はじめに
今回は「圭一郎編」(モンスターマシン編)→「黒木編」(R200CLUB編)→「エイジ編」(阪神高速環状編)です。特に圭一郎編は古くから車の改造に係わり、それぞれの分野である程度以上に成功している亡き父「相沢 洸一」の仲間だったチューナーたちの想いが、一台のモンスターマシンを作り上げていく、人間模様が感動モノでした。そしてそこに関わった人間たちの愛情や、人間関係も興味深いものがあります。
一方で、チューナーとしては新興勢力ともいえる、ある意味、古くからやっているチューナーたちに闘争心を燃やすR200CLUBを中心に序盤が始まる一編が「黒木編」(R200CLUB編)ともいえるでしょう。この中で黒木という不器用で、生きることがあまりうまくない、しかし車(GT-R)に対するその真摯な考えを持つ一人の男が「Z」やブラックバードと出会い、それまでのチューナーとして培ってきた10年の全てをかけるその姿が描かれています。私の大好きな一編です。
また大阪でプライベーターながらも環状線なら敵なし!のエイジ。その謙虚な気持ちでまっすぐに車と向き合うその姿、そして彼を支える周囲の優しさ。ここにも感動する物語があります。
今回はこれらの物語の中で登場する人物と車をご紹介させていただきます。楽しんで頂ければと思います。
「圭一郎編」(モンスターマシン編)
「Z」vs「80スープラ」
KCコミック湾岸ミッドナイト第十三巻P102
ケイ / 相沢 圭一郎
相沢 圭一郎
KCコミック湾岸ミッドナイト第九巻P20
「金をかけたわりに大して速い車はいなかった。」巷のチューナーたちを信用せず、自分で80スープラをチューンしていた。それでも首都高最高速ランナーとまで言われるほどの速さを誇っていた。そしてそのチューンにかかる金をホストで稼ぐようにまでなっている。
しかしある日、「本物のチューンドカー」に遭遇、撃墜されてしまう。ここからこのシリーズの物語の中核がスタートする。
故人である父、「幻の最速ランナー」と呼ばれた相沢 洸一の仲間たち。現在はそれぞれが超一流となっているチューナーたちである。彼らはわりと早い段階でケイの存在には気づいていたのだが・・・
トヨタ・スープラ RZ (JZA80)
KCコミック湾岸ミッドナイト第十三巻P60
昔の父親の仲間たち(超一流と言えるチューナたち)が詰めに詰めた800馬力のモンスターマシンである。この車のボディーは高木のたっての希望でアキオと作業した。実はアキオはこの車のセッティングまでかかわっていく。そして高木がこのボディーにある想いを込めているのだが・・・
北見はこの車のチューンにはかかわらなかった。そして15年前に相沢 洸一に頼まれていた事、ある約束を果たすことを考えていた。
全てが終わった時、北見はその車に込められていた皆の想いを仲間たちに「本当はこうだったんだろう。」と話し始める。それはケイに本当は何を伝えなければならなかったのか?その答えでもあった。
トヨタ(TO) スープラ 3.0 RZ クーペ
スープラ 3.0 RZ 後期型 ツインターボ HKSマフラー(新潟)の中古車詳細 | 中古車なら【カーセンサーnet】
A80系スープラは1993年にデトロイトモーターショーにて公開された。TOYTAのスポーツモデルのフラッグシップ機。日本で初めて6速MTを採用、当時のTOYOTAの技術の粋をまとめ上げた車と言えるだろう。
相沢 洸一
15年前の時点での技術では考えられないスピードの領域に飛び込んで行っていた「幻の最速ランナー」。
愛車はケイの80スープラからは2代前の「セリカXX」当時の輸出名はスープラ。特注と思われる明るいシルバーのカラーリングで後にケイも同じ塗装をするようになる。
ケイがスープラにこだわったのはこの父親の愛車と繋がりがあるためで、譲れない部分となっている。
誰もが高速道路の上で250km/h以上の領域で死を迎えるものと思っていたが、意外にも50km/hも出ていなかったのではないかと思われる下道での事故で亡くなる。
その死の直前に北見と奇しくも15年後の話をしているのだが、そのことを北見は一日も忘れなかったと語っている。ケイの話だ。ある意味その時の話通りの展開に北見はケイの車のチューンには参加しなかった。
トヨタ・セリカXX(2代目) A60型
湾岸MIDNIGHT SUPER TUNEDCAR COLLECTION 監修ヤングマガジン編集部
トヨタ・セリカXX(2代目) A60型
竜也
店のナンバーワン ホスト
KCコミック湾岸ミッドナイト第十三巻P19
ケイの働く店でナンバーワンのホストだがどうやら人生経験は豊富なよう。時にはケイにとって父親と重なる部分があったのかもしれない。
車とかスピードの世界とは程遠い人間なのだが、スープラの助手席に座り常軌を逸した走りの中でもケイに何かしらの生きていく上でのヒントを与える。
最後の最後までケイとスープラに信頼を寄せているのか、覚悟を決めているのか、全てが終わるまでケイの隣に座り続けた。このシリーズの中では重要なポジションにいる。
島本社長
ケイのバイト先のホストクラブの社長
KCコミック湾岸ミッドナイト第九巻P195
原作では登場する場面がほとんどなかった。ケイの父親、洸一について知るケイにいとっては母親を除けば数少ない身内の一人。そして洸一の中学からの親友でもあった。
ケイの母
ケイの母親
KCコミック湾岸ミッドナイト第十巻P130
ケイに対して言いたいことは山ほどあるが、何も言わない。納得いくよーにスキにしなさいヨ。ただ一つ・・あなたは父親とは違うヨ、洸一とは違うんだからね・・
そしてこう言い繋いだ、「あたしを一人きりにしない、約束よケイ」
やはり彼女は母なのだ・・・
チューナーたち
ケイの80スープラをチューンする面々
湾岸MIDNIGHT SUPER TUNEDCAR COLLECTION 監修ヤングマガジン編集部
物語の中ではここでのシーンのみしか出ないキャラもいるが、ストーリー中ではもう言わずもがなの面々である。まだチューンドカーなどと言う言葉すらなかった時代からいわゆる改造車を手掛けてきたそれぞれの分野でのスペシャリストたちである。
その彼らが作り上げるケイの80スープラは800馬力の本物のチューンドカーとなっていく。その仕事には嘘偽りは一切なく、掛け値なしのモンスターマシンが出来上がることになるのだ。
ブラックバードvsRGOチューンBNR33
RGO正面にて
KCコミック湾岸ミッドナイト第十巻P148
事の発端はブラックバードがRGOの正面に堂々と乗り付け、チーフメカニックの山中に「本当に速いんですか?」と挑発(ケンカを売っている。)したことから始まった。勿論、RGOのボス、大田も「この商売、ナメられちゃやっていっけねーし」と山中に全て任せている。ただ「引くときには引けよ。お前は造り手であって、相手は数々の修羅場を踏んできた乗り手なんだ。」(セリフの細かいところは違っています。)と忠告してはいるが・・・
RGOデモカーBNR33(33R)
KCコミック湾岸ミッドナイト第十巻P165
日産・スカイラインGT-R(4代目) BCNR33型
黒木編(R200CLUB編)
SPEED TRIAL R200CLUB
R200CLUBの面々
KCコミック湾岸ミッドナイト第十三巻P175~P178
黒木 隆之
「Z」のエンジンを見る
KCコミック湾岸ミッドナイト第十三巻P212
ハネなしのGT-Rを見つけ、興味がわき追い始めるもチギられてしまう。ドライバーは女だった。レイナである。その直後には「つばさ橋」の上で踏み切って300Km/hまで出していた自分の「R」に追い付いてきた車に驚愕する。アキオの「Z」だった。
本人は「R200CLUB」に最年少で参加し、GT-Rを最高の車として信じ、それ以外の車には一切興味すら示さない人間だったが、この「Z」には自然と魅かれていってしまう。
その後、ブラックバードとのバトルで敗北感を味わい、それをバネに自分のGT-Rを煮詰めていく。そして再びブラックバードと出会い走った時にはあの島 達也にさえ屈辱感と敗北感を与えるまでに車を仕上げていく。
本当に「GT-Rを愛している男」だった。
FLATレーシングGT-R V-Spec(BCNR33)
KCコミック湾岸ミッドナイト第十三巻P201
この車が矢田部で200マイル(320km/h)を記録したのかは描写が無かったが、その可能性は高いと感じる。いずれにせよ800馬力のエンジンにまでチューンアップされていることは「つばさ橋」上で300Km/hまで引っ張っていけるというのだからハッタリではないはずである。
日産・スカイラインGT-R(4代目) BCNR33型
【グーネット】「スカイラインGT-R BCNR33」の中古車一覧(1~30件)
歴代のGT-Rの中で唯一専用シャーシを与えられなかった車である。生産性と効率、その中での性能の追求という矛盾を抱えてはいたが、見事に両立されていた。
しかし大型の乗用車との共用シャーシは車体を大きくし、人によっては好き嫌いがハッキリとした車だった様な気がする。しかし剛性は確実に先代よりも高くなり、ECUの16ビット化、過給圧の上昇、バルブタイミングや吸排気系、圧縮比、フリクションロスの見直しなど、またアテーサE-TSの恩恵もありGT-Rとして恥ずかしくない性能を発揮している。
村上 ミカ
ファッション関係雑誌のライター
KCコミック湾岸ミッドナイト第十五巻P203