少年誌におけるちょいエロ漫画の二大作品が奇跡のコラボ
1980年代に「月刊少年マガジン」(講談社)で連載され、少年たちの股間をわしづかみにした中西やすひろ「Oh!透明人間」と上村純子「いけない!ルナ先生」のコラボマンガが、2015年7月6日発売の月刊少年マガジン8月号にて掲載されている。
『Oh!透明人間』×『いけない!ルナ先生』
ネット上でも懐かしのH漫画復活に歓喜と興味の声が!
中西やすひろ『Oh!透明人間』とは
『月刊少年マガジン』(講談社)にて、1982年4月号から1987年4月号にかけて連載。
毎回女性キャラクターのヌードシーンがふんだんに登場するのが特徴。単行本は全11巻。
後に週刊実話(日本ジャーナル出版)にて『新Oh!透明人間』を連載。
2014年には少年画報社より廉価版コミックス上下巻が刊行された。
主人公の荒方透瑠は極度に興奮すると透明化が解除される設定のため、性行為のシーンは直接描かれていない。
『Oh!透明人間』
実写映画化された『Oh!透明人間』

上村純子『いけない!ルナ先生』とは
1986年11月号から1988年7月号にかけて連載された。単行本全5巻、文庫本全4巻。
「年上の女性が少年にエッチな個人授業をする」という、当時の少年誌としては過激なお色気描写がウリで、男性読者を中心に人気が出た。裸や乳房などの性描写が多く、ルナ先生は毎回のように全裸にされるが、わたるが鼻血を噴き、気絶してエピソードを終えるため、性行為そのものや、またそれに近い描写や表現は一切描かれていない。
『いけない!ルナ先生』
実写DVD化された『いけない!ルナ先生』
1990年からの有害コミック規制に影響された少年誌のエロ作品。
1988~89年に発生した連続幼女誘拐殺人事件をきっかけに、ホラー・ロリコンをはじめとした“オタク叩き”がマスコミを中心に加速。
この運動はマンガの表現規制にまで及び、上村純子の作品『いけない!ルナ先生』は単行本は各巻40万部以上とヒットしながらも“性描写の露骨な有害コミック”筆頭格としてメディアで激しく糾弾された。
和歌山県で有害図書指定を受けるなどして、単行本は出荷停止・絶版となり、全国の書店から『いけない!ルナ先生』の単行本は姿を消した。
なお、最終回のようなストーリーがないため「有害コミック問題に伴う打ち切り」と誤解されるが、1990年には連載が終了していたため無関係である。
『いけない!ルナ先生』の後に連載した『1+2=パラダイス』は最終巻が出ることなく絶版。
その後の上村氏は、体調不良もあり、執筆活動から徐々にフェードアウトしていった。
現在は結婚し、マンガ家を引退していることが、本人の口から語られている。