パーツをはめこんでから、嵌着部分を瞬間接着剤で接着。
ソフビと瞬間接着剤は相性がとても良い。瞬着は、ガンプラやレジンガレキを作る人も使うが、昔から「瞬着で組み立てると、倒れたりショックを与えた時にもろい」と言われて、確かにそういうところがあるので使いどころを誤れない。
しかし、これがソフビ相手になると、ソフビ同士を瞬着でくっ付けた場合、まずアクシデントで外れることは100%ない。逆に、間違えて接着してしまったパーツをはがそうと思うと地獄を見る。それぐらい、ソフビと瞬着は相性が良い。
ここでの接着は、嵌着をとおしたウィングパーツを、裏側から固定補強するために瞬着を流し込んでおくのだ。
3つのウィングが付いたバックパック
というわけで、アートナイフ、瞬間接着剤、ドライヤー、この3つのうちどれが欠けてもソフビキットは作れないし、逆にこの3つさえあれば作れてしまうソフビキットも少なくない。後はこれの繰り返しでキットを組んでいくことになる。
組立説明図 全身メイン
……にしても、いい加減過ぎねぇか、この組立説明図!?
基本、全身の組立説明書がこの図一つだけって、どういうことよって思わない!?
いや、「これ」がガレキよ!? 確かに「このいい加減さ」がガレキなんですよ!
もっとひどいガレキになると、完成品の写真が一枚入っているだけで「写真をよく見て、組み上げてください」とだけ書いてあったガレキとか、本当にあったからね!?
どんだけ初心者お断りなんだよ! これだって、この図だけでボールジョイントの違いを判別するのって、半端じゃねーぞ!?
あとね、これも後で出てくるネタだけど、この図にある(ダイターン・スナッパーの先端になる)腰横のパーツの指示に「2.5mmピンパイス、又はキリ等で穴を開けます」ってあるけど、これ、嘘だからね!?
大河さん、最初から怪しいと思ったんだよ、そしたら案の定、このピンの直系は1.5mmだったんだよ! なぜかの推理解決篇はまた後で。
市販のプラ板等でふさぐとより良いでしょう
アドバイスかよ!
って、これ一応おたくんところの商品だろ?
アドバイスいらねーから、パーツの穴をふさいでおくか、ふさぐパーツを入れておけよ!
あったよ!? 確かに、80年代ガレキ黎明期のバキュームフォームキットとかペーパークラフトキットとかには「ここは自作してください」っていう、威風堂々と顧客に自力解決を促す仕様のガレキってのは! あったけどサァ!
あんた、仮にも2000年の商品だろう!
首のボールジョイントの処理のしかた
おぉおぉおおいィィィイっ!
「処理のしかた」じゃねぇええええっ!
これ、ミスだよね? あきらかな設計だか生産だかの、どっちにしても浪曼堂さんサイドの、エラーミスだよねぇええっ!?
なんで、なんでミスを自社でリカバリーしないで、勝手にエンドユーザーの努力補完が前提になっちゃってるの!?
「この程度の設計ミス、取説にセロテープかませろって書いておけばいいさ」じゃねぇえぞぉおおっ!
ダイターン・ジャベリンの組立指示
はい、ここで先ほどの「2.5mm事件」の解決篇です。
真相から先に述べると、この取扱説明書、穴を開けるところには全部「2.5mm」って指定があります。
額の立て物、スナッパーの先端、ジャベリンの軸、スナッパーの軸、全部どれもこれも「2.5mm」って指示があります。
だけどね? よく見ると全部穴の系が違うの。
まずジャベリンとスナッパーの金属シャフトの太さが全然違うし、さらにそこから、額の立て物とスナッパー先端部品の取り付けピンが一回り細いんですよ(ちなみに実測では、ダイターン・ジャベリンの軸太さは3.5mm、ダイターン・スナッパーの軸太さは2.5mm、プラパーツの取り付けピンはそれぞれ1.5mm)。
なのに説明書では「2.5mm」! どこもかしこも「2.5mm」!
ここから導き出される真実は一つ!
犯人は浪曼堂! お前だぁああっ! じっちゃんの顔にかけて!
……っていうか、そろそろこの組立説明書と真剣に向き合うのがばかばかしくなってきたよ……。いや「ガレキの取説」なんて確かにこんなもんよ? こんなもんだけどさぁ……だからガレキは廃れるんだよ……。
ダイターン・スナッパー 組立説明図
あとね。ここの、ダイターン・スナッパーの組立指示。
これ、知らない人が見たらさ、先端のこういうパーツが専用に用意されてると思わない?
確かに、ガレキのマイナーフィギュアを、本編観てない人が買うとは誰も予想しないし、スナッパーの先端は、実は腰脇のパーツだって知ってはいるけどさ。
パーツの絵だけで、なんの説明もないのってどうよ?
「ここは、腰の脇のパーツを使ってください」って一言書こうよ……一言でいいのにさ……。もうやだ(笑)
武器類のパーツ状態
えっと……。確かこの商品「完全塗装済み組立キット」でしたよね。
だから顔も脚もフル彩色で、そりゃもういい仕事してはいたんだけど……。
えっと……。ダイターン・ザンバーがどうして真っ白なの?
刃の部分は白でいいとして、ダイターン・ザンバーの柄の部分って、確かレッドだよねぇ? なんでパーツは真っ白なん?
あとダイターン・ハンマー。これって確かアニメでは、球体部分がグレーかミディアムブルーで、棘の部分だけレッドでしたよねぇ?
なに、この、アニメとはまったく関係ないシルバーで丸ごと塗装して、一気にこのまま雰囲気で誤魔化しちゃえ的な塗装仕様は?
ひょっとして「完全塗装済み」って「ロボット本体に限る」みたいな、そういう、なんか謎の「江川卓空白の一日」みたいなトリックがあるの?
っていうかダイターン・ザンバー。2つのパーツの分割が、刃部分の浅いところで仕切られてるけど、これ最初から「柄と刃」で分割しておけば、柄のパーツはダイターン・ジャベリンの先端パーツごと赤で塗装しておけばよかったんじゃないの?
……と、ここまではまぁ、要は「手抜きだね」で済む問題なんだけど。
今回一番「うーん」と唸ってしまったのは、ダイターン3のボディのカラーリング。
塗装済みのダイターン3のボディパーツ
青と赤と黄色と、グレーをシルバーに置き換えたマスク塗装。
うん、普通じゃない? と誰もが思うのかもしれないけれど、これ、実は間違った彩色指示図を基に彩色してるのね。
放映当時のアニメ彩色設定見本のダイターン3
これ、当時の公式のカラーリング見本なんだけど、このカラーリングのダイターン3に違和感ある人はいないだろうか?
いるはずなんだよね。
実はダイターン3は、発表された公式の彩色見本と、放映本編に登場するダイターン3とでは、上半身のボディの青のカラーリングが異なっているのだ。
この設定書のカラーリングと、それに基づいたと思われるこのキット(や、超合金魂の初版)では、ダイターン3の上半身の青部分は、腕や脚と同じ紺色で塗装されているけど、実は放映当時の決定稿と作中でのダイターン3は、胸部の青がスカイブルーで統一されていて、こっちが「本当の色」なのだ。
本編で活躍するダイターン3 胸部のブルーに注目
ついでに言えば、だから頭部の耳も同じスカイブルーなので、全てを紺色で仕上げたこのキットの彩色担当は、公式資料は見て色を決めたのだろうけれど、作品本編は一度も観たことがなかったことが伺える。
一回でも観ていたら、しでかさないミスだと言い切れるからだ。
完成させたダイターン3の上半身
なので。大河さんはガンダムカラーのMSライトブルーを使って、胸部と耳を塗りなおしておいた(あと、プラ製の額の立て物の中心のレッドも要塗装)。
「完全塗装済み」とはいったい……。
完成したダイターン3 設定画のポーズ
とりあえず、完成するにはしたダイターン3フルアクションフィギュア。
ここまで散々けなしてきておいて今更だけど、完成してみた手ごたえ自体は悪くない。
サイドビューとバックビュー
合体や変形をしない分、アニメ本編のパーツバランスがしっかり踏まえられていて、背中に大きなバックパックとウィングが広がりつつも、下半身がどっしりしている体形は理想像に近い。
肘の関節部分
関節可動は、肩の回転のみ嵌着で、後はABS樹脂製のボールジョイントで自在に動かせる。
ボールジョイントと受け側の穴がうまくすり合わせ出来ていないのか、肘関節等は少し外れやすいが、ガンプラのRGガンダム辺りのパーツポロリと比較すれば全然許せるレベル。材質がソフビなので、ドライヤーがあればすぐ奥までボールジョイントを押し込むことも出来るのもポイントが高い。
両腕の可動範囲
昨今のアクションフィギュアの、「そもそもそこまでのポーズいらねーだろ」から見ると甘い方かもしれないが、肩や股関節はダブルボールジョイントなので可動領域は確保されている。
残念なのは、ボディが固定で、腰をひねったりかがんだりが出来ない程度であろうか。
完成したダイターン3のバストショット
顔の造形、塗装の仕上がり(耳と胸のブルーの色間違い以外)は満点の出来。理想のダイターン3。
足首の可動
足首はボールジョイント内蔵なので、開脚時の接地性も良好。上でも書いたが、肩大アーマーと、脚部の白いブレードは、軟質ソフビでパーツが作られているので、こういった「二次元の嘘」の再現には非常に役立つ。
脚部前後の可動領域
この時期のロボットのアクションフィギュアで、この前後開脚性能は高い方だろう。イマドキだと、腰アーマーをスカート分割するのがトレンドだが、あくまでダブルボールジョイントを使って、腰の下から脚部を可動させて破綻のないシルエットに仕上げてある。
ファイティングポーズのダイターン3
可動の難点としては、脚部付け根のダブルボールジョイントが、脚を開く際内股になりがちだということか。この難点も、飾るときにしっかり股間を開いておけば問題はない。
オプション一覧
付属してくる武装は、ダイターン・ザンバー、ダイターン・スナッパー、ダイターン・ファン、ダイターン・ジャベリン、ダイターン・ハンマー。
ダイターン・スナッパーの軸が柔軟な素材であるのは嬉しいのだが、ワイヤーが伸びた状態しか再現されていないのと、柄の部分のパーツがなぜか黄色成型なのが理解に苦しむ。ここでも「全塗装済みってなんだっけ」という疑問が脳裏をよぎる(笑)
また、ダイターン・ウェッブとビッグ・ウェッブは付属していない。あと、ダイターン・ファンが閉じた状態の物しか付属しないのはやはり寂しい。今回の番外編で、4つのダイターン3の立体物を紹介したが「展開しているダイターン・ファン」が付属しているものは一つもなかった。
うーん。メインイメージアイテムなんだけどなぁ?
あ、ダイターン・ザンバーとダイターン・ハンマーはちゃんと塗装し直しておきました。
手首のオプションは3つ。
武器持ち手は通常の拳に穴を開けて兼用(この辺りは、ソフビ製のよいところ)
ダイターン・ファンを構えるダイターン3
指さし手首は、当然登場の名乗りの時用だろうし(今回の一枚目の再現画像)、平手はサン・アタックを放つ直前の十字構えの時用だろう。
日輪の力を借りて! 今、必殺の!
ダイターン・ハンマーを構えるダイターン3
この手のアイテムでいつも迷うのは「ハンマーの鎖を、本物の鎖で再現すると、ハンマー先端を支柱で支えないと、ハンマーがだらりと落ちた状態でしか飾れない」ということ。再現画像だといくらでもアプローチのやり方はあるのだけれども。
ダイターン・ジャベリンを構えるダイターン3
ダイターン・スナッパーを構えるダイターン3
この、武器の豊富さはありがたい。