ラサールでも香取慎吾でもない!せんだみつお版『こち亀』とは?

ラサールでも香取慎吾でもない!せんだみつお版『こち亀』とは?

漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』における主人公・両津勘吉の声優といえば、ラサール石井。2009年放送のドラマ版で両津を演じた俳優といえば、香取慎吾。しかし、1977年に映画が公開されたことと、その主演がせんだみつおだったことはあまり知られていません。今回はそんな知られざる「せんだ版こち亀」についてまとめてみました。


長きに渡って愛され続けた国民的漫画『こち亀』

昨年、惜しまれつつも40年の歴史に幕を閉じた週刊少年ジャンプの漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』。おそらく、『こち亀』目当てでジャンプを定期購読していた人というのは、『ONE PIECE』や『NARUTO』などの作品と比べて、かなり少数派になるのでしょう。しかし、雑誌の中盤以降のページを開けば、かならずいつもそこにあるこの作品には、何とも言えない安心感があったものです。

こちら葛飾区亀有公園前派出所

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舞台版は、アニメの声優をつとめたラサール石井が両津を演じた

そんな『こち亀』は、長きに渡る歴史の中で何度か、映像化・舞台化されています。舞台のほうは、初演が1999年。主人公・両津勘吉を演じたのは、テレビアニメ版で声優をつとめたラサール石井。彼は同舞台の脚本・演出も担当しており、2001年、2006年、2003年、2016年と、計5回に渡って興行が実施されました。ちなみに、最新版となる2016年の舞台では、主要キャストにあたる中川がモデルのユージ、麗子が原幹恵、大原部長が俵木藤汰となっています。

©秋本治・アトリエびーだま/集英社
©舞台版「こちら葛飾区亀有公園前派出所」製作委員会2016

ラサール版の両津勘吉

「ほげええええええええええ!」でお馴染みのドラマ版

『こち亀』の映像化といえば、2009年放送のテレビドラマ版が有名。両津勘吉役に当時SMAPの香取慎吾、中川役に速水もこみち、麗子役に香里奈が配された本作は、香取版両津の口ぐせ「ほげええええええええええ!」が絶大なインパクトを誇り、いまだ一部ネットユーザーからネタにされ続ける怪作として扱われています。

TBSドラマ 『 こちら葛飾区亀有公園前派出所 』オフィシャルサイトより

香取慎吾版の両津勘吉

TBS ドラマ 『 こちら葛飾区亀有公園前派出所 』 | 人物詳細

香取版両津の『こち亀』は、2011年に映画化もされた

なおこのドラマ版は、平均視聴率9.3%と決して良好な結果ではなかったものの、昨今の日本映画界に蔓延する「少しでも話題になったドラマは映画化する」という悪習から、2011年に『こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE ~勝どき橋を封鎖せよ!~』が公開されました。ドラマ版のレギュラーメンバーに加え、深田恭子、谷原章介、沢村一樹といった人気俳優を招へいしたものの、興行収入は8億1700万円と、あいかわらずイマイチな結果に。

映画化もされた香取慎吾版の両津勘吉

Amazon | こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE ~勝どき橋を封鎖せよ!~ Blu-ray通常版 | 映画

さて、『こち亀』の映画といえば、この『~勝どき橋を封鎖せよ!~』をイメージする方もいるでしょうが、こちらは初の映画化作品ではありません。ほんとうの映画第1弾が公開されたのは、今から40年も前のこと。1977年12月24日に東映より公開され、主人公・両津勘吉は「ナハナハ!」のギャグでおなじみのせんだみつおが演じました。

主人公の名前が「両津勘吉」ではなく「両津平吉」となっている

映画が公開された1977年12月というのは、ちょうどこち亀の連載が開始されて1年経つか経たないかという時期。連載1年目にして劇場版が公開されるなんて、当時から人気があったことは間違いありません。

しかし、この映画化に際してひとつ問題が浮上します。それは、両津に「名前」がないということです。今でこそ「勘吉」という名があるわけですが、当時は「両津」「両さん」と苗字のみで呼ばれるキャラだったため、正式名称がなかったのです。そのため、せんだ版両津には「平吉」という名前が付けられています。

なお、気になるせんだ以外のキャストですが、こちらは意外と豪華な陣容となっています。メインキャラクターの一人「寺井」役には、元ドリフターズの荒井注、初期の漫画版において両津と名コンビを組んだ戸塚役に、吉永小百合と共に日活の黄金期を支えた名優・浜田光夫を起用。他にも、田中邦衛、夏木マリ、由紀さおり、由利徹、たこ八郎など、そうそうたる顔ぶれが名を連ねています。

テーマソングの作詞作曲は所ジョージが担当した
唄:ジョージ五十嵐&異邦人

所ジョージが作成したテーマソング「亀有公園前派出所異常なし!」

こち亀レコード★所ジョージ作詞作曲★ジョージ五十嵐&異邦人の販売・通販 | オタキャンプ

大ヒットドラマ『Gメン'75』とのコラボも実現

香取主演の映画版こち亀が「~勝どき橋を封鎖せよ!~」という、同じ刑事ドラマの『踊る大捜査線』のパロディを意識した内容となっていたのに対し、せんだ版は同時期に放送されていた刑事ドラマ『Gメン'75』とのコラボを実現。丹波哲郎、若林豪、伊吹剛などがGメン'75の役名そのままで、劇中に登場していました。

Gメン'75

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結果として、配給収入12億260万円という、2009年の香取主演バージョンよりも好成績を残したせんだ版こち亀 THE MOVIE。噂によると、原作者の秋本治先生が本作を気に入らないために、未だDVD化されていないようですが、いつの日か日の目を浴びてもらいたいものです。

(こじへい)

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