三角跳びで度肝を抜いた『キャンディー奥津』をキミは憶えているだろうか?

三角跳びで度肝を抜いた『キャンディー奥津』をキミは憶えているだろうか?

プロレスラーの中には腕立て伏せが出来ない人がいるって知ってましたか?またその逆に何の経験もないのにいとも簡単に、様々な技を覚えてしまう生まれながらの天才肌もいます。 「キャンディー奥津」を知る人は迷わず後者だと答えるはずです。今回はプロレスの申し子とも言える弾丸娘を思い出してみましょう。


キャンディー奥津を覚えてますか?

女子プロレス団体の中でも「キューティー鈴木」をはじめ、可愛い子が多く所属していたJWP女子プロレスの未来を担っていくだろうと期待された選手の1人。
さぁ皆さん、少しずつ記憶の扉を開いていきましょう。

【プロフィール】

☆本 名 : 奥津 智子(おくつ ともこ)
☆あだ名 : キャンディーマン
☆身 長 : 155㎝
☆体 重 : 58㎏
☆誕生日 : 1975年1月16日(44歳)
☆出身地 : 広島県広島市
☆学 歴 : 高校卒業
☆デビュー: 1992年8月4日
☆引 退 : 2001年1月5日 ※アルシオンにて引退

【経 歴】

高校時代はクロスカントリー部に所属し、無尽蔵のスタミナを備えてJWP女子プロレス設立間もなく行われた、オーディションに合格した生え抜き一期生として有名ですよね。ご存知の方も多いと思われますが、このオーディションには吉本の「山田花子」さんも参加して合格してるんですよね。ということはこの2人は同期のはずなんですが、山田花子さんは練習生時代に怪我をして「強制引退」させられています。もし2人が同時にデビューしていたら面白い光景が見られたでしょうね。
全日本女子プロレスを一旦怪我で引退し、JWP女子プロレスに再入団した「能智房代」さんと同時期のデビューであったためどちらが先に頭角を現すか注目を集めていた時期もあります。
デビューした頃が丁度他団体時代で対抗戦に火が点き始めた頃で、若手の急先鋒としてキャリア2年足らずで大舞台を踏んだ事もありましたね。

【テーマ曲】

デビュー当時は『NESSA』を使って新人らしく爽やかなイメージで売り出されましたが、一旦リングに上がると観る人を驚かせる動きが印象的でした。「なんでこんな新人の子があんな動き出来るの?」って感じでした。そのひとつにロープワークの中でもルチャリブレ色に近い「三角跳び」でした。そしてこの曲が会場に流れると「またあの動きが見られる」と心躍ったものでした。

1995年12月、団体内で設立された『JWP認定ジュニアチャンピオン』として後輩の「矢樹広弓」さんと対戦した時、場外へのプランチャーを敢行した際に着地に失敗し左(右?)足首骨折の重傷を負ってしまいます。そして長いリハビリを経て再起してきた時の入場曲が「ジャングルブギ」でした。
今までの爽やかさとは180度イメージを変え、ファイトスタイルも新人時代のキレに荒々しさを加えた「キャンディー奥津Ver.2」として復活しました。

キャンディー奥津の魅力

【好敵手との出会い】

対抗戦真っ只中、遂に他団体に「ライバル」と呼べる選手が現れることになります、全日本女子プロレスの『チャパリータASARI』選手です。2人の戦いはジュニアヘビーらしく空中戦あり、意地の張り合いのビンタの応酬ありとまさに団体の威信をかけた若手らしい戦いでした。
そして遂に1993年12月6日、両国国技館で「チャパリータASARI」選手を破り他団体のベルトを手中に収めました。

【後輩の台頭】

「キャンディー奥津」という名前が女子プロレスファンの間に浸透しきった頃、JWP内に新しい壁が立ちはだかります。『矢樹広弓』と『菅生裕美(後のテッシー菅生)』の2期生でした。取り分け「矢樹広弓」さんは高校時代、柔道の東北大会で優勝し、実業団での経験を経て入団してきた筋金入りのルーキーでした。雪崩式一本背負いを得意技として果敢にキャンディー奥津に挑み、その戦いは相乗効果となりJWP女子プロレスの戦いのクォリティを上げることになります。

引退から再起へ

日々の激しい戦いの中で、遂に身体が悲鳴を上げてしまいました。一時は歩くことも困難なほどの腰痛に襲われ、苦難の末1997年8月17日『福岡晶』選手との戦いを最後にリングを去ることになりました。

【JWP女子プロレスで引退~アルシオンでカムバック】

引退試合の相手を務めたのは「ひーちゃんず」として「矢樹広弓」さんと共に3人ユニットのリーダー、「福岡晶」選手でした。当時JWP女子プロレスのファンにとってこの日は「JWPの長い一日」と言われています。8月15日の試合中の事故で『プラム麻里子』選手が意識不明の重体に陥り、翌16日に帰らぬ人となり、会場全体が重く深い悲しみに包まれ昼夜興行が開催された日でした。その中での引退試合、形は違えど立て続けにJWPから選手が去っていく悲しみに満ちた日でした。

女子プロレスの未来を背負う逸材がリングを去り、対抗戦の「第4波」も終わり遂には女子プロレス界の雄として君臨していた『全日本女子プロレス』が崩壊という結末を迎えました。しかしまだ女子プロレスの火は消えていませんでした。1998年1月、元全日本女子プロレスの敏腕プロデューサーであるロッシーこと「小川宏」氏が新団体『アルシオン』を設立。奇しくもその旗揚げメンバーとしてJWPを退団後、ジムのインストラクターをしていたキャンディー奥津へ復帰のオファーを送ったのでした。同団体は純粋な女子プロレスの枠を越えて、関節技なども多用するマニアック性とエンターテインメントを兼ね備えたスタイルを軸として2月18日に後楽園ホールで堂々の旗揚げを果たしました。キャンディー奥津の復帰に度肝を抜かれた人も多かったはずですが、一番ショックを受けたのはJWPではなかったでしょうか。アルシオンでは写真集やグラビア等の活動も行ないましたが、やがて古傷の再発で2001年1月5日2度目の引退となり、以来リングには上がっていません。

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