107系 引退のニュースが。
北関東走り続けて29年…JR東日本の107系、9月で定期運行終了 | レスポンス(Response.jp)
JR東日本「107系」とは。
1987年4月に民営化されたJRは、国鉄時代の車両を引き継いだわけですが、車両は老朽化しており、また編成が長く、無駄な輸送力が生まれていました。
このため、新しく発足したJR東日本にふさわしく、また需要に合わせた編成が組める新車を製作することにしました。こうして、165系の代用として登場したのが107系です。
107系
107系通勤形電車 - 日本の旅・鉄道見聞録
107系の車内。
107系の車内
東北・両毛線107系高崎行き(黒磯駅停車シーン3/3) - YouTube
評判では、結構いいシートで、多分イメージとしては小田急8000系のようなシートなのだと思いますが、いかんせん「オールロングシート」。
通勤客にはいいのですが、交通の結束点・高崎駅に着いて、さあこれから群馬の観光地へGO!と意気込んだ先が、このロングシートだと、ちょっと萎えましたね・・・。
長編成の107系@両毛線
ある朝の両毛線 - YouTube
wikipediaに「通勤用車両として製造された」とあるように、通勤用として、両毛線で2両3編成の6両編成として、堂々の運用をしていますね。
107系以前に活躍した車両 165系
2003年・165系&上信越・両毛線を走る列車達・・・ - YouTube
旅情としては、断然この165系がイイ!
しかし1両2ドアで、通勤電車として使うには、多くの乗客の乗り降りに時間がかかり、新車投入もやむをえなかったのでしょう。
107系で??と思ったのは、草津温泉に普通電車で行った時のことです。
草津温泉の玄関口・長野原草津口駅
185系 特急 草津94号 長野原草津口⇒上野 HD 車窓 吾妻線・上越線・高崎線 `17 - YouTube
185系特急「草津号」
特急草津4号185系上野行(万座・鹿沢口→上野)車窓 - YouTube
107系のロングシートがおイヤなら、特急がございます、ということなのですが、この185系も、もとは新幹線の恩恵が少ない地域向けに、「急行にも使える特急車両」として登場したものなので、いかんせん観光地に行くにはゴージャス感が不足ぎみのような気がします。
今は常磐線特急「ひたち」から転属された651系が草津号として運用されています。
107系の運用範囲。
運行区間を見てみるとおわかりのように、関東平野周辺の山岳地帯に向かう路線で多く運用されていることがわかります。
その中で、思い出すのが、赤城山と国定忠治の世界です。
両毛線国定駅に停車する107系
130704JR高崎線・両毛線・国定駅HP - YouTube
赤城の名は国定忠治で有名ですが、両毛線には「国定」という駅が実在します。
107系が何度も通った道ですね。
国定忠治とは。
国定忠治 - Wikipedia
今の世代だと「頭文字D」でも有名ですね。
頭文字Dの足跡を追って… 榛名山・妙義山・赤城山 総なめドライブ! | 55ドライブ -楽しいドライブコースから始まる、魅惑のカーライフ-
普通電車ではなかなか行きづらい赤城山など北関東の山々ですが、車だと最高のドライブコースです。
「頭文字D」でも有名なようですね。
107系の功績。
通勤用の、知る人ぞ知る、といった名車107系ですが、意外な功績があります。
それまでの鉄道車両といえば、日本車輛や東急車輛、川崎重工、東芝、日立製作所など専門のメーカーに依頼して製作していました。
しかしJR東日本は、自分たちの車両は自分たちで作ればいいんじゃない?ということで、107系はJR東日本の新津車両製作所で、練習も兼ねて製作したそうです。
そして今や首都圏を縦横無尽に走るJR東日本のE233系などは、多くがこの新津で作られています。
現在の首都圏のJR東日本ネットワークの礎となったのが、この107系というわけです。
2017年9月で定期運用を引退するというニュースに、観光に行く時に乗った思い出と、意外な功績が思い浮かびます。