ジェームズ・ガーナーのフィリップ・マーロウも悪くはありませんが、若き日のブルース・リーを観ることが出来るというのは、ちょっと得した気分になります。
長いお別れ
長編シリーズの第6作は名作中の名作、「長いお別れ」ですね。「長いお別れ」には名セリフが山のように詰め込まれています。故に名作なのでしょうが、もっとも有名なセリフは、「ギムレットにはまだ早すぎるね」(清水俊二訳)ではないでしょうか?因みに村上春樹訳だと「ギムレットを飲むには少し早すぎるね」となります。
いずれにしても、これはフィリップ・マーロウのセリフではありませんからね。ここはひとつ「長いお別れ」を代表する名セリフとしては、「さよならをいうのはわずかのあいだ死ぬことだ」(清水俊二訳)を挙げておきましょう。
長いお別れ
ロング・グッドバイ (ハヤカワ・ミステリ文庫 チ 1-11) | レイモンド・チャンドラー, 村上 春樹 |本 | 通販 | Amazon
ちっと風変わりな友情の物語。レイモンド・チャンドラーの小説は、フィリップ・マーロウや彼に関わる美女だけでなく周りの男たちも魅力的なんですよね。
で、この作品の映画版なんですが、原作とは大きく違います。違いますが、これがもう最高なんです!
監督ロバート・アルトマン、主演エリオット・グールドで1973年に公開されたこの映画、松田優作や村上龍など多くの著名人がフェイバリットに挙げています。
因みに、有名はギムレットはこの映画には登場しません。
この後、「どうして貴方はタフなのに、そんなに優しいの?」と訊かれたフィリップ・マーロウが、「タフでなければ生きていけない。優しくなければ生きる資格がない」とこたえるセリフで有名な、唯一映画化されていない「プレイバック」を発表し、更にその後「プードル・スプリングス物語」を書きかけのままレイモンド・チャンドラーは70歳で人生を終えています。