『ジョジョの奇妙な冒険』~第1部と2部をメインに解説!そのみどころと魅力までを一挙公開!~

『ジョジョの奇妙な冒険』~第1部と2部をメインに解説!そのみどころと魅力までを一挙公開!~

『ジョジョの奇妙な冒険』は『週刊少年ジャンプ』にて1986年から2004年の長きに渡り、作者・荒木飛呂彦氏によって描かれた超大作コミックです。 その累計発行部数は2016年12月の時点でなんと「1億部を突破!」という超ビッグなヒットを飛ばし、「文化庁による文化庁メディア芸術祭10周年記念アンケート企画」(2006年)では「日本のメディア芸術100選」の中でマンガ部門2位に輝いています。 今回は超大作『ジョジョの奇妙な冒険』にまつわるみどころや魅力、さらに解説・レビュー想までを一挙公開していきたいと思います! まだ読んだことがない・観たことがないいう人は、ぜひ「お役立ち情報」にしてみて下さい!


『ジョジョの奇妙な冒険』の概要

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本作『ジョジョの奇妙な冒険』は基本的に第1部から第8部までをストーリー舞台にする上で、それぞれのパートによって完結の形になります。

第1部では主人公・ジョナサンと宿敵・ディオとの死闘(私闘?)が展開され、第2部では究極生命体なるキャラが登場し、ジョナサンの孫にあたるジョセフ・ジョースターが主人公になります。

この1部・2部とも主人公の武器は「波紋」という体内エネルギーによるもので、呼吸法によって繰り出される人間エネルギーによって吸血鬼にダメージが与えられます。

第3部からは本作の魅力を決定付けたと言ってよい「スタンド」が登場し始め、守護霊とも言えるスタンドを使ってさまざまな敵をなぎ倒していきます。

第4部では主に日本が舞台になり、第3部から同じくスタンドを使って敵スタンドとの死闘が展開されます。

第5部では舞台を一気にイタリアに変更し、クラシックなバラード調にも見える背景を魅力に期待しながら、同じく敵スタンドとの死闘が展開されていきます。

第6部では一風アレンジされた舞台設計が用意され、主人公を空条徐倫という女性キャラに変更します。舞台は監獄から始まり、プッチ神父との死闘は超見もの!

さらに第7部(スティール・ボール・ラン)ではそれまでの『ジョジョ…』の設定そのものを大幅に変え、国を横断する競馬レースがメインとなって登場します。そこでも展開されるのはスタンド同士の闘いになります。

第8部は『ジョジョリオン』といって別冊の形を採っており、それまでの『ジョジョの奇妙な冒険』とは一線を画すスタイルに仕上げられています。

ざっとあげればこんな感じになりますが、その作品背景ではすべてのストーリーがつながっています。次章からはあらすじを追いながらその魅力に迫っていきたいと思います。

みどころでは「各部ごとに見られるキャラクターの描かれ方」をとくに注目してみたいと思います!

『ジョジョの奇妙な冒険』のリアルがすごい!

『ジョジョの奇妙な冒険』の興味深くかつ凄いところは、キャラ設定のち密さ・描き方・リアリティに追究した視点の描き方にあるでしょう。

荒木飛呂彦先生はキャラクターを設定する時、「キャラクターシート」と言われるキャラの履歴書を用意し、1つ1つのキャラクターを非常に丁寧に描写していきます。

さらにストーリー性は無理のない描写を用意しながら、ハラハラドキドキさせる展開をそこかしこに入れておき、次の展開がどうしても気になる読者心理を奇妙・ストレートに突いてくる点も魅力となるでしょう。

独特の世界観はキャラクターの魅力によって描かれている

まず第1部「ファントムブラッド」(コミック第1巻~第5巻)では、主人公のジョナサン・ジョースターと、その宿敵となるディオ・ブランドーが登場します。

ジョナサンはジョースター邸で生まれ育った気品ある紳士で、曲がったことが大嫌いな正真正銘の貴族です。一方のディオは、貧民街の不幸な境遇に生まれながら父親になじられ虐待されつつ、その性格はゴロツキのそれを彷彿させます。しかし要領がよく、傍目には「出来るヤツ」の異名を取ります。

まずこの対照的なキャラ設定をストーリー全体の伏線にしており、その後の部巻に長らく影響させていく点に本作の魅力と凄さがあります。

このディオの影響力は主人公の血統という点に絡みつき、その後、第7部までずっと登場しています。

脚色にも無理のないストーリー性と因果が展開する

第1部からずっと敷かれ続けたストーリーのポイントになりますが、本作でのストーリーの設定では「日常風景の描写」と「奇妙かつ味わいのある描写」とが入り混じった描かれ方が終始なされます。

第1部では、ある日にジョナサンの父・ジョースター卿が馬車の事故に見舞われてしまい、そこを通りがかったディオの父・ダリオ・ブランドーが金品強奪のためにジョースター卿に近付いてきます。

そこでようやく意識を取り戻したジョースター卿はそのダリオを自分の命の恩人と勘違いしてしまい、彼を包容しながらその後、彼の息子の面倒も見ていきます。

その後、ダリオはジョースター卿からもらった多額の報酬で酒場を始めますが、ツキに見放されて事業は失敗。結局、持病が悪化して亡くなります。女房もすでに他界。

両親が死去した後、ディオはジョースター邸に養子として迎えられます。そこから第1部の壮絶かつ奇妙なドラマが展開されるのです。

ジョースター邸で養子として迎えられたディオによって、それまで仕合わせだったジョナサンの生活は悲惨なものに変わっていきます。

そしてディオは、ジョースター邸の財産は乗っ取る計画に乗り出します。

この辺りの展開にはまるで洋画を観せられているかのような感動があり、またそのストーリー展開には「誰でもこんな場面に遭遇すればこうするだろう…」と言わされるような自然な描写に終始しています。

このストーリー展開に見られる「因果応報による描写」が非常に興味深いです。

ディオはずっと壁に掛けられてあった石仮面に少しだけ興味を持ちます(仮面にはまったく興味がないディオですが、ある目的をもって別の興味を持ちます)。

この石仮面こそ、吸血鬼を生み出す異世界のアイテムでした。
本作『ジョジョの奇妙な冒険』でずっと登場するメインアイテム。

石仮面は人の血液によって反応し、人の脳内に骨針を深く食い込ませて人の未知なるパワーを引き出させます。そしてそのまま人を吸血鬼へと変貌させるのです。

そんな石仮面の謎を、ジョナサンは長年かけて研究し、センセーショナルを起こすような発見に導こうと努力します。このジョナサンの一冊の研究ノートから、その後の部巻の世界観にまで影響することになっていきます。

つまり、2人の青年が持った石仮面への興味が、本作で彩られる壮絶な死闘へのきっかけ・背景となっているのです。

これほどの超大作ミステリー漫画は、おそらく他のコミックの世界ではほとんど見られないでしょう。まさに「王道を行きながら実験的な作品」と称される素晴らしい魅力です。

自分のために能力を使いこなしていくキャラの魅力

第2部の「戦闘潮流」(第5巻~第12巻)では、基本的に「頭脳戦」が際立ちます。

第1部で登場する「波紋」が2部でもそのまま継承されていますが、その波紋の力だけで敵を倒すのではなく、さまざまな作戦を練って難局をクリアしていきます。
この頭脳戦をもって、主人公と敵との懸命かつ壮絶なドラマが展開され始めます。

このような頭脳戦は第3部「スターダストクルセイダース」(第12巻~第28巻)でも同じく受け継がれますが、3部から7部かけては主人公だけでなく、敵も懸命な頭脳戦と、個別に持つ能力をもって目的を達成し、その壮絶ながらもリアルな〝駆け引き〟を楽しめるという対立の展開が魅力となります。

ただ強いだけでなく「弱いキャラでも能力の使いようによっては強敵になる」といった実験的なストーリー展開が、まさにこの『ジョジョの奇妙な冒険』に彩られる最大の魅力の1つとなるでしょう。

これまでのヒーロー漫画のあり方をその根底から覆すほど、各描写にはキャラ立ちの痛快極まる感動が与えられます。

まとめ

いかがでしたか?

今回はできるだけ端的に、かいつまんで『ジョジョの奇妙な冒険』(第1部・2部)の魅力とみどころをご紹介してきました。

本作の魅力はやはりキャラ設定の詳細にあり、各キャラが相対的に描いていく「因果を含めたドラマ」に展開されると言って良いでしょう。

舞台設定からストーリー展開までを眺める上で、ヒーロー漫画はこうでなくてはいけないという常識を破り、同じくヒーロー漫画・アニメにありがちな「強敵が次から次へと現れる」といった単純な展開にはしていません。

それぞれのキャラが自分のテリトリーを知り、その能力を存分に使いこなし、「どのように工夫すれば自分の目的を達成できるか」という日常的な私闘を展開するところに大きな魅力があります。

「超大作」と歌われた〝ミステリーロマン〟を展開するクラシカルな本作の世界観を、ぜひあなたの目と体感をもって確認してみて下さい!

あなただけに与えられる〝奇妙な冒険〟が待っていることでしょう。

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