カンフー映画の金字塔『少林寺三十六房 』
男子なら一度は憧れただろう“少林拳”。リー・リンチェイ(ジェット・リー)主演映画『少林寺』(1982年公開)が“少林寺・少林拳ブーム”を巻き起こしたが、これよりも先に素晴らしい“少林寺モノ”の傑作があった。

『少林寺三十六房 』
その映画の名前は『少林寺三十六房 』。
少林寺を題材にした1978年製作の香港のアクション映画で、17世紀に実在した英雄、僧名・三徳の若き日を、クンフー映画界の人間国宝、ラウ・カーリョン監督が映画化。
日本で公開されたのは『少林寺』に遅れること半年の1983年4月で、1985年1月12日フジテレビ「ゴールデン洋画劇場」でテレビ初放映されて以降、各局で放映された人気作。
“少林寺”を題材にした数ある映画作品の中でも傑作の呼び声が高く、主題歌「ショウリンファイター」も名曲である。
日本劇場版のみ、山崎アキラが歌う、超カッコイイ主題歌が追加されている。
http://dic.nicovideo.jp/a/%E5%B0%91%E6%9E%97%E5%AF%BA%E4%B8%89%E5%8D%81%E5%85%AD%E6%88%BF少林寺三十六房とは (ショウリンジサンジュウロクボウとは) [単語記事] - ニコニコ大百科
映画『少林寺三十六房 』あらすじ(以降の記述はネタバレを含みます)
見どころはココ!“三十五房での修行風景”に胸が躍る♪
追手から逃れ少林寺へたどり着いた主人公・裕徳(ユウテイ)は、出家し、三徳(サンテイ)と改名。1年間の下積みを経て、三徳は拳法を学ぶための三十五の修行房への挑戦をはじめる。

『平衡房(へいこうぼう)』 - 第三十五房


『臂力房(ひりきぼう)』 - 第三十四房



『腕力房(わんりきぼう)』 - 第三十三房

『頭力房』 - 第三十一房
『拳術房(けんじゅつぼう)』 - 第三十房
『腿術房(たいじゅつぼう)』 - 第二十九房
『刀術房(とうじゅつぼう)』 - 第二十八房

『棒術房(ぼうじゅつぼう)』 - 第二十七房
『頂房』 - 第一房
あとの二十五房は・・・
10個の房は映画の中で紹介があるが、残りの二十五房については描かれず、全く未知の世界。どんな房があるかは、映画を見た人それぞれが想像して楽しめば良いだろう。
三十五房なのに、映画タイトルは「三十六房」??
三十六房は、少林寺内には無い存在であり、主人公の三徳(サンテイ)が後に町の中に新設する拳法道場のようなもののことである。

「三十六房」は主人公が新設する拳法道場
「三節棍」はこうして編み出された!

上級僧と戦って勝てば三十五房のどれかの師範にしてもらえることになった三徳(サンテイ)だが・・・

上級僧は二刀流の刃物で、三徳(サンテイ)は様々な武器で戦うが、毎度敵わない。


深夜の特訓中、折れた竹で背中を打たれた三徳(サンテイ)は、棍棒を三本鎖で繋いだ三節棍という武器を発明し、上級僧に挑む。

見慣れない武器である上に、変則的な攻撃をしてくる三節棍にやられてしまった上級僧は負けを認めるのだった。
悪の将軍とのラストバトルでも三節棍が活躍!
クエンティン・タランティーノも絶賛した『少林寺三十六房』

『少林寺三十六房』で主演を務めたリュー・チャーフィー
キル・ビル Vol.1(2003年)

『キル・ビル Vol.1』に出演したリュー・チャーフィー
劉家輝(リューチャーフィー) - Hong Kong Movie


キル・ビル Vol.2(2004年)

『キル・ビル Vol.2』に出演したリュー・チャーフィー

三十六房を知らずして少林寺は語れない!
この映画を観ずして“少林拳”を語るべからず!
もしまだ不幸にも観ていないという方は、絶対に見て頂きたい!
最高に面白い、名作中の名作映画なのである。