あのエニックスが生んでしまった意味不明が跋扈する伝説のバカゲー『せがれいじり』ってなんなんだ

あのエニックスが生んでしまった意味不明が跋扈する伝説のバカゲー『せがれいじり』ってなんなんだ

『せがれいじり』は1999年に『ドラクエ』で有名なエニックスから発売されたプレイステーション用ゲームです。ジャンルは「おバカ」(本当にそう書いてある…)。ツッコミどころが多いとかそういう話ではなく、文字通り「バカ」だけで形成されたゲームです。CMのキャッチコピーは「プレゼントに最悪」で野球選手がバッターボックスで股間をいじると言う内容でした。極端にシュールな内容であるにもかかわらず、逆にその斬新さが受けて約17万本を売り上げるという快挙を成し遂げました。


オキモノ作文の回数制限と「ママクエスト」

オキモノ毎に作文の回数制限があり(初期値は3)、無くなると作文ができなくなります。家に帰ると「ママクエスト」と言う問題が出題され、正解すれば現在存在しているオキモノ全ての作文回数が回復します。一度作った作文は回数制限を消費せず再度見る事ができます。
全ての作文を作るとそのオキモノにはクリアまでオカカワリできなくなります。ただし、エンディング後はママクエストが出来なくなるかわりに、作文を無制限に作れるようになります。

エリア移動のためのママの出産

セケンは「じめん」「やま」「そら」など幾つものエリアに分かれていますが、せがれ一人で移動できるエリアは限られています。探索範囲を広げるにはストーリーを進めて、ママから仲間(乗り物)を産んでもらう必要があります。

無駄に洗練された無駄の無い無駄なムービー

本作のムービーは当時からすると「マジ」で品質が高いです。そんな全力で作ったムービーを使って「マジ」でしょーもない作文を「本気」でそっくりそのまま描写してくれます。最早これだけでツッコミ所です。
こういう全力で明後日の方向へぶっ飛んでいる努力もバカゲーっぷりに拍車を掛けているのでしょう。…ただそのネタが面白いかと言われると、人には薦め辛い内容ではあります。シュールギャグのオンパレードと取るか、寒いネタのオンパレードと取るか、評価は見事真っ二つに分かれます。

タイトル画面のメニューの仕様も奇天烈

オプションはゲーム中での作文と同じシステムになっていて、変更するたびにムービーが流れます。オプションとしての機能はしっかり果たしてくれるのでご安心を(笑)。
また、意味不明なモード「たらいからはじめる」というものがしれっと書いてあり。これを選択するとムービーが流れて直後に文章が出ます。ちなみに文章の種類は数パターンあります。

とにかくどういうゲームなのかは実際に見た方が早い

解説している筆者もなんだかよくわからなくなってきたのでとりあえずゲーム画面でも見てみてください。

ゴキゲンな評価点

ネタのテンポの良さと芸の細かさ

冗長な感じのネタはあまりありません。作文ネタの種類はCGムービー、手描きムービー、紙芝居の三種類です。これらのネタは捻ろうとしているわけではないものが多く、まさに「文字通り」の内容を再生します。ただしあまりにも普通なものは逆転の発想を混ぜてくることもあり、気が抜けません。また、各ネタの最後には文字による緩いツッコミが入ります。これもまたゲームの雰囲気に一役買っていました。新しいオキモノが出現する時のみ出てくる一言もあります。
ゲームの進行具合によっておうちに帰った際のママとの会話も変わり、各2、3種類存在します。

単純明快、○と×と移動キーだけで最低限プレイできる

この点は最初の操作説明で紹介されます。「たったのこれだけで最後までいじれます」の一文は伊達ではありません。
マップ機能を△ボタンで呼び出すことも出来ますが、全く使わずのクリアも可能ではあるので嘘は言っていません。(もっとも快適プレイの為にはおのずと必須になってくるとは思われますが…。)

がっかり賛否両論点

下ネタの多さ

「うんこ」というオキモノがあり、それにまつわる作文を作るものがあります。今やったら確実にアウトになりそうなくらい直接的な内容で、良くも悪くもくだらない内容が満載です。
それ以外でも、この手の言葉が含まれる作文ができてしまうオキモノがいくつも登場します。ちなみにそれらの下ネタが多い理由は小学生がパッと見て笑えるものであるためらしく、作者の趣味というわけではないらしいです。
その通り対象は小学生男子のみのつもりだったのですが、女の子の方が面白がってたり、「無駄におもしろい」そのチャレンジに対して大人たちが好奇心の矢印を向けたりもしたとのこと。

一部の明らかに手を抜いたネタ

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