愛する者を失ったエンコルピオが嗚咽していると、大きな地震が起こりエンコルピオの泊まっていた宿は何かを象徴するかのように崩落するのでした。
翌日、エンコルピオは、トリマルキオのもとに出向きます。そこでは酒池肉林の宴が開かれていました。
トリマルキオの宴
そこで展開されているのは、ローマ市民の頽廃した代表的な光景です。
トリマルキオの宴
おぞましい宴が開かれているなか、エンコルピオは老詩人エモルポを救いだします。
そして、アシルト、ジトーネと共にエンコルピオ は貴族リーカの軍船に運ばれます。そこで、エンコルピオはリーカに気に入られ、2人は結婚式をあげることになるのです。
リーカ
しかし、この頃ローマの情勢が大きく変わり、皇帝は暗殺され、リーカも殺されてしまいます。
エンコルピオとアシルトは釈放されますが、ローマは崩壊しはじめます。その後2人は、色情狂の夫人を慰め、金儲けの為に両性具有の神の子を誘拐します。
神の子
突然エンコルピオは闘技に狩り出され、ミノタウロスの格好をした男と訳も分からず戦う羽目に。
命は助かったもののエンコルピオは、精魂尽き果て性的不能に陥ってしまいます。
悩むエンコルピオ救い出したのは、アシルトと大金持ちとなっていた老詩人エモルポでした。
女魔術師エノテアによって回復したエンコルピオでしたが、アシルトは盗賊に襲われ殺されてしまい、エジブトへ船出するという老詩人エモルポも死んでしまいます。
老詩人エモルポの死
老詩人エモルポは遺言で「自分の肉を食べたものに財産を分け与える」と言い残していました。
人間が人間の肉を食べあさるという異様な光景をみていたエンコルピオは、おぞましい呪縛から解き放たれるように大声で笑うのでした。
完
演出中のフェリーニ監督
フェリーニ作品の登場人物は、主役に限らず誰もが個性的。よくもこんな役者を見つけてくるものだと感心させられます。
しかも、この映画に関しては出演者全員異常と思える役ですからね。