【ロッキー】第49回(1977年度)アカデミー賞を振り返る!【ピーター・フィンチ】

【ロッキー】第49回(1977年度)アカデミー賞を振り返る!【ピーター・フィンチ】

1977年と言えば、白黒テレビ放送が廃止され、完全カラー放送へ移行した年。 アメリカの無人宇宙探査機「ボイジャー」や日本初の静止気象衛星「ひまわり」が打ち上げられた年でもあった。そんな1977年のアカデミー賞を振り返ってみよう。


第49回アカデミー賞

第60回アカデミー賞は1977年3月28日に行われたアカデミー賞発表・授賞式である。

ドロシー・チャンドラー・パビリオン(Dorothy Chandler Pavilion)は、ロサンゼルスの総合芸術施設「ロサンゼルス・ミュージックセンター」内にある歌劇場。

会場となったドロシー・チャンドラー・パビリオン

第49回目のアカデミー賞授賞式は、昨年に引き続きドロシー・チャンドラー・パビリオンで行われた。
結果は、シルヴェスター・スタローンが脚本を書きジョン・G・アヴィルドセンがメガホンを取ったボクサー映画『ロッキー』が、作品賞、監督賞、編集賞の3部門を受賞した。
また、4つの俳優部門のうちの3つを、テレビ局の内幕を描いた『ネットワーク』が制した。

作品賞『ロッキー』(Rocky)

当時、映画のオーディションに50回以上落選していたスタローンが、世界ヘビー級タイトルマッチ「モハメド・アリ対チャック・ウェプナー」戦のテレビ放送を観戦し、その内容から着想を得て脚本を書いたという。

三流ボクサーだった主人公ロッキーが一夜にして栄光を掴んだように、主演と脚本をつとめたスタローンも、全くの無名俳優から一気に有名俳優となった。

ビル・コンティ作曲の 『ロッキーのテーマ』は多くの人がご存知のとおり、現在でもテレビなどでよく使用されている。

ロッキー

作品賞のその他の候補作は以下の通り。

大統領の陰謀
ウディ・ガスリー/わが心のふるさと
ネットワーク
タクシードライバー

監督賞:ジョン・G・アヴィルドセン『ロッキー』

1970年に公開された、アメリカの世代間の断絶を描くバイオレンス映画『ジョー』で注目される。1973年の『セイブ・ザ・タイガー』(日本未公開)では、主演を務めたジャック・レモンがアカデミー主演男優賞を受賞している。
『ロッキー』シリーズでは一作目と五作目の監督を担当。『ロッキー』を空手版にしたような『ベスト・キッド』も大ヒットし、一作目から三作目までの監督を担当した。

他の監督賞ノミネートと作品は以下の通り。

イングマール・ベルイマン(鏡の中の女)
シドニー・ルメット(ネットワーク)
アラン・J・パクラ(大統領の陰謀)
リナ・ウェルトミューラー(セブン・ビューティーズ)

主演男優賞:ピーター・フィンチ『ネットワーク』

ピーター・フィンチは『ネットワーク』でアカデミー主演男優賞にノミネートされるが、その直後に急性心不全で急逝してしまう。そのため、アカデミー賞演技部門史上初の死後受賞となった。
また、ゴールデングローブ賞と英国アカデミー賞主演男優賞も獲得した。

作中では、ニュース番組の放送中に拳銃自殺を予告してから徐々に狂気に蝕まれていくキャスターのハワード・ビールを演じている。

ピーター・フィンチ(Peter Finch)

主演男優賞のノミネートは以下の通り。

ロバート・デ・ニーロ(タクシードライバー)
ジャンカルロ・ジャンニーニ(セブン・ビューティーズ)
ウィリアム・ホールデン(ネットワーク)
シルヴェスター・スタローン(ロッキー)

主演女優賞:フェイ・ダナウェイ 『ネットワーク』

『ネットワーク』では、視聴率獲得のため様々なことを画策するエンターテイメント部門のプロデューサー、ダイアナ・クリステンセンを演じて受賞。
1967年の『俺たちに明日はない』でのボニー・パーカー役や1974年の『チャイナタウン』でのエヴリン・モーレイ役でもアカデミー主演女優賞にノミネートされていた。

フェイ・ダナウェイ(Faye Dunaway)

他に主演女優賞にノミネートされた方は以下の通り。

マリー=クリスティーヌ・バロー(さよならの微笑)
タリア・シャイア(ロッキー)
シシー・スペイセク(キャリー)
リヴ・ウルマン(鏡の中の女)

助演男優賞:ジェイソン・ロバーズ『大統領の陰謀』

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