ブレンパワードとは?
「機動戦士ガンダム」シリーズ
今回の「ブレンパワード」
そんな個性的な世界観で物語が展開され、個性的な内容に仕上げられているのが特徴。
物語には制作側の強いメッセージ性が込められていて、抽象的で形がないものを具現化しようと試みているように感じられます。
ブレンパワードの主題歌
ブレンパワードのオープニングは、楽曲そのものが素晴らしいですが、映像でも他のアニメ作品には見られない特徴があります。
まずは映像に主人公の姿が全く現れないことです。次に女性キャラクターの裸体を全面に押し出したものになっていることで、とても斬新な内容に仕上げられています。不思議に思えるオープニング映像ですが、本編を見れば、制作側の意図するところが分かるようになっていて強いメッセージ性を感じます。
ブレンパワードのストーリー
物語の始まり
リクレイマーでは指導する立場として組織を牽引する伊佐未ファミリーの一人で、主人公の伊佐未勇は、同僚のカナン・ギモスと共にプレートの回収をしていましたが、突然リバイバルが始まり、外見はグランチャーと似ていながらもお互いに相容れない存在のブレンパワードが産み出されたのです。偶然、そこに居合わせた孤独の少女・宇都宮比瑪は意志をもつブレンパワードと心を通わせていて、その様子をみた勇はある決意をするのでした。
しかし、身内から裏切り者を出したことに責任を感じた勇の姉クインシィ・イッサーや、勇のことを目の敵にするジョナサン・グレーンが追撃をしてきて、さらに戦いは激化していくのでした。
ブレンパワードの魅力・面白いポイント
意志をもっていて有機的なアンチボディ
女性の子宮にあたる場所にコクピットがあり、人間が搭乗すると、お腹に赤ちゃんがいる妊婦を想像してしまいます。そもそもアンチボディは人間によって作り出されたものではなく、プレートがリバイバルすることで産まれる存在です。
そして、エネルギー源はオーガニック・エナジーと呼ばれる生命エネルギーとなります。
これまでのロボットアニメとは一線を画す設定となっていて、それ自体が物語では大きな意味をもち、視聴者に対してメッセージ性にもなっていますよね。
そして、それぞれの個体には意志があり、個性があるというところも魅力的で、搭乗者がアンチボディとコミュニケーションをとる場面は少し微笑ましく思えます。
ドロドロの人間関係や壊れた人格
壊れた人格という点でいえば、クインシィ・イッサーやジョナサン・グレーンは観ていて怖くなるほどのインパクトです。クインシィ・イッサーは女王として自尊心の塊でしたし、ジョナサン・グレーンの発言はド胆を抜かれる内容が多く、本編では沢山の迷言を残しています。
恋愛模様も凄くて、老いらくの恋をする老人たちや不倫する場面など、意外とダイレクトな表現がされていて、現在のアニメ作品にはないような魅力があります。
ドロドロした人間関係や壊れた人格という部分を挙げれば、「機動戦士ガンダム」シリーズにも共通したものを感じられます。しかし、物語はハッピーエンドで締め括られるため、観終えたときの心地良さは、「機動戦士ガンダム」シリーズや他の富野アニメとは違うものです。
ブレンパワードをご覧になってください!
斬新な設定のロボットアニメ
作品そのものの存在を知らなかった方、知っていたけど観る機会がなかった方、途中までは観たという方、この機会にご覧になって作品に込められたメッセージ性について考えてみてください。
ひょっとしたら、これまで自分自身のもっていた価値観が変わるかもしれませんよ。
一般的にはあまり存在を知られていませんが、富野作品好きには絶対におすすめのアニメです。