アメカジの定番、白Tとジーンズ
アメカジ(アメリカンカジュアル)は、その名の通り
アメリカで着用されていたカジュアルな服装をスタイルとするファッションカテゴリです。
日本では、VAN創業者の石津謙介が
1960年代中ごろに提唱したアイビールックが最初と言われています。
その時はボタンダウンシャツにコットンパンツというスタイルでした。
当時はTシャツを着る、という文化はなくて
白いシャツはすべて下着、という認識でしたね。
1980年代 渋カジの登場
バブルのころ、DCブランドがブームになりました。
ブランドというものが幅を利かせていた時代。
誰もが、メーカーやデザイナーのブランドに紐づかれたモノを身につけていました。
それに対する反動と言われるのが「渋谷カジュアル」略して「渋カジ」です。
もともとは、渋谷でよく集まっている私立高校生が
自分たちのグループでの統一スタイルを作ろうとしたことが始まりとか。
「渋いカジュアル」という説もあるようですが
「渋谷カジュアル」が定説のようです。
デザイナーズブランドではなく、量販型の定番なモノ
誰もが身につけられるモノに注目が集まり始めます。
渋カジの定番は、フライトジャケットやベースボールキャップ
リーバイスの501、そしてヘインズ赤パックの白Tシャツでした。
渋カジが、わたしを作った。 団塊ジュニア&渋谷発 ストリート・ファッションの歴史と変遷
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白Tとジーンズで思い浮かぶ人といえば
吉田栄作でしょうか。
まだトレンディドラマという言葉もなかった1991年のドラマ
『もう誰も愛さない』で主役を演じました。
とにかく何かしら「うおおおお」って叫んでる印象の主人公だったけど。
この人がメディアに出てくるときの恰好はたいがい「白T+ジーンズ」だったかと。
吉田栄作vivi誌切り抜き
ヤフオク! - 吉田栄作、斉藤由貴・小野リサ・兵頭ゆきvivi切...
吉田栄作、織田裕二、加勢大周。みんな着ていた白Tシャツ - Middle Edge(ミドルエッジ)
なぜ定番になったか「ヘインズ」のTシャツ
70年代~90年代のヘインズのロゴ
HISTORY | Hanes
おそらく最初はインナーとして着られていたと思います。
コットンシャツの下とかに、ランニングではないインナーシャツとして。
で、ちょっと暑くなってきたら、
トップのコットンシャツを脱いでも見た目サマになるのが、白Tシャツだったのじゃないかと。
そして、当時3枚パックでそんなに高くなくて、手に入りやすい白Tが
「ヘインズ」だったんですね。
ヘインズは1901年創業の男性用アンダーウェアメーカー。
1960年代からTシャツの形での下着の販売を始め
1970年以降アウターとしてのコンセプトを前面に押し出します。
Hanes Tシャツ アカラベル クルーネック
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ヘインズのTシャツは丸胴(脇に縫い目がない)、なおかつ
ネックテープといって、首周りの縫い目が首に当たらないようにするなど
体にストレスがないよう工夫されていて
比較的どんな体型の人でも着こなせるスタンダードなものでした。
また、赤パックのTシャツはクルーネックの首回りが
着慣れるにしたがってゆるめになりがちで
ちょっとワイルドでラフな着こなしをしたいムキにも
「それがいいんだよ」と受けていました。
Hanes Tシャツ ビーフィー
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もうひとつの定番「フルートオブザルーム」
ただの白Tを見る限り、どこのブランドかなんてわからないものですが
当時、着心地よりもシルエットを気にする男子が
よく着ていたのが「フルートオブザルーム」の白Tシャツでした。
「フルートオブザルーム」は1851年創業の老舗アンダーウェアメーカー。
「FRUIT OF THE LOOM」のLOOMは「織り機」のこと。
フルートオブザルームのロゴの変遷
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