BU・SU

BU・SU
自らの生い立ちを恨み、自分の殻に閉じこもって生きてきた少女が、郷里の母親(丘みつ子)の元を離れ、新たな壁にぶちあたり続ける日々の中で、次第に心を開いていく
http://ameblo.jp/madamezelda/entry-12129031671.html忘れられない名作映画「BU・SU」(市川準監督・富田靖子主演)|シネマの万華鏡
富田靖子が主演!!
この映画は、主演を務めた富田靖子が18歳の時の作品であり、彼女は横浜映画祭主演女優賞・高崎映画祭ベストアイドル賞を受賞しました。
そして、富田が演じる麦子は、上京して芸者見習いの生活を送る傍ら学校に通うひねくれた性格ブスの高校生でした。
映画では、麦子が様々な出会いと経験を経て、次第に成長し、自分の殻を破り自立して素直になっていく姿が描かれています。全編を通して笑顔をみせない富田ですが、彼女の魅力が伝わる作品になっています。

一番美しい頃の富田靖子が、性格ブスという設定で、過剰な黒髪の量に無表情で暗さを強調。
あらすじ(ネタばれ)

18歳になる森下麦子は片田舎で生まれ育ち、性格のひねくれた暗い女の子だった。

そんな“心のブス”を治すため上京し、置屋を営む叔母・胡蝶のところで鈴女という名前をもらい芸者見習いをしていた。

田舎で心閉ざす日々を送った鈴女は、大都会東京の華やかさ、芸者の夜の世界、転校先の高校生活を経験するが、そのどれもが彼女の心を重くした。

やがてボクシング部のヒーロー・津田邦彦に思いを寄せる。しかし、彼には京子という校内でも評判のきれいな彼女がいた。

その頃、鈴女を可愛がってくれた売れっ子芸者の揚羽が駆け落ちした。

ショックは大きかったが、もう逃げるのはやめようと決めた鈴女は、半ば押しつけられた秋の文化祭での役割を引き受け、「お七」を踊ることにした。胡蝶の厳しい特訓が始まった。しかし、一人では仕掛けが難しいのでネクラ派の友人二人に手伝ってもらうことにした。


すぐさま邦彦が駆け寄り、鈴女の手を取ってグラウンドへ連れ出した。そしてファイヤー・ストームに火をつける。

炎の中に浮かぶ鈴女の踊る姿。生まれて初めての解放感に彼女の表情は明るかった。
麦子の家庭環境と心の弱さ

自殺未遂シーン。
何がしたいのかわからない麦子
麦子は、これといった目標もなく、何をやっても中途半端、今いる場所にも何となく違和感を感じていました。また、学校にもなじめないまま、芸者見習いにも身が入らず、結局、町をふらふらする日々を送っていました。そして、おばさんが痛いことを口にしますが、その中に優しさが込められていました。

「いいから学校なんてもうやめちまいな。故郷から逃げて、この蔦谷からも逃げて、逃げて逃げて逃げまくればいいよ。そうやって逃げてるうちに何か見つかるかもしれないねェ」
女性として自覚していく麦子
勝手に解釈 映画「BU・SU」: ふぉすたらんど

女性というものを知り、自覚する麦子。
麦子を成長させることになった『お七』について
忘れられない名作映画「BU・SU」(市川準監督・富田靖子主演)|シネマの万華鏡

舞台の「八百屋のお七」では、江戸の町に火を点けることはできませんでしたが、麦子はファイアーストームに火を点けることで、「八百屋のお七」を見事完結させます。

そして、ずっと思いつめたような顔をしていた麦子が、最後に母親と海岸で「東京はいろんな人がいる」と笑っているシーンで終わります。
主題歌は名曲、原由子の『あじさいのうた』

エンディングでは原由子の『あじさいのうた』が起用され、曲と共に富田靖子の白黒写真が映し出されました。
映画の製作話
BU・SU - Wikipedia
【映画に関する映像】
映画『BU・SU』は、大人になりかけの10代が抱え込むコンプレックスの塊りがよく表現されていて、青春時代に何をしたいのか分からなかった自分と共感するものがあります。是非ご覧ください。