もし、山口百恵さんがもし、『阿寒に果つ』に出演していたら...、女優としてのステップアップにつながった作品になったでしょうか...。
10代で大胆ヌード・濡れ場シーンを演じ、その後大女優へと成長していった女優として思い浮かぶのは、1975年公開の映画『青春の門』に出演した大竹しのぶさんだと記憶しています。
ここでふと思うのは、山口百恵さんの女優として芸能界でやっていくという覚悟や目標の様なものがもしかしてなかった?とよぎるのですが...そんなことを思うにはやはり、山口百恵さんのプライベートな部分にある様に思えます。
三浦友和の存在
山口百恵さんの現在も夫である三浦友和さんも『阿寒に果つ』に作者・渡辺淳一の田辺俊一役として出演しています。
すでに山口百恵と三浦友和はゴールデンコンビとして、テレビドラマや映画で共演しているゴールデンコンビとして、有名でした。
その山口百恵さんも絶大なる信用を向けていた三浦友和さんが出演するにもかかわらず、山口百恵さんは「阿寒の果つ」の出演を断っていたというのも興味深いところです。
「阿寒の果つ」のストーリーを見ると、純子と俊一は、純愛という設定で、純子が大胆にも、大人の男たちと交わっていくのは、他の出演俳優たちです。
これまで山口百恵が出演したドラマや映画で、恋や愛の対象は三浦友和であったが、この「阿寒に果つ」ではそうではないというところも、ヌードや濡れ場と同じくらい大きかったのかもしれませんね。
現に山口百恵さんと三浦友和さんは、15歳と22歳で出会って、すでにそのころからお互いを意識し、三浦友和さんのその後の著書「被写体」を発表したあとのインタビューでは、「22歳の男に15歳は子供じゃない、異性だ」と言っているのですから。
もしかして、山口百恵さんは「阿寒の果つ」のオファーが来たときに、三浦友和さんに相談していたのかもしれませんね。
出会った頃の山口百恵さんを三浦友和さんは「まだ何色にも染まっていない...」と表現しています。
映画「阿寒の果つ」をもう一度見たい!
映画『阿寒に果て』の「純子」は、原作者・渡辺淳一の初恋の相手であり、のちに自らの命を絶ってしまうという実在した人物「加清純子」です。
渡辺淳一の役を「俊一」とし、純子の死までのストーリーが描かれていきますが、「魔性」と言われた純子を演じた五十嵐淳子。
その純子の役を断ったのが山口百恵。それぞれを「純子」に当てはめてみると、二つの違う「純子」が存在したのではないかと想像します。
そんな思いでもう一度この「阿寒に果つ」を見てはいかがでしょうか。
