ハリウッド映画全盛期を支えた男優列伝【ジョン・ウェイン編】

ハリウッド映画全盛期を支えた男優列伝【ジョン・ウェイン編】

前回の「ハリウッド映画全盛期を支えた男優列伝【ヘンリーフォンダ編】」の続編だが、実はこれでそろそろ終わりにしようかと思っていた所、日本に住んでいる友達の米国人が、「”ジョン・ウェイン”を何故書かないの??」と”つっこまれて”、書くはめになっちゃいました!!。さあ、今回もハリウッド男優について話を進めましょうか??


黄色いリボンを髪に付けた隊長の姪を廻っての若き士官の恋のさや当てを軸として、退役を間近に控えた騎兵隊のブリトルズ大尉の、隊長の妻と姪を護送する一隊を率いての、追い迫るインディアンの群れからの退却行を丁寧に描いて見応えが有る。馬を休ませるために騎兵隊なのに歩くシ-ンが度々挿入されるのも面白い。しかし、何と言ってもこの映画の儲け役はタイリ-軍曹を演じる馬術の名手ベン・ジョンソンであろう。

『黄色いリボン』の一場面

ブリトルズ大尉もこのタイリ-軍曹には一目置いていて、彼のバッファロ-の群れが出現したことの戦略的な意味の解釈を聞いて、いよいよ彼への信頼を厚くする。いつの間にか若き士官たちと黄色いリボンの娘は後景に退いてしまい、馬を駆ってモニュメント・ヴァレ-を縦横無尽に疾走するタイリ-軍曹と、騎兵隊に同行して荒野を走り渡河作戦にまで参加する犬たちばかりが目立ってしまったのだった。退役して西を目指す元騎兵隊大尉ブリトルズに再任命令が発せられ、その書類を持ってブリトルズを追うのは、もちろんタイリ-軍曹の役目だった。夕焼けをバックにしたウエインとジョンソンの「馬上の二人」の映像は忘れがたい印象を残す。

その3.『静かなる男』(1952年)

『静かなる男』(しずかなるおとこ、原題: The Quiet Man)は、1952年に公開された米国映画。監督ジョン・フォード、主演ジョン・ウェインのコンビによる名作人情喜劇。米国を離れて自分のルーツであるアイルランドに移り住む主人公ショーン・ソーントンには、アイルランド移民の子であるジョン・フォード自身の郷愁がこめられている。

監督	ジョン・フォード
脚本	フランク・S・ニュージェント
製作	ジョン・フォード
   メリアン・C・クーパー
出演者	ジョン・ウェイン
    モーリン・オハラ
    バリー・フィッツジェラルド
    ワード・ボンド
    ヴィクター・マクラグレン

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緑溢れるアイルランドを舞台にした、ジョン・ウェインの最充実期の作品。古き良き時代のアイルランド(複雑な宗教への意識も垣間見えるが)の緑と空が美しい(実際にはロケの際に天候が不安定で結構大変だったらしいが)。
ジョン・ウェインの「男」が巨匠ジョン・フォードの手によって見事に描かれ、気の強いモーリーン・オハラが可愛らしく見えてくるから不思議。
脇役まで愛すべき人々として描かれ、ある種の映画のカタルシスの極地を感じ取ることができる。素敵な映画だ。
一口に言って、アイルランド人の変人ぶり(よい意味でね)全開の、ジョン・フォードの最も平和な映画だ。アイルランドには悪人はいないのではないか、と錯覚しそうになる。サッカーのワールドカップでのアイルランド代表チームの負けっぷりのよさ、反則の少なさに納得してしまう。 
画面の中での緑色(アイルランドのテーマカラー)の美しさも凄い。

公開当時のポスター

西部劇、あるいは社会派映画の名手といったイメージが強いジョン・フォード監督にしては、この作品はそのどれにも当てはまらず、どちらかといえば牧歌的雰囲気のコメディという割合地味な映画だが、しかしある意味においてはフォード監督の最高傑作と言えるのかもしれない。

その4.『リオ・ブラボー』(1959年)

『リオ・ブラボー』(Rio Bravo)は、ハワード・ホークス監督、ジュールス・ファースマンとリイ・ブラケット脚本、ジョン・ウェイン主演の1959年の米国西部劇映画。原作はB・H・マッキャンベルの短編小説。

監督	ハワード・ホークス
脚本	ジュールス・ファースマン
リイ・ブラケット
原作	B・H・マッキャンベル
製作	ハワード・ホークス
出演者	ジョン・ウェイン
    	ディーン・マーティン
    リッキー・ネルソン
    アンジー・ディキンソン
    ウォルター・ブレナン

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茫々60年、馬齢を重ねたオジンになって見ても、やっぱり「リオ・ブラボ-」は面白い。今回見直してみて気が付いたのはこの映画の撮影時で51歳になったジョンの若々しさと格好良さである。立ち姿がとても凛としていて、これなら善良なバンプともいうべきフェザ-ス(ディキンソン)が惚れるのも無理はないと思ったことだ。

『リオ・ブラボー』の一場面

もう一つ、病人を装った殺し屋たちがチャンスを襲撃しようと馬で近寄ってくる場面で、タバコを分けて貰って巻くためにライフルをコロラドに託す時、コロラドが“いつもこうして撃鉄を上げてるんだ・・・”と何気なく言うのに、チャンスが“ああ”と応えるのだが、これが次の銃撃シ-ンの巧みな伏線となっていたことに今回初めて気付いたのは、我ながら迂闊でありました。撃鉄が上がっていたからこそ、チャンスはコロラドから投げ渡されたライフルを引き金を引くだけの一動作で発射することが出来、コロラドの協力を得て三人の殺し屋を倒せたのである。

その5.『史上最大の作戦』(1962年)

『史上最大の作戦』(The Longest Day)は、1962年の米国映画。モノクロ。20世紀フォックスが製作・配給。第二次世界大戦における連合国軍のノルマンディー上陸作戦(作戦名は「オーバーロード作戦」)の詳細を描いたコーネリアス・ライアンによるノンフィクション「The Longest Day」(邦題:「史上最大の作戦」)を原作に製作された戦争映画である。

監督	ケン・アナキン(イギリス関連部分)
   ベルンハルト・ヴィッキ(ドイツ関連部分)
   アンドリュー・マートン(アメリカ関連部分)
脚本	コーネリアス・ライアン、他
製作	ダリル・F・ザナック
出演者	ジョン・ウェイン
    ロバート・ミッチャム
    ヘンリー・フォンダ
    リチャード・バートン
    クルト・ユルゲンス

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名高いノルマンディー上陸作戦を描いた3時間をこえる超大作であり、豪華キャストが集結した作品。こういった作品は、お祭り的な意味合いもあり、『西部開拓史』(1962年)や『遠すぎた橋』(1977年)も、このような映画だ。

『史上最大の作戦』の一場面

プロデューサーのザナックが「ジョン・ウェイン抜きのオールスター映画はありえない」と考え、彼は白紙の小切手を用意、ごねるジョン・ウェインの言い値でギャラを支払うとオファーした。
ジョンの条件は「主演扱いにすること、拘束日数は一週間を超えないこと、出演料は20万ドル(数日間拘束という条件で出演した他の大スターたちは最高でも3万ドル)」というものだった。
58年、当時史上最高額のギャラとして話題になった『黒船』のときでさえ、14週間で70万ドル(1週あたり5万ドル)であったことを考えれば、いかに法外な金額だったかがわかる。
ジョンにしてみれば、さすがにこの条件ならザナックも諦めるだろうと思っていたのだが、ザナックは無条件でこの要求を呑んだそうだ。

その6.『勇気ある追跡』(1969年)

『勇気ある追跡』(ゆうきあるついせき、原題: True Grit)は、1969年の米国映画。チャールズ・ポーティスの同名小説を原作としている。

監督	ヘンリー・ハサウェイ
脚本	マーガリット・ロバーツ
原作	チャールズ・ポーティス
製作	ハル・B・ウォリス
出演者	ジョン・ウェイン
    グレン・キャンベル
    デニス・ホッパー

この作品でジョン・ウェインは念願だったアカデミー賞主演男優賞を受賞した。

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