概要

『ソウルキャリバー』パッケージ
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本作は1995年にアーケードで稼働開始した『ソウルエッジ』の流れを汲む剣戟対戦アクションゲームです。『ソウルエッジ』から3年後の世界を舞台とする続編であり、キャラもほぼ全員が続投しています。
タイトルにもあるとおり、邪剣ソウルエッジの対の存在として霊剣ソウルキャリバーが初登場。以降の作品でもこの二本の剣を巡る物語を描いています。
ドリームキャストへの移植版がファミ通のクロスレビューにおいて史上二本目となる40点満点を獲得したことで有名ですね。
対戦画面は一般的な格闘ゲームと同じ中立横視点ですが、ガードはボタン操作であり、所謂「レバー後ろ」ではありません。
特徴と評価点

PROJECT SOUL the PRIMARY SOUND BOX-SOUL EDGE~SOUL CALIBURI&II-
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剣戟格闘アクション
本作は全てのキャラが武器を持って戦います。身長ほどにも及ぶ巨大な武器から格闘するように短い武器まで各自の武器のリーチは様々ですが、そういったリーチ差を解決するのが後述する「8Way-RUN」による機動力の高さなのでした。
技の入力に関しては簡易化されており、所謂昇龍拳コマンドの技すら持っていないキャラクターも存在します。相手の体力を0にするか、ステージの場外へとリングアウトさせるか、時間切れの際に体力が勝っていれば勝利となります。
独自のシステム「8Way-RUN」
本作、そして本シリーズを特徴付けるシステムです。その名の通り、ステージ中を8方向レバーを入れた通りの方向に自由に動き回ることができます。
軸をずらして相手の攻撃を回避するシステムは『バーチャファイター3』や『鉄拳3』、前作『ソウルエッジ』にもありましたが、それらが硬直が発生するためリスクが生じるものだったのに対し、この「8Way-RUN」はヌルヌルと動くように硬直が無いため、軽快で自由度が高いです。
敵の攻撃を回避したり、リングアウト負けを避けるためステージ上での位置取りに使うほか、「8Way-RUN」中に出せる技が豊富でいずれも強めに設定されているなど、本作ではこの「8Way-RUN」を使いこなすことが重要となっています。
「8Way-RUN」で動く相手に対しては、Aボタンで出せる横斬りが有効であり、「8Way-RUN」で避けられやすいBボタンの縦斬りは、浮かせ技や突き攻撃など強力な技が多いです。
操作の自由度に加え、このように駆け引きの構造も直感的なことから、多くのプレイヤーから高い評価を得ました。
その他システム面
「ガードインパクト」・・・ガードボタンと同時にレバー前後を入力すると相手の攻撃を弾く、または捌くことができます。ガードインパクトされた相手は隙だらけになりますが、ガードインパクトされた硬直の間もガードインパクト返しのみは行うことができるため、発生の遅い技も含めた読み合いが発生します。
「空中制御」・・・浮かされた後に一回攻撃を当てられると、接地するまでの間にレバーを入れた方向に空中で移動して逃げることができます。このため『鉄拳』等とは異なり空中コンボが不確定なものであり、さほど重視されません。
「ソウルチャージ」・・・ボタン同時押しで気合を溜める動作を行います。ソウルチャージ後は一部の対応技がガード不能になるため、攻めのアクセントとして有効に働きます。
キャラクターとBGM
登場キャラはいずれもその武器に見合った個性的な性能を持ち、キャラクターデザインと併せて高い人気を得ています。キャラを演じる声優陣も人気声優を揃えており豪華でした。
タイムリリースキャラも多数登場し、基本はいずれもデフォルトキャラのコンパチでしたが、そのキャラならではの個性的な技を持っているため差別化具合が絶妙でしたね。
特に技モーションは非常に滑らかで格好いいです。アーケード版のデモ画面では数キャラ分の演舞が披露されるなど、気合を入れて作ったことが覗えます。(家庭用版ではほぼ全員が揃います)
また、BGMに関しては前作『ソウルエッジ』の路線を継承。オーケストラ系の情緒的な楽曲の数々は評価が高いです。

SOUL CALIBUR 設定資料集
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家庭用版の評価点
アーケード版はプレイステーション互換基板を使用していましたが、次世代機への移植に伴いグラフィックが大幅にパワーアップし、本作やドリームキャストの評価を高めました。
様々な条件で戦いながら進めていく「ミッションバトル」など、一人用モードが他の格闘ゲームに比べて充実しています。
OPムービーの編集ができるのも面白い点でした。OPムービーは複数のキャラクターが入り乱れて演武を繰り広げますが、この登場キャラクターを変更したり、毎回ランダムにできます。一番もりあがるところにリザードマン、とにかくすべてアスタロス、女性キャラ尽くしなどやりたい放題です。
ゲームの進行によって様々なアートワークを順次解放していくことができる「ギャラリーモード」など、家庭用相応のボリュームも備えています。

『ソウルキャリバー』 オフィシャルガイドブック
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全体的な問題点
攻撃一撃一撃の軽さや空中コンボ要素の薄さによる爽快感の乏しさを挙げられることが多いです。また少数ながら「対戦ゲームとしては駆け引きが大味」という意見も見受けられますね。
あとは家庭用の問題ですが、ドリームキャストのコントローラーが格闘ゲームには不向きな形状だったのは難点でした。使用頻度は少ないものの、LRトリガーの故障を誘発しやすいです。
実際のゲーム画面
総評
ファミ通で40点満点を獲得した数少ないゲームの一つであり、グラフィック、ゲーム性、バランス等、どれをとっても一級品であらゆる面において完成度の高い作品でした。特に操作の直感性と3D空間を生かした駆け引きにおいては他の3D格闘ゲームを上回ると言えるでしょう。
本作で得た高い評価を基に、『ソウルキャリバー』は現在まで多数の続編を発売したシリーズ作となりました。

『ソウルキャリバーV』パッケージ
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本稿で記載しております情報は、ゲームカタログ@wikiから引用させていただきました。
出典元はコチラです。
ソウルキャリバー - ゲームカタログ@Wiki ~クソゲーから名作まで~ - アットウィキ