今回は、こちらの書籍を参考にさせていただきました。
今回は、「虹色商品特集」から2点ご紹介します。
「虹色商品」などという言葉はもともとありませんが、まるで空に虹がかかったのを偶然見るかのごとく、「おお!?」と思わせる商品宣伝のチラシのことだと思います。
インターネットのない時代、商品を知らせるのは「チラシ」が主でした。そのチラシに心を傾けるあまり「なんだこれ?」という商品もあまたあったのでしょう。
今回は、そのような魂のこもった「チラシ」などから2点ご紹介します。
ブルガリアヨーグルトで行くオーストラリア旅行??。

中身は完全なオーストラリア旅行なんですが・・・。
宝島社発行「VOW5」55ページより引用。
「abロード」自体が懐かし過ぎます。
今でもあるんですかね。abロード。
オーストラリア旅行の広告で、明治乳業グループ(と思われる。)明治トラベルという会社が広告を出したのですが、写真はオーストラリアのものにすればいいものを、よりによって親会社(と思われる。)の明治乳業が出しているブルガリアヨーグルトの写真を載せるというハチャメチャぶり。
写真だけ見たらどう見てもブルガリア旅行です。オーストラリアとは何の関係もないどころか、あまりにも距離が離れている2国をまとめちゃったところが、よりおかしさを増します。
確か全盛期はものすごいぶ厚さの雑誌だったのを覚えています。
200円だか300円だか忘れましたが、それくらいのお金で、海外旅行情報満載で、それだけで海外に行った気になれる雑誌でした。

エイビーロード別冊(ヤフーオークションより)。
ガイドブック◎AB・ROAD。地球まるごとビーチ。71... - ヤフオク!
こちらは特集だからなのか、定価980円と高いですが、情報が712件!!。
これはもう、見ているだけで心は常夏のビーチに行けますね。
ネットでは今必要な情報だけを見ることが出来ますが、検索したものだけしかネットは引っ掛かりません。
雑誌でペラペラめくって、「空想旅行」ができるという点では、雑誌にかなうものはないかもしれません。いい時代だったのかな・・・。
CMもあった。
1987年のCMのようです。バブルな感じがいいですね。
「エイビーロードで行って~来ま~す」というフレーズが、印象に残っています。
何気に「ブルガリアヨーグルト」もロングセラー商品ですね。

現在でも定番の商品、ブルガリアヨーグルト。
Amazon | 【特保】ブルガリアヨーグルトLB81 プレーン 450g ×6個 | ブルガリア | プレーンヨーグルト 通販
ついでに「明治ブルガリアヨーグルト」の歴史を調べてみました。
明治ブルガリアヨーグルト【ヨーグルトの正統】|明治ブルガリアヨーグルトについて|明治ブルガリアヨーグルト倶楽部|株式会社 明治
こちらのサイトによると、なんと1970年の大阪万博で、明治の社員さんが「ブルガリア館」で、出展されていた本場のヨーグルトを試食したことから始まったそうです。
そしてわずか1年後の1971年に、日本最初のプレーンヨーグルトとして「明治プレーンヨーグルト」という名前で発売。
そして、1973年にブルガリア国の許可を得て、「明治ブルガリアヨーグルト」と名称変更をして、現在に至るようです。
今や様々なプレーンヨーグルトがありますが、その元祖はなんと1971年だったんですね。
日本にプレーンヨーグルトが1970年までなかったということに驚きで、さらに明治ブルガリアヨーグルトが1973年から現在まで続いているというのも驚きました。
ニッポンと言えば剣道!・・・いや、???。

「けんど」は「日本製」です!
「VOW5」154ページより引用。
日本は外国の文化を取り入れ、外国は日本の文化を取り入れる。
ブルガリアから学んだ日本の企業だが・・・。
大阪万博でブルガリアのヨーグルトに驚嘆して1年でその技術を取り込んだ企業がある一方で、カンボジアでは、「日本製」と明記してある栄養ドリンク(らしきもの)「けんど」が売られていたそうです。
ん?よく見ると・・・?。
栄養ドリンクに「剣道」、いや、「けんど」という名前からして変ですが、
「製造地:京都 東京 日本」?
「製造される けんど 東京 日本に」?
これは「MADE IN TOKYO、JAPAN」という英語の並びを単に日本語の単語にしただけですね。
総本部長のコメント「日本製を装うこの涙ぐましい努力!」というのが笑えます。
それにしても、この商品、カンボジアで売られているのに、「KENDO」というロゴ以外全部日本語(の単語)なんですが、カンボジアの人はこれで買うのか?と思えます。
相当カンボジアでは有名な商品なんですかね。
実はカンボジアではすごい商品だった「けんど」
カンボジアの素:栄養ドリンク « シックスサマナ
このブログの方によると、「けんど」は、日本の「リポビタンD」のような存在らしいです。
かなり謎の商品ですね、「けんど」。
今回調べて思ったのは、「国内だけにとどまっていると、文化は発展しないんだなあ。海外の文化と融合して、新しい国内の文化が生まれるのだなあ。」と、思いました。
【万博好きやん(scan)研究所】2025年大阪万博に関するニュースを斬る…的なの。(第1回) - Middle Edge(ミドルエッジ)
遡るシリーズ!【1970年・昭和45年】のアレコレを振り返る - Middle Edge(ミドルエッジ)
万博なんて単なるお祭りだろう?と思っていた私ですが、文化の融合というメリットがあるということを、はじめて認識しました。