日本でも大ヒット!90年代を代表するドラマ「Xファイル」を解説。

日本でも大ヒット!90年代を代表するドラマ「Xファイル」を解説。

アメリカをはじめ世界中でブームになった「Xファイル」(原題:「The X-files」)。オカルト好きのみならず、多くのひとを惹きつけた、その魅力を振り返ってみましょう。


The X-Files

たとえドラマを見たことがない人でも、そのタイトルを知っているドラマ。

そう、アメリカのSFドラマ「Xファイル」です。原題を「The X-Files」といいます。

日本にも全シリーズを見た、というファンの方も多いでしょう。
シリーズが長いので、ところどころ見ている方もいらっしゃるかもしれませんね。

ここでは、世界中にブームを起こしたドラマ、「Xファイル」とはどんなドラマだったのか?
ストーリーと登場人物の解説とともに、ドラマの魅力を振り返ってみましょう。

大ヒットSFドラマ「Xファイル」とは?

「Xファイル」と言えばこの曲!!

これは、ドラマのオープニングですが、ドラマを見たことがない人も、なぜかこの曲は知っている、という人は多いのではないでしょうか。

というのは、日本のテレビ番組でも、エイリアン、UFO、心霊など超常現象を扱う時には、決まってこの曲が流れています。

さて、この有名な曲と共に始まる「Xファイル」ですが、いったいどのようなドラマだったのでしょうか。

アメリカFOXで制作され、1993年から放送されたSFテレビドラマで、シーズン9まであります。タイトルにある「X]とは、「未知数の」という意味を持ち、このことから、「Xファイル」とは、未知数のもの、つまりエイリアン、UFO,UMA、心霊などの超常現象に関するファイルのことなんですね。

ということで、内容もこの通り超常現象を扱っており、古今東西のあらゆる超常現象がモデルになっています。

ドラマの魅力は、後ほど解説する登場人物の魅力やストーリーだけではなく、迫力あるVFXや、大規模なロケなど、まさに大作映画並みのスケールの物語だった点ではないでしょうか。

そのため、世界中で大ブームを巻き起こし、「アメリカテレビドラマ業界の源となったとも言えるドラマなのですね。


最強コンビ、モルダーとスカリー。「Xファイル」登場人物の紹介。

モルダーとスカリー

では、最初に「Xファイル」の登場人物をご紹介します。

●モルダー特別捜査官:デイヴィッド・ドゥカヴニー(全シーズン)
Xファイル課の優秀なFBI捜査官。事件の捜査については、超常現象と無関係のような事件でも、鋭い洞察力で、些細な矛盾点を鋭く突いて捜査をする。妹のサマンサがエイリアンに誘拐されたことがきっかけで超常現象に執着がある。そのため、周囲の人間から「変人(スプーキー)」と呼ばれている。決して見た目は悪くないのだが、オタク気質が強い。

●スカリー特別捜査官:ジリアン・アンダーソン(全シーズン)
元々はモルダーの監視のためにXファイル課に送り込まれてきたが、モルダーと共に捜査をしていくうちに、モルダーに共感し、信頼し合っていくようになる。医師免許を持つ科学者であり、モルダーとは対照的に、一科学者としての立場を崩さない。しかし、モルダーと様々な超常現象的な事件を体験していくことで、徐々に超常現象を肯定するようになる。

●スキナー副長官:ミッチ・ピレッジ(全シーズン)
モルダーとスカリーの上司。禿げ頭と眼鏡が特徴。モルダーの行き過ぎな捜査を止めるため、Xファイル課にスカリーを送り込むが、モルダーの捜査官としての能力は評価している。
時に、二人の捜査員としての立場を擁護することもあり、二人の心強い理解者、国家的陰謀に立ち向かう同志へ変化していく。

●シガレット・スモーキング・マン / 本名:カール・ゲルハルト・ブッシュ、
偽名:C.G.Bスペンダー、ウィリアム・B・デイヴィス
アメリカ政府の裏に存在する影の政府「シンジケート」の一員で、全シーズンにおいてモルダーとスカリーの最大の敵。モルダーの大切な人、妹のサマンサやパートナーのスカリーをターゲットにすることで、間接的にモルダーを苦しめる。やがては彼が出現してなにかをほのめかす行為そのものがモルダーから理性や正常な判断力を奪うようになる。

数多くいる登場人物のうち、上記の4人が最も重要な人物です。
非科学的な事件を扱うモルダー捜査官とスカリー捜査官ですが、二人とも優秀なFBI捜査官で、美男美女なんです。

そしてこの「男女のコンビ」というのは、この「Xファイル」以降「男女のコンビ」が主役のドラマが次々と制作されていきます。

そういった意味でも、「男女のコンビ」はこの二人が原点になった、と言えるかもしれませんね。

「Xファイル」ってどんなストーリー?

Xファイル

映画.com

では、「Xファイル」のドラマは実際には、どのようなストーリーなのでしょうか。
簡単にあらすじをご紹介しましょう。

FBIの中にある真相究明できない未解決事件のレポートである「Xファイル」。
モルダー特別捜査官は、実際とても優秀な捜査官なのですが、この「Xファイル」に没頭しすぎているため、仲間からは変人扱い。
そこに、FBIの新鋭捜査官スカリーが、突然の異動でモルダー特別捜査官とコンビを組むことになり、ドラマは始まります。

超常現象を信じるモルダーと科学的なスカリー、対照的な二人ですが、スカリーがエイリアンに誘拐(アブダクト)されたり、様々な怪奇事件に遭遇しながら、徐々に二人は信頼関係を築いていきます。

そんな中、、謎の人物「ディープ・スロート」が現われ、モルダーに政府の機密情報を提供するようになります。

モルダーたちは、政府がエイリアンとの接触を隠している、という事実を掴み、さらにモルダーの父が政府の陰謀(闇の政府)に関与していたことが明らかになり、闇の政府とエイリアンとの関係が表面化します。

そして、エイリアンに誘拐されたことで脳に腫瘍ができたスカリーを必死にモルダーが救おうとしたり、仲間の捜査官が死んでしまったり、さらにエイリアン、政府の陰謀などますます複雑に絡み合っていき、悲壮な展開になっていくのです。

そして、気になるのが、モルダーとスカリーの恋愛ですよね!
ここは、スカリーがモルダーーの女性関係に嫉妬したり、どうやら気になっている様子。
そしてモルダーは…?

「Xファイル」の何が人を惹きつけたのか?

Xファイル

では「Xファイル」の魅力とは、なんでしょう?

やはり、まずはストーリーのマニアックさ、でしょう。

例えば、発見された遺体に地球上には存在しない材質の金属片が埋め込まれていたり、人工知能の暴走、UFOの落下、人体自然発火、エイリアンからのアブダクション、黒魔術などのオカルト的ストーリー、そして、政府や軍部を操ったり、実はひそかにエイリアンとコンタクトとっているのではないか?という影の政府の存在。ここは、陰謀論好きには堪らないですよね。

これらの「ありえないけど、もしかしたらありえるのかも?」と思わせるようなストーリー、昔から、「もしかしたら…」と疑われてきたような闇の存在、そして、エピソードの舞台も、UFO目撃情報が多数の場所だったり、扱うエピソードの題材となるのも、東洋、西洋、そしてネイティブアメリカンの心霊的な言い伝えだったり、本当にあらゆるテーマを扱っているんですね。
このマニアックさが、「Xファイル」の魅力なのです。

そして、本来なら、一部のマニアックなオカルト好きにしか受け入れられないような、気味悪く暗い内容も、モルダーとスカリーという魅力的な二人の捜査官のコンビを主役に置き、また、一話一話がハリウッド映画並みのスケールで描かれていることで、オカルト好きのみならず、その分野に興味がなかった人たちをも魅了したのではないでしょうか。


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