『ガンプラり歩き旅』その67 ~シャアが乗る、黄金のモビル・スーツ! 百年を越えろ、百式!~

『ガンプラり歩き旅』その67 ~シャアが乗る、黄金のモビル・スーツ! 百年を越えろ、百式!~

ガンプラ! あの熱きガンダムブーム。あの時代を生きた男子であれば、誰もが胸高鳴り、玩具屋や文房具屋を探し求め走ったガンプラを、メカ単位での紹介をする大好評連載。さて今回は、『機動戦士Zガンダム』から、クアトロ・バジーナと名を変えたシャアが乗り込む百式のご紹介。


膝の曲がり角度も、Zガンダムよりは曲がるが45度といった程度か。Zガンダムほど酷くはない。

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膝を伸ばした状態

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膝を、いっぱいまで曲げた状態

足首も、伸ばす方と左右にはある程度自由に動くが、前方向になるとフレーム部品と干渉してあまり爪先を畳めない。しかし、ムーバブル・フレームむき出し構造が良い方向で影響したのか、この時期のガンプラでは足首の左右可動が格段に優秀である。

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足首回りは優秀

開脚性は、スカートアーマーが固定性であることを考えればまぁまぁ。
そもそも、このスカートアーマー分割自体、永野護氏が率先してロボットアニメに取り入れてきたデザイン処理概念であり、この原理をそのままガンプラで再現すれば、脚部の可動は飛躍的に向上しただろうに、アニメではこの時期から常識になりつつあったこの概念を、ガンプラで再現するには、90年代へ入る頃を待たなければいけなかった。

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ダイナミックなポーズは出来ないが、自然な立ち姿は「シャアのモビル・スーツ」らしい

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ビーム・サーベルを振るう百式

シールドを持たない百式のオプションは、ビーム・ライフルとビーム・サーベルが2本。ちなみにサーベルは柄だけのパーツも2つあり、腰の後ろのスカート部にマウントさせる収納状態も再現できる。

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ちょっと角度を誤魔化せば、ビーム・ライフル両手持ちのポーズっぽく写すことも可能

肘や膝はそれほど可動してくれはしないが、ライフルやサーベルを持つと自然なポーズには収まってくれる。戦闘的な躍動感あふれたポーズには程遠いが、永野メカが以外に蓄えている重量感のようなものが、立ち姿から感じられるのは素直に評価できるポイントといえる。

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成型色の黄色は、思ったほどイメージを損ねてはいない

百式 『Zガンダム』ラストVer

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今回のメイン。最終回、主を失って宇宙を漂う百式の末路

さて、モデリングとしてはこちらの方がメインになるのだが。

かといって、何か特別なカスタムをしたわけではなく、両手両足をアニメの最終回のラストシーンを観察しながらモーターツールで切り取り、切り口にジャンクパーツを埋め込んだだけ。
あとは、コクピットハッチ部分を切り欠いて、ハッチをジャンクパーツで張り付けてモデリングは完了。

むしろメインは塗装の方。
上でも書いたが、黄金色の百式の塗装では、なぜか当時から「黄金色だからといって金色で塗るのは素人」というセオリーが漂っていて、まぁ確かに、Mrカラーのゴールドをそのまま塗るのはイメージが違うよねと思いはすれど、イメージを違えたのはむしろアニメの彩色セオリーからくるイメージの逆転であって「アニメの彩色に縛られない」でザクをオリーブドラブで塗装するリアル至上主義からすれば、百式を金色に塗ってもいいのではないかと思ってみたり。

もっとも、百式は、特に90年代以降のMGやHGUCなどでは、必ず限定品で金メッキVerが売られることは確定アイテムであったりもするので(笑)ユーザーの数だけ正解がある、という「分かったような博愛主義」で、この場合締めてもいいのだろう(笑)

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モデリング途中の写真。キットのどのパーツを使ったのかがはっきりわかる

今回は、切り飛ばした手足の空洞にジャンクパーツを適当に放り込んで、ゴールド部にまずシルバーを塗装。その上から、クリアイエローとクリアオレンジを適当に吹いて(この適当さ加減が市川大河流(笑))、紺色部分はブルーFS15044、カメラ部は艶消し黒で塗装して、四肢のダメージ部分も艶消し黒でドライブラシをかけて汚れを表現した。

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完成画像では見えにくい、四肢のクラッシュ部分がよく見える角度からの写真

両肩の「百」マークは、キット付属のデカールで、水転写式のデカールであることがありがたい。イマドキのガンプラのシールは、貼りやすいかもしれないが、余白や厚みが目立つので玩具っぽく見えて興がそがれる。

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今回の、2つの百式。旧キットながらしっかり塗装をした素立ちであれば、見栄えは決して悪くないだろう

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