「エースのジョー」と呼ばれたアクションスター・宍戸錠さん死去。
昭和から平成期にかけて「エースのジョー」の愛称で親しまれた俳優・宍戸錠さんが1月21日、亡くなっていたことが明らかとなりました。86歳でした。
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宍戸さんは1933年12月6日、大阪府生まれ。映画好きの母親の影響で俳優を志し、日本大学芸術学部在学中の1954年、日活ニューフェイス(一期生)に合格しました。それを機に大学を中退し、本格的に俳優の道に。日活を代表する映画「渡り鳥」シリーズや「ハレンチ学園」シリーズに出演する一方、「巨泉×前武のゲバゲバ90分」「くいしん坊!万才」といったバラエティでも活躍し、お茶の間に浸透していました。その後2010年に妻と死別し、以降表立った活動からは身を引いていた宍戸さん。突然の悲報に、ファンや関係者からは追悼のコメントが続出しています。
「エースのジョー」こと宍戸錠の出演作品を振り返る!!
頬のシリコン手術を受け、そのアクの強い風貌で日活で頭角を現し「エースのジョー」とまで呼ばれた宍戸さん。出演した映画・ドラマは多岐に渡ります。ここでは、彼の代表作と言える「渡り鳥」シリーズ、「ハレンチ学園」シリーズ、そして「くいしん坊!万才」を始めとしたバラエティについて軽く振り返ってみましょう。
渡り鳥シリーズ
まずご紹介するのは渡り鳥シリーズ。1959年から1962年にかけて、小林旭主演で8本の作品が制作されました。宍戸さんはその悪役顔を活かし、主人公の好敵手である「殺し屋ジョージ」「ハジキの政吉」「ラオスの虎」といったライバル役で出演。アクの強いキャラクターで、時には主役を超える人気を誇ったとも言われています。

ハレンチ学園シリーズ
1970年に公開された日活映画「青春喜劇 ハレンチ学園」。当時PTAを中心に社会問題を引き起こしていた本作では、宍戸さんはマカロニ先生(馬加呂仁)役で出演しました。さらに、ダイニチ映配から「ハレンチ学園 身体検査の巻」「ハレンチ学園 タックルキッスの巻」「新・ハレンチ学園」が立て続けに公開。こちらでもマカロニ及びゲバゲバ役を好演、現代社会では到底公開不可能なセクハラが繰り広げられていました。

くいしん坊!万才
映画・ドラマで活躍を続けてきた宍戸さんに転機が訪れたのは「ハレンチ学園」公開の時期。当時人気を博していた「巨泉×前武ゲバゲバ90分!」に出演し、その個性的なキャラクターからバラエティでも活躍を開始しました。以降「くいしん坊!万才」への出演や、「元祖どっきりカメラ」で司会者を務めるなど、マルチタレントとして一世を風靡するようになります。ミドルエッジ世代としては、バラエティの印象も強いかもしれませんね。
このように、様々な分野で活躍した宍戸さんですが、2006年には虚血性心不全と診断され闘病生活を送り、2010年に妻と死別して以降は表舞台から遠ざかり、このたびの悲報となりました。しかしながら、彼が遺した様々な作品は、これからも色あせず語り継がれていくことに違いはありません。ご冥福をお祈り申し上げます。
宍戸さんの自伝小説はこちらです!
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