暴力、エロ、グロ、ナンセンス、下劣なギャグ満載の「嗚呼!!花の応援団」。男の生きざまってやつを見せてくれます!

暴力、エロ、グロ、ナンセンス、下劣なギャグ満載の「嗚呼!!花の応援団」。男の生きざまってやつを見せてくれます!

現在ではとても使うことの出来ない表現満載の「嗚呼!!花の応援団」は、70年代後半に大ブームを巻き起こしました。呆れるほどに大ばか者ばかりが登場しますが、今となっては貴重ともいえるバンカラ文化を余すことなく伝えてくれます。


どおくまん

「どおくまん」。変わったペンネームですね。複数のペンネームと勘違いされることもあるようですが、鈴木和明のことです。
「どおくまんプロ」としてスタッフに実弟の太地大介、小池たかし、みわみわがいます。

その「どおくまん」の出世作が「嗚呼!!花の応援団」です。

作者:どおくまん
掲載期間:1975年10月16日 - 1979年

嗚呼!!花の応援団

「嗚呼!!花の応援団」は、1975年から「週刊漫画アクション」に連載されたギャグ漫画で、そのあまりにも下品極まりないギャグで一世を風靡しました。

登場人物たちの独特な言葉が流行語ともなりました。
主人公である青田赤道(あおた・あかみち)の口癖「オ〇コ」は強烈で、「嗚呼!!花の応援団」で初めてこの言葉を知ったという者は数え切れず、「嗚呼!!花の応援団」がこの言葉をメジャーにしたといっていいでしょう。
当時は規制がゆるかったため伏字ではありませんでした。他にも現在では使えない文言がガンガン飛び出してきます。

青田赤道

青田赤道。日本の漫画史上例を見ない、とにかく強烈なキャラクターです。一見すると、雑とも稚拙ともいえるタッチで描かれている「嗚呼!!花の応援団」ですが、そのことが最大限の効果を発揮して魅力あるものに仕上がっています。

「ちゃんわちょんわ」 「クェックェックェッ」 「シビア~」といった意味不明ともいえるセリフを多数持っています。

青田赤道

南河内大学応援団親衛隊で3回生という設定ですが、年齢は不詳。怪力であり凶暴な性格、そして女好きです。悪知恵は働くものの知能はかなり低いのですが、後輩からは慕われてもいます。

イメージソングとして3枚シングル盤が発売されていますが、あいさつ代わりとして最初に発売されたのが「嗚呼!!花の応援団 」で、作詞:どおくまんプロ、作曲・編曲:小山恭弘が担当しています。
カップリング曲は「南河内大學応援歌 (南河内大学節) 」で、同じく作詞:どおくまんプロ、作曲・編曲:小山恭弘となっています。

南河内大学応援団

花の応援団というだけに、舞台は南河内大学の応援団です。架空の大学ですが、モデルになっているのは近大か摂南か桃山学院かと様々な憶測が当時飛び交いました。

先輩、後輩、OBと個性的なキャラクターが多数出てくるのですが、中でも人気だったのが、南河内大学応援団OBの薬痴寺(やくちじ)です。

薬痴寺

妻と子供が二人いる家庭人で、決め台詞は「役者やのう」。
この言葉、当時かなり流行りました。拷問のようなしごきを行い、それに根を上げた団員に向かって言う言葉です。「バテたふりが上手いなぁ」といった意味で使われます。

映画

「嗚呼!!花の応援団」は1976年に最初に映画化され、その後3作も作られています。漫画の連載が始まってから1年後には早くも映画化されていますから、その人気具合がわかりますね。

嗚呼!!花の応援団

1976年に制作されたのは曽根中生が監督した「嗚呼!!花の応援団」です。

日活映画ということからでしょう。ロマンポルノ巨匠と呼ばれるほど多数のポルノ映画を作成している曽根中生が監督しています。

監督:曽根中生
出演:今井均 宮下順子 香田修 他 
脚本:田中陽造
音楽:コスモス・ファクトリー
撮影:山崎善弘
照明:松下文雄
録音:橋本文雄
美術:柳生一夫
編集:山田眞司
助監督:山口友三

嗚呼!!花の応援団

青田赤道を演じたのは今井均ですが、実は映画化された4作品とも主役が違います。今井均はそもそも顔が似ているだけに雰囲気があってはまり役だと思うのですけどね。

同じく1976年に公開された2作目「嗚呼!!花の応援団 役者やのォー」は井上治之が青田赤道を演じています。
今井均はとても良く似合っていただけに主役交代は残念でした。が、では井上治之バージョンが良くないかと言えばそんなことはありません。これがまた素晴らしいんです。作品的にも本作が最高かもしれません。

監督:曽根中生
出演:井上治之、香田修、深見博、宮下順子、宮井えりな、片桐夕子、なぎらけんいち、山本麟一、殿山泰司

嗚呼!!花の応援団 役者やのォー

タイトルからも分かるように薬痴寺がフィーチャーされています。演じるのは、なぎらけんいち。
出演のきっかけをインタビューで以下のように振り返っています。

なぎらけんいち、良く似てます!

そういえば、当時「ソウル・ドラキュラ」という曲がヒットしたことに当て込んだのでしょうか、異邦人が2作目となる「嗚呼!!花の応援団」関係の「SOUL チョンワ」を発売しているのですが、カップリング曲は「嗚呼!!役者やのう」です。

翌年の1977年に3作目「嗚呼!!花の応援団 男涙の親衛隊」が公開されています。立て続けですね。3代目青田赤道役は本間進が務めてます。

監督:曾根中生
出演者:本間進 川畑信三 深見博
間 :約93分

嗚呼!! 花の応援団 男涙の親衛隊

ここまでが日活3部作です。この3部作、マニアックというか、なんとコンプリート・ボックスが発売されているんです。

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4作目は1996年に公開されました。「嗚呼!!花の応援団 平成版」は、なんとバンカラ文化を未来に継承するという目的で制作されています。

監督:高瀬将嗣
制作:「嗚呼!!花の応援団」製作実行委員会
封切日:1996年11月9日
上映時間:92分

嗚呼!!花の応援団 平成版

もう当たり役といってもいいでしょう、薬痴寺をなぎら健壱がまたまた好演しています。
しかし、注目すべきは初代:青田赤道の今井均、2代目:青田赤道の井上治之が応援団OBとして出演し、3代目:青田赤道の本間進はエグゼクティブプロデューサーとして名を連ねている点です。

バンカラ文化は廃れてきていますが、なくなってしまうにはおしいですよね。またいつの日にか「嗚呼!!花の応援団」のような作品が一世を風靡する日が来ることを期待しています。

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