デッドゾーン
監督は待ってましたのデヴィッド・クローネンバーグ。当時、既に「スキャナーズ」「ヴィデオドローム 」といった話題作を放っていましたからね、「デッドゾーン」の監督と聞いた日には期待が高まったものです!
実際、今日では映画化されたスティーヴン・キング作品の中では高い評価を得ています。
因みにこの作品、2002年にはテレビドラマとして新たに製作され放送されています。
クジョー
1980年9月に発表した長篇6作目の「ファイアスターター (Firestarter) 」も当然のように映画化されています。邦題は「炎の少女チャーリー」。何故そのようなタイトルになったのかと言いますと、当時「ストリート・オブ・ファイヤー」が公開されており、混同を避けるためにこうなったのだとか。
で、長篇7作目が「クジョー」で、1981年の発表。映画化は1983年です。
クジョー
クジョー - Wikipedia
低予算ではありますが、よくできた映画です。制作陣は頑張ったと思います。が、アメリカではそこそこの成功を収めたにもかかわらず、なんと日本では一週間で上映打ち切りという結果に!惨いなぁ。
この作品、原作と映画では内容が異なるんです。特に大きな違いはラストで、小説は主人公の子供が死んでしまうのですが、映画では助かります。そう、ハッピーエンドになっているんです。このことによって趣旨が大きく変わるわけですが、「シャイニング」の時とは違ってスティーヴン・キングはこの変更を喜んだそうです。どうやら小説の悲劇的な結末をそもそも変えたかったというのが納得した理由のようですね。
クリスティーン
長篇8作目として書き始められた「ダークタワー」もまた映画化されたのですが、なんせ第一巻「ガンスリンガー」の発表が1982年で、最終第七巻「暗黒の塔」の発表は2004年。長篇とはいえ、なんと完成までに22年という歳月をかけているんですよ。本人がライフワークと言うだけあって何もかもスケールがデカい!なもんで映画化も2018年1月27日の公開となりました。
「ダークタワー」がそんな状態なので、完成された作品ということで1983年の「クリスティーン」を長篇8作目といっても良いのかもしれませんね。勿論「クリスティーン」は早々に映画化されました。
実は「炎の少女チャーリー」の監督は当初ジョン・カーペンターが、脚本はビル・フィリップスが予定されていたのだそうです。しかし、脚本が原作と大きく異なっていたとか、特撮の費用が多額であったからとかといった理由によってこの話は流れたのですが、この二人「クリスティーン」でそのポジションをモノにします。
ジョン・カーペンター監督といえば、「ハロウィン」「ザ・フォッグ」「遊星からの物体X」など怖いもの撮らせたら間違いなしの名監督ですから期待するなと言うのは無理ってなものです。
クリスティーン
「クリスティーン」 CHRISTINE 映画 あらすじ | おうち映画
狂犬病の次は車。よくもまぁ天才とはいえ次から次に新しいテーマを考え付くものですね。
「クジョー」「デッドゾーン」「クリスティーン」と、1983年はキング原作の映画が実に3本も封切られてるんですよぉ。これを売れっ子作家と言わずしてなんと言えってんですか?!てなもんです。
更に驚異的なことに、この後もスティーヴン・キング作品は今日に至るまでほとんど途切れることなくバンバン映画化されているんですよ。「スタンド・バイ・ミー 」「ペット・セマタリー」「ミザリー」「グリーンマイル」「IT/イット」などなど映画化された作品は数え上げたらきりがないほどです。