このジャケットの出で立ち、アイドルとは思えませんね。時代は変わるということでしょう。あちら側の方か演歌歌手といった趣ですが、曲はそうではありません。加山雄三を彷彿とさせるポップな湘南サウンドといってもいいような佳曲です。
それにしても良い曲です。ヒットしたことも頷けます。作詞を担当した大野真澄とは、「GARO」のメンバーで「学生街の喫茶店」などを歌っていたボーカルです。作曲の常富喜雄は、吉田拓郎のバックバンドととしても知られている「猫」のメンバーです。
第6位 俺たちの旅
6位は、中村雅俊ですね。売上枚数75.7万枚の「俺たちの旅」ですが、これも小椋佳によるものですから歌謡曲という感じしませんねぇ。勿論すばらしい曲に違いはありません。
俺たちの旅
この曲は1975年10月5日から1976年10月10日まで毎週日曜日に放送されていた同名のテレビドラマの主題歌です。主演はもちろん中村雅俊。70年代後半に青春時代を過ごした方であれば、知らない者は居ないと言われるほどヒットしたドラマです。その主題歌ですからヒットしないわけがない。とは言え、良い曲なんですよねぇ。中村雅俊の声やキャラクターにとてもあってます。
第5位 岸壁の母
岸壁の母というのは、第二次世界大戦後、ソ連による抑留から解放されて帰ってくる息子の帰りを待ちわびる母親のことだそうです。「岸壁の母」は歌にも映画にもなり共に大ヒットしています。実話に基づいた内容だけにリアリティがあります。歌ったのは二葉百合子、77.4万枚を売り上げました。
岸壁の母
なんというか、二葉百合子がこの歌のモデルなのではないかと錯覚しそうなほどピッタリですよね。「主人公の母親は私だ」と言ったとしても、誰も疑わなかったでしょう。
「岸壁の母」といえば、二葉百合子の印象が強く、彼女の代表曲となっていますが、実はカバーなんです。オリジナルは菊池章子が昭和29年(1954年)9月に発売され、やはり100万枚という大ヒットとなっています。
第4位 木綿のハンカチーフ
86.7万枚、「木綿のハンカチーフ」。これはもう永遠の青春ソングでしょう。太田裕美を一躍スターにし、チェリッシュ、平尾昌晃に始まり桑田佳祐、椎名林檎、岡村靖幸、いきものがかり、真心ブラザーズなどなど、信じられないくらい多くのアーティストからカバーされている大名曲ですね。
木綿のハンカチーフ
ボブ・ディランの「スペイン革のブーツ」という曲をベースにしているとはいえ、歌詞が秀逸です。結構ウエットな内容であるにも関わらず、それを無視した太田裕美のきっぷのいい歌いっぷりが曲の良さを引き出しています。
歌謡界最高のヒットメーカーである筒美京平の代表曲でもありますね。いや、素晴らしい!!