80年代初頭、話題を呼んだ「めんたいロック」。あんまりなネーミングだがカテゴライズされているバンドは、ピリリと辛い曲者揃い!

80年代初頭、話題を呼んだ「めんたいロック」。あんまりなネーミングだがカテゴライズされているバンドは、ピリリと辛い曲者揃い!

福岡出身ということで、博多の名物にひっかけて「めんたいロック」と呼ばれたムーブメントが80年代初頭にありました。「めんたいロック」とは脱力するようなネーミングですが、カテゴライズされているのはザ・モッズ、ルースターズにロッカーズ。シーナ&ザ・ロケットやARBなど一癖も二癖もあるピリリと辛いバンドばかりです!


菊(ボーカル、ハーモニカ)
鮎川誠(ギター)
篠山哲雄(ギター)
奈良敏博(ベース)
鬼平(ドラムス)

サンハウス

1975年にシングル「地獄へドライブ/キングスネークブルース」でサンハウスはデビューしています。菊こと柴山俊之の歌詞とボーカルスタイル、鮎川誠のギターは当時の福岡のアマチュア・バンドに絶大な影響を与えました。

サンハウスは1978年3月に解散し、その年の10月に鮎川誠はシーナ&ロケッツとして「涙のハイウェイ」で再デビューします。
「レモンティー」は、シーナ&ロケッツでも定番曲としてライブでは必ず演奏されていましたね。

因みに、デビュー当時は「鮎川誠&シーナ・ロケット」です。

シーナ (ボーカル)
鮎川誠 (ギター・ボーカル)
浅田孟 (ベース)
川嶋一秀 (ドラム)

シーナ&ザ・ロケッツ

ベースの浅田孟 、ドラムの川嶋一秀は、共にサンハウスの後期メンバーですし、シーナ&ザ・ロケットの作詞の多くは柴山俊之が提供していたこともあり、基本的にはサンハウスの流れを受け継いでいます。
大きな違いはサンハウスよりもポップになっており、デビュー当初はYMO(イエロー・マジック・オーケストラ)の協力得たことでテクノの要素が加わったことでしょう。

1979年にはYMOの細野晴臣プロデュースによるシングル「ユー・メイ・ドリーム」が大ヒットし、シーナ&ザ・ロケットの名前は広く浸透しました。

アレキサンダー・ラグタイム・バンド

最後にもうひとバンドご紹介しましょう。アレキサンダー・ラグタイム・バンド、後のARBです。
デビューは、1978年のシングル「野良犬」でした。当時のバンドとしては珍しくキーボードが入った5人組だったんです。

石橋凌(ボーカル)
田中一郎(ギター)
KEITH(ドラムス)
宮城伸一郎(ベース)
エンマ(キーボード)

ARB

ARBもルースターズと並び、非常にメンバーチェンジの多いバンドでした。
ファースト・アルバムのリリース後、早々にベースとキーボードが脱退し、代表曲である3枚目のシングル「魂こがして」は、石橋凌、田中一郎(ベース兼務)、KEITHの3人編成となっています。

ARBも後半は武道館や国立代々木第一体育館といった大きな会場でライブを行うようになっていましたし、デビュー当時はセールス的に恵まれていなかった「めんたいロック」と呼ばれていたバンドは、みんな日本のロック史に名を刻むような存在となっています。

この後、BOØWYやバービーボーイズ、レベッカなどが出てくるわけですが、「めんたいロック」とは日本のロックがメジャーになるきっかけのようなムーブメントだったのでしょうね。

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