2025年、大阪万博の開催が決まったなら…その時に向けた提言コラム【頑張れ!大阪万博2025(第4回)】

2025年、大阪万博の開催が決まったなら…その時に向けた提言コラム【頑張れ!大阪万博2025(第4回)】

2025年、大阪万博の実現を徹底応援!1970年に開催された大阪万博(日本万国博覧会)当時の熱量と日本の底力を”ディスカバリー&フューチャー(温故知新)”としてコラム上に再現するとともに、2017年から2025年の日本社会を予測。人口構成や自然環境を考慮して大阪万博2025を実現に導く為の提言を展開します。


「映像なんかじゃ驚かない!」

民族、風俗、習慣、環境、宗教、食事、観光・・・・・・。

いくらインターネットが普及したとしても、体感しなければわからない・伝わらないものの方が多い。

おそらく2025年は見て回る展示物型式主体から、ほとんどがVR(ヴァーチャルリアリティ)を中心とした体感主体や実物可動主体型の展示へと移行しているはずだ。

2017年の現在だって、単に映像ならプロジェクションマッピングであろうと16Kモニターを使っていかに美しかろうと、リアルであろうとデカかろうと、立体だろうとVRだろうとさほど驚かない時代なんです。

単に経験が無いだけでその存在や基本概念は知られているのだから驚きが小さいといった方がいいのかもしれないが、とにかくバーチャルはバーチャルだ。

2025年の万博は「展示物を見る」・「バーチャルという仮想体験」だけではおよそ長期間は成り立たず、会場や各パビリオンで「本物を体感してもらう」「来場した証を手に入れる」ことこそが、来場者の満足度を高めることに繋がるのだろうと予想する。(一例として70年にも“来場スタンプ”なるものがありました。おそらく日本初の広域スタンプラリーでしょう。私は集めるのに必死になった経験あり)

大阪万博1970スタンプ

【来場スタンプとは】

ここまで読み進めていく途中途中に各スタンプをご覧いただいてきましたが、そもそもこれらのスタンプは大阪万博1970会場内のパビリオンをはじめ随所に来場記念用として設置され自由に押せたものでした。その数実に92個!(ちなみにパビリオンの総数は77館ですからパビリオンに限ったサプライズではなかった訳です。パビリオン以外の15個のスタンプを探してみて下さい)

【フルコンプリート】「大阪万博1970」来場スタンプ全コレクション! - Middle Edge(ミドルエッジ)

会場は甲子園球場の約83個分の広さがありましたから、1甲子園球場に対して1.11スタンプ……およそ1個のスタンプということになります。

会場移動にモノレールや動く歩道もありましたが、その場所が外周部や中央の一部だったのでスタンプ集めにはほぼ役に立たず、ひたすら徒歩で集めなければならなかったものです。スタンプは概ね辿り着いたパビリオンに入場して出口手前で押すことになっていましたから、そのハードルの高さ故にこれまで存在は広く知られていたもののフルコンプリートの紹介はおろか、長い間総数さえよくわからない……などと言われ続けてきました。

まったくの来場者用記念スタンプとしての役割だけで一応作ったけど、「その先は集めたい人だけで考えてね!」的な大阪万博1970のスタンプは、まさに日本のスタンプラリーの元祖にして最大規模であったといえるのではないでしょうか?ソ連やビルマのように今は無い国名のスタンプや、キリスト教館など「こんなパビリオンがあったんだ!」まで楽しんでいただければと思います。

大阪万博1970スタンプ

「来場者に本当の体感を!」

それは食を味わったり、民族衣装に袖を通すことであったり、1970年では「お祭り広場」でやっていた民族舞踊やパビリオン前外でやっていた楽団演奏など色々ありましたが、さらなる民俗行事の疑似体験。

いかがだろうか?基本的に「展示」しか出来なかった1970年とたいして変わらないと言われればそれまでだ。

でも様々なモノが大量空輸しやすく、空港が3つもあるのだから1970年とは規模が違うのだ!アイデアがゼロベースの現在なのだから、全く何も分からない2025年なのだから、世界の社会観をちゃんと見て感じてとらえたいではないか。

もちろんパビリオンの建物そのものに求められる個性を軽んじているわけではない。しかし博覧以上に、その国を体感したいではないか!インターネットでは味わえないのだから。

そして、日本ではいまや一つの産業となったキャラクター・コラボレーションのグッズや持ち帰れるノベルティなど、体感型パビリオンには「手に出来るモノ」を多数用意すればこそ来場者を望めるのではないだろうか?幸い8年後、2025年の日本のお客様はこのサービスがよくわかっている方でいっぱいなのだから。(もちろんそれは莫大な量になるとは思うがそう簡単に集めることが出来るモノでも困るし、何よりデザイナー広告、生産、印刷……様々な業界が売り上げを望めるのだ)

加えて、パビリオンでは各国自慢の美味しい食材(食材が重なるとは思いますが)で作られた、それぞれ異なる味覚を楽しませてくれる料理に(店は小さくても)舌鼓を打ち、気に入れば(その場で食べられなくても)メニューからその場でネット注文。翌日には自宅へデリバリー。
美しい民族衣装に袖を通し、気に入った服をその場でネット注文。翌日には自宅へデリバリー。
心ときめく民俗行事を疑似体験したなら、その国への旅行をネット予約。後日改めてその国を旅行訪問……、いわば体験型旅行パンフレットだ。1970年代に比べて海外はずっと近いのだからあとは「行きたい!」と思うきっかけを用意するだけだと思うのだがいかがだろう?

おそらくパビリオンが提供するプレゼンテーション、デモンストレーションの質が異なっているはずの2025年。

これが全てだと言いたいわけではないが、「パビリオンの中に売店があるのか」「売店そのものがパビリオンなのか」、そんな万国博覧グッズ展示会という巨大ショッピングモールに、文化・風俗・伝統・習慣をミックスするかのような絵姿は欲しい。

なぜ?って

につながるからだ。

大阪万博1970スタンプ

大阪万博1970の来場者数は延べ6,000万人(国民のおよそ2人に1人)と書いた。それは莫大なリピーターによって成立する数だ。
現在でも幕張メッセやビッグサイトでもやれるような展示や“大きな見本市”くらいではリピーターを望むことはおろか、

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