ外伝」「ワタリ」といった忍者ものを多数発表、いずれも人気を博しました。また、2020年に死去した漫画家・矢口高雄さんに影響を与え、代表作「釣りキチ三平」の主人公である三平三平(みひら さんぺい)は、白土さんの名前から取っているというエピソードもあります。
一方、弟の岡本さんは白土作品をプロデュースする「赤目プロダクション」にて作画を担当しており、さらに編集プロダクションの銀杏社を設立。兄である白土さんの作品の屋台骨を支えていました。
白土さん、岡本さんへの追悼コメントが続々と寄せられる!!
このたびの白土さんと岡本さんの訃報に対しては、SNSを中心に多くの漫画関係者が追悼のコメントを発表。「少年アシベ」で著名な漫画家・森下裕美は「カムイ伝は今読んでも全く古さを感じさせない凄い作品」と、イラストを添えて故人を偲んでいました。他にも、いしかわじゅん、相原コージらがコメントを発表しています。
白土三平が世に送り出した作品の数々!!
このように、実に多くの漫画家やファンから追悼の声が寄せられている白土さんと岡本さん。ここでは、お二人のご冥福をお祈りするとともに、過去の白土作品の中から代表作と言えるものを軽く振り返っておきましょう。今だからこそ読んでおきたい作品の数々となっています。
サスケ
1961年から1966年にかけて、光文社の少年漫画雑誌「少年」で連載されていた「サスケ」。甲賀流の少年忍者・サスケの活躍と成長を描いた作品で、1968年にはテレビアニメ化もされています。

カムイ伝
1964年から1971年にかけて「月刊漫画ガロ」で連載されていた「カムイ伝」。江戸時代を舞台とした、忍者という枠に留まらない壮大なスケールの作品であり、1988年から2000年にかけて「ビッグコミック」にて第二部が連載、さらに第三部も構想が進んでいたものの、このたびの訃報により未完となりました。

ワタリ
1965年から1966年にかけて「週刊少年マガジン」にて連載されていた「ワタリ」。伊賀の里を舞台に、謎の忍者・ワタリ一族の活躍を描いた作品で、1966年には「大忍術映画ワタリ」のタイトルで映画化されています。

白土三平の生き様を振り返りたくなった方はこちらで!
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