Jリーグ開幕時のホームスタジアムと今の比較から日本サッカーの発展を見る

Jリーグ開幕時のホームスタジアムと今の比較から日本サッカーの発展を見る

1993年、華々しく国立競技場で開幕を迎えたJリーグ。あれから25年余りの月日が流れ、Jリーグは3部リーグのJ3まであり、チーム数も10クラブから現在54クラブと全国レベルにまで発展しました。それに伴い、スタジアムの規模もJリーグ開幕時とは大きく様変わりしています。Jリーグ開幕時のホームスタジアムと今の比較から日本サッカーの発展を見ましょう!


Jリーグ開幕時のホームスタジアムと今の比較から日本サッカーの発展を見る

1993年、華々しく国立競技場で開幕を迎えたJリーグ。あれから25年余りの月日が流れ、Jリーグは3部リーグのJ3まであり、チーム数も10クラブから現在54クラブと全国レベルにまで発展しました。それに伴い、スタジアムの規模もJリーグ開幕時とは大きく様変わりしています。Jリーグ開幕時のホームスタジアムと今の比較から日本サッカーの発展を見ましょう!

チーム数はわずか10チーム

現在まで北は北海道(コンサドーレ札幌)から南は沖縄(琉球FC)まで、日本全土各地にあるJリーグクラブですが、1993年Jリーグ開幕当時はわずかに10チーム。
北から鹿島アントラーズ、浦和レッズ、ジェフ市原、ヴェルディ川崎、横浜マリノス、横浜フリューゲルス、清水エスパルス、名古屋グランパスエイト、ガンバ大阪、サンフレッチェ広島の計10クラブ。2017年現在も、チーム名も変わらず現存しているのは、6チームとなっています。
これら10クラブはオリジナル10と言われ、Jリーグ老舗クラブとなっています。今回は、このオリジナル10のホームスタジアムで比較していきましょう。

鹿島アントラーズ

1993年当時:茨城県立カシマサッカースタジアム(15000人収容)

オリジナル10としては市民クラブとして立ちあがった清水エスパルス以外では、日本サッカーリーグの最高峰だったJSL所属ではない下部リーグの住友金属からの昇格のため、スタジアムも当時では日本最高峰。サッカー専用で全席屋根付きと豪華なものだった。

現在:茨城県立カシマサッカースタジアム(40728人収容)

大改修が行われるきっかけになったのが、2002年日韓ワールドカップにて茨城県立カシマサッカースタジアムが会場の一つとなった事。鉄筋6階建て、2層式スタンドの40000人強を収納できる国際試合対応できる大きなスタジアムとなった。今では、スタジアム内にトレーニングジムやアントラーズスキンケアなども入っており試合日以外にも多くの人が訪れている地域の拠点に。

浦和レッズ

1993年当時:駒場スタジアム(10000人収容)

今では有数の強豪クラブへと成長した浦和レッズですが、Jリーグ開幕当初は最下位独走のお荷物クラブだった。ホームスタジアムは現在は、浦和レッズレディースが使用している駒場スタジアム。10000人と少ない収容人数もありますが、当時から熱いサポーターが多くチケットの争奪戦が毎試合繰り広げられました。

現在:埼玉スタジアム2〇〇2(収容人数63,700人)

その名の通り、2002年日韓ワールドカップで準決勝を行った日本最大のサッカー専用スタジアム。そのためか、他のスタジアムのように試合日以外にライブなどの開催はなく、完全にサッカーのみで使用されている。浦和レッズのホームスタジアムの他、日本代表の試合も数多く行われています。

ジェフユナイテッド市原(現ジェフユナイテッド千葉)

1993年当時:市原緑地運動公園臨海競技場(14,635人)

1993年開幕当時は、今の千葉市もホームエリアにはしていなく市原市のみだったのもあり、市原緑地運動公園臨海競技場がホームスタジアムとして使用されていました。しかし、開幕当初は改修工事が間に合わず1993年シーズンは事実上、国立競技場がホームのように使用していました。

現在:フクダ電子アリーナ(収容人数19,781人)

今ではなかなかJ1に戻れないジェフ千葉ですが、ホームスタジアムは2005年から千葉市にある「フクダ電子アリーナ」となっています。現在では、バックスタンド側の広告看板のスペースにLED式の映像装置となっており、動画で広告を流すヨーロッパのようなスタジアムの雰囲気を味わえます。

ヴェルディ川崎(現:東京ヴェルディ1969)

1993年当時:等々力陸上競技場(16000人収容)

1993年当時、三浦知良(カズ)やラモス瑠偉などスタープレイヤーを多くそろえ、人気・実力ともにJリーグ一だったこともあり、ホームスタジアムの等々力陸上競技場は16000人収納と、当時としては大規模スタジアムでした。現在では、大幅改修を経て、川崎フロンターレのホームスタジアムとして使用しています。

現在:味の素スタジアム(収容人数49,970人)

2001年からホームタウンを川崎市から東京都(調布市)に移転。それに伴い、チーム名は「東京ヴェルディ1969」に、ホームスタジアムは味の素スタジアムへの変わり、全く別のチームへと変貌しました。ただ、味スタはFC東京のホームスタジアムでもあるので、23区内への移転も噂されています。

横浜マリノス、横浜フリューゲルス(現:横浜Fマリノス)

1993年当時:三ツ沢球技場(収容人数15000人)

当時、Jリーグ唯一の同一市内(横浜市)にある2クラブで、共に同じホームスタジアムを共用していました。当時は横浜ダービーとしてマリノスvsフリューゲルス戦は大いに盛り上がりました。残念ながら、フリューゲルスは経営難の為、消滅。現在は横浜Fマリノスとして2クラブが合併しています。ちばみに、現在の三ツ沢は、ネーミングライツを行い、ニッパツ三ツ沢球技場となっています。

現在:日産スタジアム(収容人数72,327人)

現在は、ワールドカップの決勝戦も行った日産スタジアムにホームスタジアムを変えています。収容人数72,327人は、現状日本最大キャパのスタジアムで、サッカーの試合の他、ラグビーなどの他スポーツ、有名アーチストのライブなども数多く開催されています。

清水エスパルス

1993年当時:静岡市清水日本平運動公園球技場(13000人収容)

当時、Jリーグ唯一の市民クラブとして立ちあがった清水エスパルス。あの頃ではよく見かけられた芝生席(ゴール裏とバックスタンドの上段部分)というのどかなスタジアムで有名でした。しかし、開幕当初は、芝のコンディションが悪いスタジアムとしても有名でした。

IAIスタジアム日本平(収容人数20,299人)

ネーミングライツによって「IAIスタジアム日本平」とスタジアム名を変えていますが、1993年当時と同じ静岡市清水日本平運動公園球技場をそのまま使用しています。芝生席を座席に改修するなどして約7000人収容人数を増やしたほか、悪評が多かった芝のコンディションも2015年にはベストピッチ賞の受賞するまでに。

名古屋グランパスエイト

1993年当時:名古屋市瑞穂公園ラグビー場(収容人数15000人)

その名の通り、本来はラグビー場という事もあり、芝がボロボロと酷評されていました。また、屋根がメインスタンドの一部しかなかったり、収容人数も15000人は実際は入らないなど言われており、不評の多いスタジアムでした。

豊田スタジアム(収容人数45000人)

日本を代表する建築家である黒川紀章がデザインした近代的なデザインのスタジアムです。大規模スタジアムで、なおかつ屋根は開閉式と最先端スタジアムながら2002年のワールドカップ開催地には落選して、愛知市民が落胆しました。ちなみに、名古屋市ではなく豊田市にあり、今も豊田スタジアムの他、瑞穂(パロマ瑞穂ラグビー場)も併用しています。また、名古屋市内に新スタジアム建設の要望も絶えません。

ガンバ大阪

1993年当時:万博記念競技場(収容人数19000人)

1972年に大阪万博跡地にできた歴史あるスタジアム。Jリーグ開幕に合わせて照明設備を付けナイターにも対応できるようになりました。また、当時はまだヴィッセル神戸がなかったこともあり、収容人数の多い神戸ユニバーも準ホームスタジアムとして使用していました。

市立吹田サッカースタジアム(収容人数39694人)

吹田市とG大阪が主体となって市民・企業などに寄付を募り、市民の手で作り上げたスタジアムと言われている2016年完成したスタジアムです。国際試合もできる大規模サッカー専用スタジアムというだけでなく、見やすさも考慮されて設計されており、見やすいスタジアムとしてサポーターにも好評です。屋根にソーラーパネルを設置するなど最先端のスタジアムでもあります。

サンフレッチェ広島

1993年当時:広島スタジアム(収容人数13800人)

1993年開幕当時は、広島スタジアムと、広島ビッグアーチをダブルホームスタジアムとして同じくらいの割合で使用していました。特に広島スタジアムは元々陸上の聖地だったこともあり、サンフレッチェのホームスタジアムとしては間借り感が否めませんでした。

エディオンスタジアム広島(収容人数36000人)

2008年から広島ビックアーチ(現:エディオンスタジアム広島)にホームスタジアムを一本化。しかし、アクセスの悪さ、見づらさなどから以前からサポーターからは不評。それもあり、原爆ドーム横の広島市民球場跡地に新スタジアム建設の要望が高まっているが、自治体の反対もあり、現在まだ揉めています。

国立競技場

1993年当時:国立競技場(収容人数50339人)

どこのクラブのホームスタジアムではないものの、Jリーグ基準に満たしていないスタジアムが多く改修中が多かったのと、より多い観客収入を見込んで、多くのチームが収容人数の多い国立競技場を使用していました。Jリーグの開幕戦である川崎vs横浜戦が行われたのも、この国立競技場です。

2019年完成予定:新国立競技場(収容人数68000人予定)

紆余曲折を経て、2019年11月に完成予定の新国立競技場。2020年東京オリンピック後は、トラック部分を無くし、サッカー・ラグビー専用スタジアムになる予定です。アクセスも抜群のため、Jリーグの大きな大会も開催されるかもしれません。

まとめ

いかがでしたでしょうか?やはり2002年の日韓ワールドカップを契機に大きなスタジアムが全国各地に出来上がっていった印象ですね。今では、なかなかスタジアムを満員にするスタジアムは少ないですが、人気を高めてスタジアムを常に満員になるようになれば、おのずとJリーグのレベルも上がり、日本代表の強化にもなっていくのでしょうね。

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