何がそんなに難しいのか
まず敵の射撃攻撃ですが、尋常ではないスピードで飛んできます。見てから避けられるレベルではありません、少しでも気を抜くと開始数秒で大破など当たり前。後半のステージでは開始直後にシールドを張らないのは自殺行為でした。クリアに時間をかけ過ぎると敵の攻撃が激しくなる、刹那の見切りが必須、とにかく相手の死角から攻撃、といった渋いゲーム性が特徴でした。
また、自機である「グロブダー」の機動力が遅く敵の攻撃が極めて激しいため、動体視力や反射神経だけではどうすることも出来ず、しかも戦略重視なゲームなのに防御性能があまりにも残念なことが難易度の引き上げに一役買っています。
電波新聞社が1982年から発売していたパソコン関連雑誌『マイコンBASICマガジン』の'85年2月号に掲載された99面クリア方法の案に「ある場所で静止してエネルギーを温存しつつシールドをギリギリまで張り続け爆死する際の爆風でハイパータンク(ボス敵)を道連れにしてクリア」という方法が載っていたことも。
1コイン3クレジットが初期設定という当時としては珍しい仕様でもありました。それでも瞬殺ですが…。
実際のプレイ動画
ここまで紹介してきましたが、やはり百聞は一見に如かず。
プレイ動画でその修羅の道を少しだけ見てみましょう。
1984年に発売された他のゲームタイトル
・ファミコン『ダックハント』(1984年4月、任天堂)
・ファミコン『ゼビウス』(1984年11月、ナムコ)
・MSX、X1『三次元ボンバーマン』(1984年、ハドソン)
※『三次元ボンバーマン』だけ、調べても発売月が分かりませんでした。
『ダックハント』
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『ゼビウス』
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筆者の感想
実はこのゲーム、実機で遊んだことはないんですよねー。移植版で遊んでいましたがハマってしまうとなかなか奥深く、人を選ぶかもしれませんが、私は楽しめました。
ゲームシステム・完成度自体は高く、非常に洗練されている本作ですが、人気作に至らなかった理由はやはり難度の高さに起因したものでしょう。本作の難易度がもう少し低く設定されていたら、万人に勧められる秀作としてそれなりにヒットしたのでは、と思います。
ちなみに本作を ”ノーミス” で「デフォルト設定ワンコインオールクリア」を達成した強者は未だに誰もいないらしいですよ?伝説を作ってみてはいかがでしょう。