はじめに
本来は・・・
NTTとしてはニュースやテレフォン相談のような一般サービスに利用されることを想定していたらしいです。
ところが・・・

テレクラの一店舗
サービス開始してほどなく、成人向け情報提供業者たちが「これは使える!」と気づいたのでしょう。一気にこのサービスを使った商売をあちらこちらで立ち上げ(それも爆発的な勢いで!)1991年には社会問題にまで発展?していました。

ツーショットダイヤルの広告
1997年2月の雑誌より
このツーショットダイヤルは自宅の電話でもOK!というところから人気が衰えず、2000年代以降も盛んに営業していましたね。僕も実は「ナンパ出来んじゃない?」などと不埒な考えで使ったことがあります。(恥)
さぁ大変だ!
課金料金上限一杯の3分300円という料金設定でこのような業者が氾濫したことによって高額な(数十万円)などという電話料金の請求書がNTTから送られてくるケースが多発してしまいました。

ツーショットダイヤルの請求書

架空請求なのかな?
こんなことからNTTも考えました。
規制に乗り出す
1991年からNTTは情報提供事業者の電話回線の利用企画書のチェックを厳しくし、ツーショットダイヤルをしている事業のQ2回線利用契約を更新しないといった規制を強化し始めました。この頃、裏取引でQ2回線の高額な価格でのやり取りがすすんでいましたが・・・

1993年発売の雑誌より
規制が始まって6年後の雑誌広告が公然とまかり通っていました。手を変え品を変えてこの手の業者は脈々と営業を続けていたのです。
ダイヤルQ2 - Wikipedia
このような規制強化の結果、廃業したアダルト系事業者も多くいましたが、彼らも生き残りをかけていたのでしょう。今度は国際電話回線を使い着信国側の通信会社からの払戻しを利益とする状況まで現れてきました。

1997年代の雑誌の裏表紙
この後、1998年(平成10年)頃からはいよいよ監視が強化され、悪質業者には情報料を支払わないようにしたり、
2002年(平成14年)1月23日からは、一般向け番号への発信にも、パスワード制が導入されました。
これと同時に公衆電話からのQ2への接続ができなくなりました。
以上の様に規制、監視が厳しくなり、Q2回戦の利用は激減し、限られた用途に特化していくことになります。
ダイアルQ2の終焉
爆発的に拡大したQ2回線でしたが専らアダルト系の業者がほとんどでしたのでこの後の先細りは当然の事だったでしょう。