いかにもアメリカンな青春映画「グローイング・アップ」は、実はイスラエル映画なんですよね。

いかにもアメリカンな青春映画「グローイング・アップ」は、実はイスラエル映画なんですよね。

70年代後半から80年代後半まで10年におよびシリーズ化された映画「グローイング・アップ」。ご機嫌なロックンロールにのって高校生の青春を描き出し世界的に大ヒットしました。いかにもアメリカンなこの映画、実はイスラエル映画なんです。ちょっとエッチでおバカな3人組が最高なのですが、こういった若者心理は全世界共通ということなのでしょうね。


ラストシーンも冷静にみると、人の車は壊すは、他人の家には侵入するはでムチャクチャです。ベンジーは自分のことにか考えていません。他人のことなんて知るもんか、自分さえよければそれでいい。ただそれだけです。
なんとパンク的なのでしょう。青春って身勝手なものですよね。分別のある大人となった今では許しがたいベンジーの行動です。大人も身勝手なものですよね。

グローイング・アップ3/恋のチューインガム

シリーズ3作目は1981年に公開されました。悪ガキ3人組ももちろん健在です。
今回はその3人が彼女を伴って海にやってきます。ベンジーの彼女はドリス。前回のラストシーンでの熱い愛の誓いをあっさりチャラにして今回もベンジーの恋心は音楽同様にノンストップです。

公開:1981年

監督:ボアズ・デイヴィッドソン
脚本:デイヴィッドソン、エリー・テイバー
撮影:アムノン・ソロモン
編集:ジョン・コスロウスキー
美術:アリアル・ロシュコ
衣裳:タミー・モー

グローイング・アップ3 恋のチューインガム

しかし、イスラエルの学生というのはこんな「アメリカン・グラフィティ」さながらの生活をしていたものなのでしょうか?まさかね!というくらいに今作もアメリカンな作りで、前作までと同様に50年代のファッションやポップスを背景におバカな3人組のひと夏の経験が描かれます。

ベンジーの恋の相手はいつも綺麗ですね。

よくもまぁ飽きずに毎回毎回ナンパばかりしているものだと呆れてしまいますが、青春とはそんなものでしょう。
しかし映画的にはマンネリになってしまうのではないかと思わず心配してしまいますが、それも余計な心配です。マンネリというよりもこれは青春映画の王道、ツボなんですね。
それを証明するかの如く「グローイング・アップ3/恋のチューインガム」以降
グローイング・アップ4/渚でデート(1983年)
グローイング・アップ5/ベイビー・ラブ(1984年)
グローイング・アップ6/恋のネイビーブルー(1984年)
グローイング・アップ7/恋の卒業パーティ(1986年)
グローイング・アップ8/サマータイム・ブルース(1988年)
と制作されています。

更には、ついに1982年「グローイング・アップ/ラスト・バージン」が本家ともいえるアメリカで制作されました。

グローイング・アップ/ラスト・バージン

公開:1982年

監督・脚本:ボアズ・デイヴィッドソン
撮影:アダム・グリーンバーグ
出演:ローレンス・モノソン、スティーヴ・アンティン、ジョー・ラボ、ダイアン・フランクリン他

「グローイング・アップ/ラスト・バージン」は、「グローイング・アップ」のリメイクで現代アメリカ版となっています。なので音楽も当時流行っていたにはコモドアーズやクイソシー・ジョーンズの曲が使われています。

また、制作陣は監督をはじめほとんど同じメンバーですが、主役の3人組はベンジーではなくゲイリー、そしてイケメンのリック、太っちょのデビッドと役者も役名も変わっています。

左からベンジー、ヒューイ、ボビー

グローイング・アップ

どうしようもない悪ガキ3人組ですが、やっぱり「グローイング・アップ」はこのメンバーでなくっちゃですね。「グローイング・アップ」それは永遠の青春です。

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