Nathalie Delon
日本においてシルビア・クリステルほどの知名度はないのかもしれませんが、女性主導型で愛を展開する映画のヒロインとして、はまり役といえるのがナタリー・ドロンです。
こうした役の絶対条件は、美人であること!先ず、これに尽きます。ナタリー・ドロン完璧です。

ナタリー・ドロン
ナタリー・ドロンは、1941年生まれで10代後半からモデルとして活躍しています。映画デビューは1967年の「サムライ」。ナタリー・ドロンが26歳の時です。
実は1963年からアラン・ドロンと付き合っており、1964年には結婚しています。アラン・ドロンといえば当時ハンサムの代名詞のような大スターでしたから、大きな話題となりました。
因みに当時ナタリー・ドロンはバツイチでした。

ナタリー&アラン・ドロン
まさに絵に描いたような美男美女ですね。ため息がでます!
ナタリー・ドロンのデビュー作「サムライ」は、主演がアラン・ドロンです。アラン・ドロンの影響というか、お願いしたのかもしれませんね。
因みにこの「サムライ」ですが、時代劇ではありませんよ。ジャン=ピエール・メルヴィル監督で制作された、フレンチ・フィルム・ノワールの傑作です。
多くの映画に影響を与えており、日本では北野武監督の「ソナチネ」などが有名です。
いや、それにしてもナタリー&アランのカップルは絵になりますね。

ナタリー&アラン・ドロン
2人の間には息子のアントワーヌ君が生まれています。血統書付きって感じですから、間違いなくハンサムでしょうね。

ナタリー、アラン&アントワーヌ・ドロン
しかし、幸せはそう長くは続かず1969年に早くも離婚してしまいます。
それはそれとして、ナタリー・ドロンは美しい!イメージどおりのパリジェンヌって感じが最高です。

ナタリー・ドロン
さて、そんなナタリー・ドロンが日本で大ブレイクしたのは翌年に公開された主演映画「個人教授」です。
La leçon particulière
この映画こそが、女性主導型で愛を展開する映画の傑作です。その手の映画でシルビア・クリステルの代表作が「エマニエル夫人」、もしくは「プライベートレッスン」であるとすれば、ナタリー・ドロンの代表作はこれです。
「個人教授」、もうタイトルからして素晴らしいですね。そこはかとなく淫靡な感じが漂う名タイトルです!

個人教授
この映画で有名になったのはナタリー・ドロンだけではありません。相手役を務めたルノー・ヴェルレーは、日本ではアイドル・スターとなりました。

ルノー・ヴェルレー
監督は2年後に同じ系統の映画「さらば夏の日 」を撮ることになるミシェル・ボワロンです。

ミシェル・ボワロン
そしてこの美しい音楽を担当したのは、ご存じフランシス・レイです。

愛のレッスン
レコード・ジャケットにもなっていますが、ナタリー・ドロンのチェックのミニスカート姿の可愛さといったらありません。
テーマソングとあわせて是非見てみてください。
大ヒットしたテーマソングですが、それよりなにより、如何です?最高に可愛いでしょう?ナタリー・ドロンのチェックのミニスカート姿。もうこのシーンを観るためだけにある映画といってもいいくらいです。
2人乗りしているのはモペットで、リトルホンダP25というやつです。ラストシーンまで映画の中で活躍していますが、当時の若者に人気だったのでしょう。
今でも十分オシャレですよね。

サントラ盤
いいなぁ、このシーン。このシーンだけ延々と続けてほしいです。
しかし残念ながら、このワクワクするシーンが延々と続かないように、幸せな時間もそう長くは続きません。
この手の映画というは、概ね悲恋として描かれます。まぁ、そもそもフランス映画自体が悲恋物ばかりですけどね。
それでは、胸を締め付けられるようなラストシーンをご覧ください。
この作品はカラーですが、印象としてはモノクロ。この手の物語はモノトーンが良く似合いますね。モノクロだと街並みの印象も違ってきますが、フランス映画独特の雰囲気とでも言えばいいのでしょうか、しっとりと落ち着いた感じがして、見終わった時には頭の中から画面の色が消えている。そんな感じの映画です。
一家に一本、これからもずっと残したい甘酸っぱい青春の輝き映画です。