レベッカの『ラブ イズ Cash』×マドンナの『マテリアル・ガール』
『フレンズ』などのヒット曲で知られる、80年代に活躍したロックバンド・レベッカ。彼らがブレイクするきっかけとなった3枚目のシングル『ラブ イズ Cash』は、マドンナの『マテリアル・ガール』から着想を得てつくられた楽曲として知られています。
実際、曲調はそっくりで、NOKKOの歌声もマドンナに寄せているような感じ。しかし、歌詞では、『マテリアル・ガール』⇒物質主義の女⇒金持ちじゃないと私を口説けないのよ、と高らかに宣言する原本に対し、『ラブ イズ Cash』は「お金より愛情」を謳った楽曲になっています。そのへんは、マドンナとNOKKOのパーソナリティの違いがよく表れていると言えるでしょう。
RCサクセションの『雨あがりの夜空に』×モット・ザ・フープルの『ドライヴィン・シスター』
故・忌野清志郎率いるRCサクセションが名曲『雨あがりの夜空に』をリリースしたのは1980年のこと。その7年前に発表された、イギリスのグラムロックバンド・モット・ザ・フープルのアルバム『革命」に収録されている1曲『ドライヴィン・シスター』をまずは聞いてみてください。
どうでしょう?前奏の部分から『雨あがり~』に似ていませんか?ついでに、途中で入る「Drivin' sister rock'n'roll」というフレーズなんかも、「どうしたんだ Hey Hey Baby」にクリソツです、まぁ、『雨あがり~』の歌詞から察するに、同じく車をテーマにした歌である『ドライヴィン・シスター』をモチーフにしたことは明らかでしょう。
榊原郁恵の『夏のお嬢さん』とスージー・クアトロの『ワイルド・ワン』
スージー・クアトロは、50年以上現役で活動し続けるアメリカ・ハードロック界の女傑。彼女の代表曲の一つである1974年リリースのシングル『ワイルド・ワン』も、もちろん冒頭からハードロックテイスト全開!…しかし、最初のAメロからどこかで聞いたことのあるメロディが鳴り響きます…。
そう。榊原郁恵の楽曲『夏のお嬢さん』です。むしろ、この日本歌謡界を代表する夏の定番ソングのほうがなじみ深いため、オリジナルであるはずの『ワイルド・ワン』が、適当な英語詞をつけてロック調にアレンジした『夏のお嬢さん』にしか聞こえません。
B’zの『ZERO』とイーグルスの『Victim of Love』
B’zは洋楽オマージュが多いことで有名。その中でも特に近似しているのが、
1992年のシングル『ZERO』と、1976年に発表されたイーグルスの『Victim of Love』。聞き比べてみると、Aメロ・Bメロがそっくり。
ちなみに、1989年発表の『BAD COMMUNICATION』とレッド・ツェッペリンの『Trampled Under Foot』も似ているなど、初期B’z楽曲には、有名な洋楽ソングのテイストを色濃く繁栄した楽曲が数多く存在するのです。
関ジャニ∞の『好きやねん、大阪。』とチャンバワンバの『She's Got All The Friends That Money Can Buy』
もっとも似ているのは、歌い出しの部分。「ほんでもってそんでまいどあり♪」と「She's Got All The Friends That Money Can Buy♪」という箇所がかなり似ています。しかし、それ以外の部分を聞き比べてみると、まったく別の曲です。
中原めいこの『君たちキウイ・パパイア・マンゴーだね』とメソフォルテの『スプリングフィーバー』
シンガーソングライター・中原めいこによる1984年の楽曲『君たちキウイ・パパイア・マンゴーだね。』。この突飛なタイトル同様、瞬時に心を掴んでしまうサビのメロディは、アイスランドのフュージョン・バンド「メゾフォルテ」の楽曲『Spring Fever』の冒頭箇所とよく似ています。
サザンオールスターズの『いとしのエリー』とマリーナ・ショウの『ユー・トート・ミー・ハウ・トゥ・スピーク・イン・ラヴ』
サザンオールスターズ初期の必殺バラードであり、後にレイ・チャールズにもカバーされた『いとしのエリー』。Aメロとサビの冒頭が、アメリカの女性ジャズシンガー・マリーナ・ショウの『ユー・トート・ミー・ハウ・トゥ・スピーク・イン・ラヴ』に似ていますが、メロディの展開は別もの。しかし、影響を受けたのは間違いないでしょう。
(こじへい)