オリエント急行殺人事件は出演する俳優全員が主役級の豪華キャスト

オリエント急行殺人事件は出演する俳優全員が主役級の豪華キャスト

イスタンブール発カレー行きのオリエント急行で殺人事件が起きた。12人の乗客全員にはアリバイがあった。事件は意外な結末を迎えようとしている。


1974年版「オリエント急行殺人事件」という映画

この映画は「ミステリーの女王」アガサ・クリスティーの長編推理小説で1934年「十二の刺傷」(原題は Murder on the Orient Express)という題名で刊行された小説を映画化されたもので、日本では1975年5月17日に劇場公開になりました。
2017年にも同作品は豪華キャストにより新たに映画化され、日本では2020年10月に地上波放送初登場となりました。
2017年に映画化された「オリエント急行殺人事件」(※2017年版)のキャストはウィレム・デフォーやジュディ・デンチ、ジョニー・デップなどハリウッドを代表する素晴らしいキャストでしたが、やはり第1作目1975年の映画は忘れられないですね。
出演者一人一人が主役クラスであり、その主役クラス12名が乗客としてスクリーンに登場するのですから見応えがあり、名優たちのセリフやジェスチャー一つ一つが様になっていて見る側を退屈させません。

ほとんどが冬の列車の中

この映画は「ミステリーの女王」アガサ・クリスティーの長編推理小説で1934年「十二人の刺客」(原題は Murder on the Orient Express)という題名で刊行された小説を映画化されたもので、日本では1975年5月17日に劇場公開になりました。
2017年にも同作品は豪華キャストにより新たに映画化され、日本では2020年10月に地上波放送初登場となりました。
2017年に映画化された「オリエント急行殺人事件」(※2017年版)のキャストはウィレム・デフォーやジュディ・デンチ、ジョニー・デップなどハリウッドを代表する素晴らしいキャストでしたが、やはり第1作目1975年の映画は忘れられないですね。
出演者一人一人が主役クラスであり、その主役クラス12名が乗客としてスクリーンに登場するのですから見応えがあり、名優たちのセリフやジェスチャー一つ一つが様になっていて見る側を退屈させません。

注目すべきは3点

個人的な意見になりますが、この映画の注目すべき点が3点ございます。
一つ目は名探偵エルキュール・ポワロ役のアルバート・フィニーのうってつけの役柄と演技に注目。
アルバート・フィニーはイギリスマンチェスター出身で「トム・ジョーンズの華麗な冒険をはじめクリスマスキャロルなどに出演した名優で、2012年には「007 スカイフォール」ではキンケイド役で出演しました。
イギリス人でありながら理屈っぽいベルギー人を演じるところがおかしくて、個人的にはアガサ・クリスティーの映画やテレビに登場する作品の中でポワロ訳が一番合っていたような印象です。

二つ目は殺されたラチェット・ロバーツの秘書兼通訳アメリカ人青年ヘクター・マックイーンを演じる「トニ・パキ」ことアンソニー・パーキンスのサイコティックではない役柄と演技に注目です。
アンソニー・パーキンスといえば、「ベイツ・モーテル」「女性のシャワーシーン」「ナイフでめった刺し」など想像される方も多いのではないでしょうか。
オリエント急行殺人事件でのアンソニー・パーキンスは資産家ラチェットに顎で使われうんざり感漂う青年役で、「サイコ」の雰囲気とはまた違った役柄を演じます。
アンソニー・パーキンスが主演した1960年の「サイコ」を見て衝撃を受けた方なら、このギャップにやや戸惑うかもしれません。

三つ目はスウェーデン人の中年女性宣教師を演じるイングリッド・バーグマンの役柄と円熟の演技です。
映画「カサブランカ」や「誰が為に鐘は鳴る」などの華やかな銀幕デビューの頃のような美しさと輝きは色あせましたが、イングリッド・バーグマンはこの映画で久々にかつての大スターとしての存在感と円熟味ある演技を披露してくれました。
イングリッド・バーグマンは監督から勧められた重要な役であるドラゴミロフ公爵夫人を断ってさほど重要でないスウェーデン人宣教師役を選びました。
彼女にとってこの映画1940年のハリウッドデビューのあと、イタリア映画監督ロッセリーニとの不倫関係が発覚し、逃げるようにアメリカを後にしそれ以来のアカデミー助演女優賞の受賞となりました。

アルバート・フィニー

驚きの結末に唖然

事件の行方は一体どうなるのでしょうか。
乗客を一同に集め、ポワロの尋問と推理が始まります。
「犯人は外部のマフィアです。以上!」あまりにあっけない結論に一同はフリーズ。
続けてポワロは「これは単純な方の答えです。これから私が複雑な方の答えを話すので是非とも聞いてほしい!」そう言ってポワロが事件の全容を解いていきます。
5年前1930年に起こった少女誘拐殺害事件の犯人、実はこの車内で殺されたラチェット氏で、ここに集まっている12名は殺された少女と被害にあったアームストロング家の親族又は関係者、つまりラチェット氏を殺害するため12名が全員この列車に乗り込んだということだとポワロが結論付けます。
12人全員が犯人でした。
ポワロはこの列車に乗り合わせた鉄道会社重役ビアンキに「どちらの方の答えを真実とするか。(単純な方か複雑な方か)判断はビアンキに任せることにしよう」と投げかけます。
ビアンキの口から「警察は単純な答えを好むのさ。犯人は外部のマフィアに違いない。そのように警察に報告する。」と回答します。
その瞬間、12人の乗客は抱き合って喜び乾杯します。

関連する投稿


女子を主役にした『ぼくらの七日間戦争』!?息子の宗田律が書き上げた新作!!

女子を主役にした『ぼくらの七日間戦争』!?息子の宗田律が書き上げた新作!!

KADOKAWAより、「ぼくら」シリーズ最新作『ぼくらの秘密基地』(原案:宗田理、文:宗田律、絵:YUME、キャラクターデザイン:はしもとしん)が現在好評発売中となっています。


80~90年代の“少女小説”ブームをけん引!作家・氷室冴子の名作『銀の海 金の大地』全11巻が復刊!!

80~90年代の“少女小説”ブームをけん引!作家・氷室冴子の名作『銀の海 金の大地』全11巻が復刊!!

2025年に創刊10周年を迎えたライト文芸レーベル・集英社オレンジ文庫より、氷室冴子氏の伝説の名作『銀の海 金の大地』(全11巻・未完)が復刊されます。


小説家・佐藤愛子原作による90年代ドラマ「その時がきた」がBS松竹東急で放送スタート!!

小説家・佐藤愛子原作による90年代ドラマ「その時がきた」がBS松竹東急で放送スタート!!

BS松竹東急(BS260ch・全番組無料放送)にて、中年女性の焦燥と不安を描いた1997年のテレビドラマ「その時がきた」(全58話)の放送が決定しました。1月16日(木)より、毎週月曜~金曜の午後5時から放送されます。


『魔女の宅急便』が刊行40周年!『SPY×FAMILY』の遠藤達哉描き下ろし特別カバー付き文庫第1巻が発売決定!!

『魔女の宅急便』が刊行40周年!『SPY×FAMILY』の遠藤達哉描き下ろし特別カバー付き文庫第1巻が発売決定!!

2025年、『魔女の宅急便』が刊行から40周年になることを記念して、文庫版全6巻の表紙をリニューアルします。またそれと同時に文庫版第1巻には、漫画作品『SPY×FAMILY』などで知られる漫画家の遠藤達哉さんが描き下ろした特別カバーを付けて、期間限定で発売します。


ゾンビ映画の巨匠ジョージ・A・ロメロ遺作小説『The Living Dead』上下巻が好評発売中!!

ゾンビ映画の巨匠ジョージ・A・ロメロ遺作小説『The Living Dead』上下巻が好評発売中!!

USEN&U-NEXT GROUPの株式会社U-NEXTが運営する動画配信サービス「U-NEXT」より、ゾンビ映画の父、ジョージ・A・ロメロの遺作小説『The Living Dead』上下巻が全国の書店で好評発売中となっています。


最新の投稿


懐かしのブリキ缶が大集合!「昭和の缶に、恋してる」レトロ缶企画展開催

懐かしのブリキ缶が大集合!「昭和の缶に、恋してる」レトロ缶企画展開催

東洋製罐グループが運営する容器文化ミュージアムは、企画展「昭和の缶に、恋してる レトロブリキ缶コレクション」を2025年12月15日から2026年2月20日まで開催します。昭和100年を記念し、お菓子や贈答品などに使われた貴重なブリキ缶を展示。缶の構造やデザイン、当時のエピソードも交え、昭和の生活文化とブリキ缶の魅力を再発見できる展示内容です。


「パックマン」「ゼビウス」などナムコット名作がブランケットに!ファミコン外箱を再現した「クラシックゲームブランケット」登場

「パックマン」「ゼビウス」などナムコット名作がブランケットに!ファミコン外箱を再現した「クラシックゲームブランケット」登場

株式会社KADOKAWA Game Linkageは、ナムコットブランドのファミコンソフト『パックマン』、『ゼビウス』、『ドルアーガの塔』の外箱をモチーフにした「クラシックゲームブランケット」3タイトルを2026年2月16日に発売します。両面印刷で外箱の表裏デザインを忠実に再現し、A5サイズ16ページの冊子も同梱。現在、予約受付中です。


病院も映画館も煙モクモク!?自由すぎる昭和の常識を徹底図解

病院も映画館も煙モクモク!?自由すぎる昭和の常識を徹底図解

日本文芸社は、「昭和100年」の節目に、書籍『眠れなくなるほど面白い 図解 昭和の話』を11月27日に発売しました。庶民文化研究家・町田忍氏監修のもと、「病院でもタバコOK」「消費税なし」「過激すぎるTV」など、令和の感覚ではありえない“自由すぎた昭和の本当の姿”を、図解と豊富な資料写真で紹介。世代を超えたコミュニケーションツールとしても楽しめる一冊です。


ビー・バップ・ハイスクール高校与太郎祭!仲村トオルも清水に降臨

ビー・バップ・ハイスクール高校与太郎祭!仲村トオルも清水に降臨

映画『ビー・バップ・ハイスクール』公開40周年記念イベント「清水 ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎祭」が、聖地・清水駅前銀座商店街で12/13・14に開催決定!初日は仲村トオルさん登壇のセレモニーを実施。学ラン・セーラー服でのコスプレOKエリアや、名シーンの聖地巡礼ツアー、映画全6作の上映会など、アツすぎる内容で、あの頃の青春がブッ返る!


プロレス界の歴史が動く今こそ読むべき一冊! 『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』2025年12月18日(木)発売!

プロレス界の歴史が動く今こそ読むべき一冊! 『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』2025年12月18日(木)発売!

新日本プロレスの“100年に一人の逸材”棚橋弘至氏による著書『ようこそ、プロレスの世界へ 棚橋弘至のプロレス観戦入門』が2025年12月18日にKADOKAWAより発売されます。引退が迫る棚橋氏が、26年の現役生活で培った視点から、プロレスの魅力、技の奥義、名勝負の裏側を徹底解説。ビギナーの素朴な疑問にも明快に答え、プロレス観戦をさらに面白くする「令和の観戦バイブル」です。