ファミリーコンピュータロボット‐1985年7月26日発売・定価9800円
見てください。このロマンの塊のようなフォルム!あの頃、家庭にファミコンがやってくるというだけでワクワクしたのに、その上、連動型のロボットまで登場するなんて!印象的なテレビCMに幼心をくすぐられまくって、当時、親におねだりした子供たちは多かったものです。

ファミリーコンピュータ ロボット
ファミリーコンピュータ ロボット - Wikipedia
このファミリーコンピュータロボット、テレビの信号をキャッチして動いたりと、なかなか斬新なシステムを搭載していたものの、決定的な難点が一つ。それは、これ単体では遊べないということ。「ジャイロセット」「ブロックセット」というソフトがないと、ただの置物と化してしまうのです。しかも、動くのが腕だけで、その動きも驚くほど遅かったため、見かけ倒し感が否めない商品でした。
ブロックセット‐1985年7月26日発売・定価4800円
ファミリーコンピュータロボット唯一の稼働箇所「アーム」。これを上下左右最大限動かして、5個のブロックをゲーム上での指示通り配置していくことを競うのが、この「ブロック」です。実に単純明快。しかしそれゆえ飽きも早く、ファミコンロボット購入者たちは、1ヶ月後に発売された「ジャイロセット」に手を出さざるを得ないのでした。

ファミリーコンピューターロボット ブロックセット
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ジャイロセット‐1985年8月13日発売・定価5800円
こちらのソフトでは「コマ」を操作。ロボットがスピナーで回転させたコマを専用トレイにおいていくことでゲーム画面上のゲートが開閉し、プレイヤーそれを潜り抜けて、迷路を進めていくという内容になっていました。
ロボットと共同作業しながらゲームを進めていくのがクセになる!…みたいな触れ込みでしたが、いかんせん操作が複雑。それに、ロボ本体だけでも単3型乾電池4本必要なうえに、コマスピナーにも単1乾電池1本が要るという燃費の悪さも手伝って売上は伸びず。結局、この『ジャイロセット』の翌月に発売された『スーパーマリオブラザーズ』の大ブームによって、この難解で高額なゲームはすぐに見向きもされなくなり、市場から姿を消していったのでした。

ファミリーコンピューター ロボット ジャイロセット
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ゲームリピーター‐1986年12月発売・市場価格2000円程度
その名の通り、自分のプレイを記憶できる装置。ジョイスティックの操作を記憶して、それを再生するというシロモノです。ジョイスティック対応でなければ作動しないこと、記録時間が20~40分程度しかないこと、にもかかわらず、ジョイスティックの連射機能を使うと記録時間が極端に短くなることなど、制約だらけのこのマシーン。操作手順もやや複雑だし、そこまでして自分のプレイを見たい人もいないと思うのですが、果たして…。

ゲームリピーター
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早打ち名人 高橋くん
80年代、「16連射」で一世を風靡し、全国の子どもたちのヒーローとなったハドソンの元社員・高橋名人こと高橋利幸氏。彼の関連商品といえば、ファミリーコンピュータ用ゲームソフト『高橋名人の冒険島』が有名ですが、その高名にあやかろうと非公式グッズとして登場したのが、この『早打ち名人 高橋くん』でした。
簡単にいうとこれ、シューティングゲームにおける連打を代行してくれる機器です。単三電池1本入れてスイッチONにすると、内部でモーターが駆動。付属パーツをつかって、ファミコンのコントローラーに取り付ければ、あとは勝手に連射してくれるというひじょうにズルいスグレモノです。もしも友だちとの対戦で使ったら、興ざめもいいところでしょう。

早打ち名人 高橋くん
井出洋介名人の実戦麻雀 専用コントローラー‐1987年9月24日発売
ゲームの楽しさを2倍にも3倍にもしてくれるアイテムといえば、専用コントローラーです。ガンアクションシューティングにおける拳銃型コントローラーや、『Dance Dance Revolution』における専用マットがその代表例ですが、この井出洋介名人の実戦麻雀ではソフトと一緒に専用コントローラーもセット売りされており、これがなくてはプレイできない仕様になっていました。

井出洋介名人の実戦麻雀 麻雀コントローラー
井出洋介名人の実戦麻雀 麻雀コントローラー | 中古 | ファミコンハード | 通販ショップの駿河屋
パワーグローブ‐定価19800円
まるで映画『ロボコップ』のような、イカつくてカッコいい近未来的デザイン。19800円?たしかに高い。でもこれがあれば、画面の敵をリアルに殴り倒せる!…そう思ってお年玉をはたいて購入に踏み切った子供もいたことでしょう。
が、操作性は劣悪そのもの。テレビ画面にかざして指先を使って動かすのですが、微妙な指使いの違いでキャラが大暴走を始めたり、グローブの圧力に逆らって指を曲げるのが至難の業だったりと、もう無茶苦茶。説明書に書かれてある「訓練しだいで使いこなせます」という文言が言い訳がましいことこの上ありません。
(こじへい)